2007/12/25

つなぎ

最近また更新しなくなったとおしかりを受けているので、つなぎのyoutube。

ジャックバワー大先生の活躍をどうぞ。

2007/12/12

なんかやりたい

インターネットだとか、システムの話をしていると、よく耳にするのは
「自分で商売をやりたい」
といった発言です。

ビジネスとか商売というのは、自分がお金を払うのがきらいだからというわけではありませんが、お金を受け取るために大変な思いをしなければなりません。
簡単にできるものではないというのは、身をもってわかっているつもりです。

でも、それがインターネットだと簡単にできそうな気がするのはなぜでしょう。

最近立て続けにお客さんから言われたのが、家で専業主婦をやっている奥さんに活躍の場を与えたいというもの。
一人はありきたりな
「子供の手がかからなくなったので、空いた時間を使って」
というものでしたが、もうひとりのほうは奥さんは結構なキャリアウーマンだったそうで、ダンナの仕事が苦しいときなどは奥さんが家計を支えたほどの仕事好き。
奥さんは生涯現役で働きたかったそうですが、昨年体のどっかの部分でガンを患って手術。これから数年は働きに出られないと、少しブルーになっているそうです。

だったら在宅でできるインターネットビジネスなんかどうか、とダンナは考えているようです。
そこまでして働きたいか、と怠け者のおれは思いますが、相談されたからには応えたい。そんな気持ちは確かにあります。
意外にお涙ちょうだいには弱い男です。

2007/12/11

No One

すばらしいひとときがあります。
空を見上げて
「ああ、こんな体験ができてよかった…」

今朝、そんな体験をしました。
ハーラン・コーベンが書いた「イノセント」という本です。
すごいストーリーです。
普通の暮らしを営むということが、いかに貴重で幸せなことなのか、心から感謝したい気持ちになる本です。
文庫本で上下刊というヴォリュームではありますが、それでも一気に読んでしまって読み終わるのが惜しいけれど、結末に達したいというコンフリクト状態が快感でした。

主人公の一人、妻のオリビアが言います。
「この人生、戦って勝ち取る価値がある」


ちょうど、21世紀最大の名曲
アリシア・キースの「No One」という歌に出会ったばかりです。
「イノセント」のテーマ曲として、脳で、ハートで曲が流れ続けます。
自分の幸せを実感するひとときでした。

2007/12/06

うらない

朝、テレビでたまたま占いコーナーがあって、我が魚座は総合ランキング1位でした。
さて、これは何かいいことがあるのかなと思っていたら、いきなりありました。

通常、満員電車となる朝の通勤列車。
舞浜駅で目の前の乗客が降りて、ぽっかりと前の座席が開いたのです。
吸い込まれるように座り込んでしまったおれ。
ところが、ここで大事件。おれに体当たりを加えてくる人影が…。

若い女性が勢い込んでその席に向かってきたのです。
通常、そういうときは無駄な争いをしない弱虫ですが、満員電車で自由がきかない体勢ではそれもままなりません。
不本意ながら、勝ってしまいました。

座ってしばらくすると、頭の上で「ゴホンゴホン」とひどい咳。

よく見ると、その女性、重度の風邪を引いていたようです。
でも、満員電車で注意を引く勇気がなく、結局彼女が新木場で降りるまで、「席を代わりましょうか」という一言が出ませんでした。

何だか、大切な幸運を無駄に使ってしまったような気がします。譲ることによって、すごくいい気分になれたのに。
もっともっと周囲を見渡せば、いいことってたくさん落ちているんでしょうね。

2007/12/05

スキルアップ

新しい仕事をやろう。
できれば新しい土地で。

といっても、何かを専門的にやってきたわけではないので、スペシャリストを求める職場ではあまり戦力になれそうにありません。
そこで、対抗措置として考えているのは、ゼネラリストとして存在しながらも、一つの分野にフォーカスを当てながらプロジェクトを進めていく環境です。

今考えているのは、「ファイルメーカー」というソフトウエアを使ったデータベース管理。
オフィス系のファイルを扱うにも、web系のファイルを扱うにも、ITが情報テクノロジーというからには、その情報をインデックス化して、出し入れを簡単にするために、データベースは永久に必要とされる技術と考えていいでしょう。

一番メジャーな製品はMicrosoft Accessでしょうが、マイクロソフト内でしか使えないし、webとの連携などもかなり不自由なスタイルです。
といって、MySQLとかPostgresはいかにもプログラミング指向が強く、相手の目の前で見せるデモンストレーションに魅力がありません。

すべての面を考えるとファイルメーカーというオプションがベストに感じられます。
すこし今の仕事で使ってみて、フォーカスを当てられるものか、トライしてみます。

2007/12/04

Who Am I?

会社を立ち上げて1年。
そういえば、来週創業1週年を迎えることになりました。

前の職場から退団したときには、こんなに大変だとは思いませんでした。
元々が、アンチプロフィット体質の人間。興味が湧いたら、その興味に向かってまっしぐら。目の前のやらなくてはいけないことを追求していたら、どうしてもほかのことがおろそかになってしまいます。

そういうことですから、会社の利益を広い視点から見るといったこともさほど得意ではありません。解決法はたった一つしかありません。
日々、暇にしていて頭だけ必死に働かせるという毎日。
おれがそういう日々を送ることができるようになれば、この会社もうまくいくでしょう。

でも、いざそうなったらできるのか。
やっぱりおれは実務をしていたいし、考え、指示を出すのも実際に作業をしながらになるのでしょう。
そういう意味ではドラマ「CSI-クライムシーンインベスティゲーション-」の主任/ギル・グリッソムの仕事ぶりはとても参考になります。

この先に何があるか、と考えたりすると、どうしてもこの会社も1年で退団という結論は出てしまいますが、1年間で多少成長したおれなら、また違った方向性を持って、チームに参加できたかな、という気持ちはあります。

といっても今さらなんにもなりません。
新しい職場に移るとしても、自分で何かを始めるにしても、この1年は無駄ではなかったと確信して、日々を送りたいと思っています。

2007/11/13

生存確認

マンションのインターネット化を進めてきて1年。

物件数にして25件ぐらいに増えてきました。
日々、リモートから状況を確認しているのですが、だんだんとそれをやっているのが大変になってきます。
いろいろと構想を練ってきましたが、最終的に落ち着きそうなのが自動的に「PING」を打つスクリプトを書いたwebsiteを物件ごとに作り、それをHTMLの自動リフレッシュ機能を使って切り替えていくというスタンスでいきます。

javascriptかactionスクリプトを使うといろいろ便利な感じがありますが、あまり細かくスクリプトを組んでしまうと、逆にセキュリティホールを作ってしまうことによるマイナス面が心配になってきます。
ということで、PHPを使ったpingのみをサーバーサイドで実行して、あとはクライアントサイドで実行できるものだけに絞っています。

こうして自動で管理できることにより、pingの速度に応じてリモートからルータの稼働状況を詳しく見るといった管理がスムーズにできるようになります。

2007/11/06

【きょうの読破】社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論

社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論 イヴォン・シュイナード 森 摂 (単行本 - 2007/3)
価格: ¥ 1,890 (税込)



冒頭からいきなりすごい話で始まりました。
パタゴニアという会社は、社員がサーフィンに行くのは自由だといいます。
理由は、仕事はいつでもできるし、いつまでも続くのに対して、サーフィンのその日・その瞬間の波にはその時を逃すと永久に会えないからです。
その代わり、パタゴニアには無責任な社員はいないから、なんとしてもサーフィンに行くために、業務を合理化し、必至に作業を完了するため、最高のパフォーマンスを示すことができるというのです。

おお、これはすごい本か、と熱くなりました。
ですが、だんだんとフェードアウト。
そのわずか10ページあとは、なぜこの会社を立ち上げたか、に始まり延々と自慢話の連続です。
惜しい。
というか、この会社を評論した本が欲しいところです。

2007/11/05

事業計画って難しい

資金が底をついたということで、銀行が融資を受けようということなりました。
この一文を読んだだけで、おれが銀行マンなら金を貸そうという気にはならないな。

で、事業計画を書かないといけないことになったので、
「おれは忙しいからしないよ」
と言っておいたら、別の取締役に書かせたら、とてもじゃないけどひと様に見せられるようなものじゃないのを書いてきた。
銀行マンといっても「ひと様」には違いないので、即刻それをNGにして自分で書くはめになった。

ヤツに書かせておいた時間がもったいなかった。最初からおれがやればこんなにあたふたしなくて済んだのに。自分のバカ、という感じです。

いざ、書こうと思うとこれが案外難しい。
ビジネス立ち上げって、どうしても「森を見て木を見ず」という思考形態になりがちなのですが、あらためて木を分析しなくてはいけません。
そういうのが苦手だと気付きました。

テンプレートもなくはないんですが、タイトルが決まっててここに思いを書きこめって形式。でも、思いが下がったらどうしようとかってことは書いてない。

これからも事業計画は必要になるでしょう。
そのための勉強と考えながら、もくもくと書いています。

2007/11/04

マンション向けインターネット

マンションの全戸加入型インターネットを推進してきましたが、すでに稼働しているマンションから、時々つながらないという声が上がります。

たいていの場合はルータの再起動で復旧するのですが、そんな単純作業ですら、エリアが全国に散らばっていったら大変なことです。
そうならないようにしていく手段はいくつか考えています。
自動のスクリプトをルータに送って、定期的に再起動させようとか、それだとセキュリティ上に問題があるなら、それを手動でやっていくプロセスを社内で作ろうとか。

ただ、社内でプロセスを作ろうと思った時、頼りになるのが自分だけというのは大きな大きな問題点です。
まずは自分である程度安定するところまでは持っていき、そこからじょじょに全体に浸透させていく。得意な人は得意でしょうが、そういったやり方、おれにはすごくエネルギーを要します。

最初の段階は、どんな不得意なことであっても、おれが全部一人でやらなくてはならない。
結局グチになってしまいますが、そういったことを進めて最後まで突き詰めた結果、いったい何が残るか、です。
利益を上げて、成功するのは当然の目標です。
ですが、そうなった形はどんなものでしょうか。

たとえばNOVAの社長。
批判を浴びてはいますが、それが究極の目標だったとしたらどうでしょうか。
やっぱり賞賛されるべきではないでしょうか。
社長だから批判されるだけで、小市民が「こうなりたい」と思う姿が、NOVAの社長と同じというケースは結構あると思いませんか?
キャバクラで派手に遊ぶ人を見て、うらやましいと思う。
そんな人間はいっぱいいます。
少なくとも、おれの会社のほかの取締役2人はそうです。

ビジネスは自力でやらない限り、ゴールの姿が見えてきません。
目いっぱい、手がけた先に、自分の望む未来がないと、なんか楽しくないですよね。

ふと思うと、今じゃない環境ばっかり考えている自分がいます。
でも、いまやっていることは必ず先の自分に役立つはずです。

2007/11/01

キーワードもいろいろ

このブログは、ブロガーというグーグルのブログサービスを使っていますが、googleのツールを使うとさまざまなグーグルサービスと連動できるのが楽なところです。
google analyticsという、検索のログを見せてくれるサービスがありますが、たまにそれを開くと結構興味深い結果が出てきたりもします。

たとえば、どんなキーワードでこのブログにきているのかというと、

1.
projectkeeper
2.
projectkeeper インストール
3.
projectkeeper 設定
4.
l701i
5.
アクセス管理
6.
projectkeeper 使い方
7.
プリズンブレイク torrent
8.
デスパレートな妻たち torrent
9.
bit torrent プリズン
10.
bittorrent デスパレート


おれが導入を断念したprojectkeeperが上位を占めているのが意外。
ほとんどいんちき同然にプレスリリースに掲載して、いかにも入口を狭めたオープンソース。
実際にやりたかったら有料サービスに入ってくれ、というやりかた。
でも、自力でやりたい人はいっぱいいるってことですよね。

見てる海外ドラマのことを書いてたら、プリズンブレイクやデスパレートの妻たちがキーワードでかかるようになってしまいました。
.torrentを使ってビデオを見たいという人が多いのですね。

すみません。それもここにはありません。

2007/10/31

やってみようか

このところ、オフィスにおけるモチベーションが下がって、この仕事を
「いつ辞めようか」
という秒読み段階に入ったような気がします。資金面で厳しいというのはありますが、それは覚悟したといえばしたこと。
一番の問題は、「自分が作った会社なのに、自分なりの将来の会社像を描けない」ということです。

出資者との考え方の違い。しかも、出資者は「おれは口を出さない」と言っていたにもかかわらず、きっとおれたちが必至に、だけど楽しさを忘れずに働いてきた姿がうらやましく思ったのか、なんだか永久に口出しし続けそうな感じです。
「楽しくやりたかったらサークルを作ればいい」
その言葉を聞くたびに悲しい気持ちになります。

で、出資してもらっている負い目なのか、3人の創業時取締役のうち、ほかの二人は出資者2人のいいなり。ほとんど飼い犬です。

そういう雰囲気を周囲は微妙に察知するのか、
「mr.wilfさんしかモチベーションを維持できる拠り所はない」
「mr.wilfさん以外に出資者にモノが言えない」
と、ことあるごとにおれを持ち上げるようなことを言います。

で、議論になれば徹夜で酒を飲むハメになります。

おれはそれが楽しいか。
時々自問自答します。

創業者の一人として、どうせやめるなら目いっぱい、歯を食いしばって出資者と、ほかの創業メンバーと闘って抜けていくべきなのか、それとも辞めるなら先のことなど知ったことじゃないのか…。
おれは楽しい雰囲気を作るのが得意です、というかそれぐらいしか自分の存在意義を感じません。
そうやって作られた環境が居心地がいいから、おれを持ち上げてるだけじゃないか。おれの描いてる未来像よりも、優先度は今の快適さ優先でおれを支持してるんじゃないか。

気分が乗らないときはそんなふうに意地悪にも考えます。
会社を支える下の人たちを信頼できなくなるとき。やっぱりおれは抜ける潮時なのかな。

2007/10/30

見られるのに剥けない

動画を電車の中で見るという日々が続いていますが、そのためには必ず通らなくてはならない道があります。
それはDVDをリッピングする(著作権コードを解除するだけではなく、単純に編集可能なビデオファイルにすること)作業です。
DVDdicripterをはじめ、ありとあらゆるツールを使ってみるものの、どうしてもリッピングできないDVDが存在します。それをどうしたらいいかと、このところずっと頭を悩ませているのです。

どうしてそういうエラーが出るかはわかりません。
しかし、なぜかリッピングの途中で「I-Oエラー」というものが発生して、その先に進めなくなってしまうのです。
I-Oエラーというのは、基本的にはハードのクラスタ(最小単位)にエラーが発生して、データが破損していることを指すのが一般的かと思われます。
ところが、これはそのパターンには当てはまりません。

なぜかというと、ビデオを見ようと思ったら、Windows Media Playerだろうとquicktimeだろうと、RealPlayerだろうと、最後まで見ることができるからです

ところが、リッピングしようとすると必ずエラーが発生します。
これまでにも数限りなくトライしましたが、
・NERO
・Roxioメディア
・DVDシュリンク
・DVDdicripter
・ファイナルデータ
・Power Director
などなど。

実際のDVDそのものはすごく大事なデータと呼ぶことができるかどうかはわかりませんが、今となっては「絶対見たい!」データに生まれ変わっています。
負けず嫌いなのか、それとも単なるあほなのか。

もう少しトライしてみようと思っています。 

2007/10/24

信用があれば

立ち上げたばかりの会社に一番ないものは何かというと、いうまでもなく
「信用」
ということになると思います。

顧客に対して、取引相手に対しても、ひょっとしたら従業員に対しても、一番欠けているのが信用です。

信用がないということは、どんなデメリットがあるかというと、動きが鈍くなってしまうということでしょう。
顧客に信用されていなければ、顧客は必至におれたちのサービスを選んでいいかどうかを検討するので、なかなか決断してくれません。ふつうかけなければならない手間の数倍が負担としてこちらにかかってきます。

さらに取引先の信用を勝ち取るのは大変です。
VDSL装置をマンションに導入している仕事では、初期工事費用が20万円前後、さらには装置そのものが12万円。
工事費用はおれたちや顧客に対してしか価値がないものだからいいとして、装置はやる人にとってはそのまま役に立つだけに相手が心配するのもわかります。
納品した先が夜逃げしてしまったりしたら、という心配を常に持っているでしょう。

工事費用はほとんどが人件費。彼らも固定費として給料を支払っているわけですから、逃げられてもキャッシュは動かないです。ですが、装置は彼らとしても仕入費用が発生しているのでそういうわけにもいきません。
ところが、導入件数が増えてくると、末〆払いにならなければ、きまったものを買うにもそのたびに発注しなければならず非常に煩雑です。
でも信用がないからそれをしなければならない。

このところそれを打開しなければ、と〆払い対応の納入業者探しをしています。
人と会ったり、電話をしたり、E-mailでやり取りしたり。

でも、〆払いに対応してくれるところはそれなりにリスク計算をしていて、かえって高かったりするので油断できません。
だから次々と人とあって、断られたり、こっちから断ったり。
特にマニアックな商品は難しいですね。

2007/10/23

ネット中立性の危機,米大手ISPがP2Pトラフィックをブロック

ネット中立性の危機,米大手ISPがP2Pトラフィックをブロック

大手ブロードバンドISP(インターネット接続業者)でもあるComcast(コムキャスト)が,P2Pトラフィックをこっそりとブロックしている・・・・。

何を隠そう、おれはP2P信者である。
ときどきおれの記事を読んでもらうとわかると思いますが、P2Pは現代における「伝道者」の役割を果たしていると思います。
P2PがないならPCもネットもいらないと思っている人だって少なくはないと思います。

悪い面ばかりが強調されていますが、著作権だとかそういう理由だけでブロックするのは論外ですが、難点を言うとネット環境を独占してしまう傾向があります。
このアメリカの動きは、日本のISPに悪用されないか心配です。

あっという間に

前回の更新は10月10日ですか…。

忙しい、忙しいとここに書き込みをする作業を後回しにしていると、結局時間ばかりがすぎてしまいます。
単にブログを管理するというだけのことではありますが、ひとつのプロジェクトを最後まで遂行するために必ず考えなくてはいけないのは、
「できない場合の準備」
といえるような気がします。

できるときは、特におれのような集中→燃え尽き型モチベーション人間はなんでもやってしまいます。
ですが、反対にできないときは一切手がつかないという感じ。
自分一人ならいいけど、チームとしてクオリティを高めるという作業には本当に向かないと実感します。

ハードルを低くして、それを「本気で」やっていきます。
継続するにはそれしかないかもしれません。

というわけで、今後はあまり肩に力を入れず、少しずつ継続できるように方向変換します。

2007/10/10

TUTOS → TYPO3

TUTOSにとりかかった矢先、思わぬ仕事が舞い込んできてしまいました。

タイのホテル専門ホームページです。
現在、韓国で大好評のサイトで、「グッドモーニングバンコク」とかってwebsiteを、日本の観光客用にカスタマイズして公開するというプロジェクトです。

ちょっと調べてみると、HISなんかと比べるとかなり低価格なレートが提示されています。
韓国というのは非常に貧富の差が激しい国で、日本のように庶民という存在がいません。
ハイソサエティな人々は、基本的に欧米や日本といった先進国を目指すので、タイに観光旅行する人たちは少ないようです。そんな韓国でかなり顧客数を誇るとのことですから、うまくやれば日本でも成功することは間違いありません。

問題は、タイ旅行者のほとんどがパッケージツアーで行くということだけで、個人旅行者の関心をどれだけ集めることができるかだけでしょう。

もっと大きな問題は、おれの仕事のキャパシティ。
管理職という役割から、人の仕事のキャパシティは日々気をつけてみているようにしていますが、自分となるとおざなりなりかねません。ですが、今回は国際的にデッドラインが決められた仕事になります。
さて、こういう開発期間が短いプロジェクトはオープンソース以外にオプションがほとんどありません。

自力で攻めれば、期限に間に合わないし、他社に依頼するとやっつけ仕事で上がってきた際に調整する期間がありません。

当 然、第一のオプションはjoolmaということになりますが、joolmaの場合は旧mambo時代からの伝統で、こういった大規模対応可能なエクステン ションがほとんどコマーシャルライセンス(オープンソースではあるが、フリーではない)になってしまいます。となれば、こちらのプロジェクトに合わない ケースが想定されてきてしまいます。

そこで、今回は新しいCMSを使います。
TYPO3。
よりハイパフォーマンス。その代わりに開発期間が長くなりそうな仕様になっています。

BitTorrent、P2Pベースの配信技術をメディア企業などに提供

BitTorrent、P2Pベースの配信技術をメディア企業などに提供

コンテンツ配信サービス「BitTorrent DNA」は、従来の配信インフラとP2Pの「ハイブリッド化」を可能にする商用サービス。
2007年10月10日 08時30分 更新

winny等の違法ソフト配信が問題になっていますが、同じP2Pでも全く別のテクノロジーを使ったサービスがいよいよ商用化されることになりそうです。
もともとは、一般のユーザがインターネット上でファイルを共有するのに、合理的な方法はないかとスタートしたもの。
それが、いつしかLinuxのディストリビューションを配布するために使われるようになって、いよいよ人気に火がついた。
いまや、P2Pといっても商用のオフィシャルコンテンツを発表する媒体に使われることになるわけだ。

ピアを立てる。
そのピアからダウンロードしてそれを配信するシーダーに送る。
ピアはシーダーの情報を常に見ることができる。
だから、情報を集中して管理できる。

でもおれは思います。

ベン&ジェリー アイスクリーム戦略―「価値主導のビジネス」が生んだ成功物語

ベン&ジェリー アイスクリーム戦略―「価値主導のビジネス」が生んだ成功物語 (単行本)
ベン コーエン (著), ジェリー グリーンフィールド (著), Ben Cohen (原著), Jerry Greenfield (原著), 神立 景子 (翻訳)



食べるのが大好きな若者が
「ベーグル屋さんか、ピザ屋さんか、アイスクリームか」
で迷って、
「お金がないから腐らないものを」
とはじめたアイスクリーム屋さんです。

いかに周囲をサポーターとして巻き込みながら、成長してきたかの物語です。
そこには、会社と顧客が「価値観を共有」することによって、いっしょに未来を作り上げていくという図式があります。
ハーゲンダッツが、ベン&ジェリーの営業妨害するためにスーパーにベン&ジェリーを入荷しないよう圧力かけたときも、ベン&ジェリーのファンんが団結してハーゲンダッツの陰謀を食い止めたりしたのも、ふつうの企業では考えられないことです。

ベンも言っています。
「ふつう、人間って企業は嫌いだよね」
商品は好きでも企業は嫌い。そんなユーザは多いですが、それを覆すのが「価値観(value)」なのでしょうか。

2007/10/04

TUTOS

Windows Vistaが発売になってからというもの、さまざまなアプリケーションを同時に立ち上げるという仕事、遊びのシーンが増えてきました。
おれたちの会社のような零細企業では、ひとりひとりでかなりの種類の作業をすることになるので、使っているコンピュータ自身も立ち上がっているアプリケーションも一つや二つではありません。
ひとつひとつの作業をしっかりとやっていきたいという性格でもない限り、複数のアプリケーションを同時に立ち上げるシーンが多くなります。

おれも、ひどいときなどはたかだか512Mbしかメモリを搭載していないマシンで、7つのアプリケーションが立ち上がっていることもあります。

決してGoogleのファンというわけではないおれですが、次第次第にGoogleへの依存度が高くなってしまいます。
ブラウザひとつ立ち上げておけば、文書を作ることができて、表計算ができて、さらにはメモをとったりするシーンが多いおれに最高なノートブック。
カレンダーや翻訳、ありとあらゆることをGoogleを使ってやるようになってきてしまいました。

かくいうこのブログだって、Googleです。
とにかく、今やどんなOSを使っていても同じことができるという意味で、ブラウザ(インターネットエクスプローラーやサファリ、ファイアフォックスなど)とネットに接続する環境がなければ、コンピュータを使う意味はありません。

なので、みんなで共有するソフトは、それぞれにアプリケーションをインストールするのではなく、ブラウザ上で管理できる環境が絶対に求められていくことになります。
まず、おれたちが導入にしたのは
GroupOffice。
ただし、これは本当にグループウエアなので、細かな入力内容を情報として共有するにはポテンシャルが足りません。

さらにカスタマイズできて、さらに求める機能が含まれているものをずっと探してきました。
大規模なシステム用にProjectKeeperなどを考えましたが、導入への道のりがあまりにも遠いので、「TUTOS」と決定しました。
専門のCRMやERPではないのですが、Ultimateとつくだけのことはあって、かなりの高機能と判断しました。

TUTOSとの戦いの始まりです。

【今日の読破】サディスティック・キラー

サディスティック・キラー (文庫)
ジョン サンドフォード (著), John Sandford (原著), 山田 久美子 (翻訳)



またよりによって、恐ろしくひどい殺し方をする悪役の登場です。
それなりに楽しめるといえば楽しめますが(ほかのミステリーに比べると、捜査方法が結構個性的です)、純粋にミステリーという方向に持っていったほうがたくさんの読者を獲得できたのかもしれません。

また「ハッカーの報酬」と同じ人が書いたということで、ハイテク犯罪を期待しましたが、主人公はゲーム・プログラマーで稼いでいるというわりには、あまりそのスキルも生かされていません。
その意味で、2作目に期待します。

グッドデザイン賞に「ニコニコ動画」「Second Life」

グッドデザイン賞に「ニコニコ動画」「Second Life」

「ニコニコ動画」「Second Life」「Firefox 2」などがグッドデザイン賞を受賞した。ニコニコ動画は「ネット動画サービスの、日本独自のベクトルを生み出した点でも評価せざるを得ない」などと評価されている。
2007年10月03日 20時15分 更新

今年「セカンドライフ」って。
去年の時点でセカンドライフをあげていれば、確かに賞としての価値があったかもしれないけど、今年、しかもこの時期にセカンドライフっていうところが、最近のオタク系の言葉で表現するなら「痛い」。
痛いニュースとかって人気ブログがありましたが、そこでもきっとそこでも評価されているのではないでしょうか。

ということで、もしおれが審査員だったらこのグッドデザイン賞に「グッドデザイン賞」は選ばない。

2007/10/01

無意識に隠しておきたいこと

いま、おれのオフィスでは地上デジタル放送の導入をやっています。

2011年に従来のアナログ放送のテレビが見られなくなるってことはみんな知っているようですが、じゃどうすれば見られるようになるのかってことがわからないようです。
総務省も、地上デジタルにすると決めたのはいいけど、実際「テレビを買い替えて、HDプレイヤーを買い替えて、アンテナ工事をして、宅内工事をして」ようやく見られるとなると、批判を浴びることは確実なので、それで内緒にしてきたんではないか、と勘繰りたくなります。

でも、もはや待ったなし。

来年は北京オリンピックも開催されるとなれば、
「大画面で迫力ある映像を見たい」
となるのは当然でしょう。

さ、地上デジタル対応のテレビは買ったし、あとはオリンピックを待つばかり。って思ってたらそうでもない。

ということで簡単に解説です。
まず、地上デジタルを見るためには、対応の機器が必要です。それはBSと同じと考えてみてください。
オプションは3つ。
A.地上デジタルチューナー内蔵型テレビ
B.地上デジタルチューナー内蔵型DVD
C.地上デジタル外付けチューナー
どれも一長一短ですが、どれか一つというのであれば、おれはプランBを選びます。
Aの場合、録画するためには新たにプランAかプランCを用意しなくてはなりません。
しょせんは日本のテレビ番組なんか、録画するまでもない、というのであればこれでOKです。
プランBを選ぶメリットは、たいてい録画機器にはアンテナ出力がついているので、これでテレビも見ることができるのです。
ただ、せっかくこの機会に買い替えを考えている人には不満でしょう。
プランCは、一台に1機器というパターンなので、AB両方に接続したかったら2台購入する必要があります。
プランCのメリットは、なんといっても価格です。1台9000円。2台でも18000円。

それだけでは足りません。
何が必要かというと、アンテナと宅内工事。
一軒家なら、ヨドバシカメラのちらしによると15000円と事前調査費用3000円の18000円(税抜)です。

マンションについては、UHFアンテナが必要になりますが、これをベランダなどに入れるのは大変なので、マンション全体での工事が必要になります。
さらに宅内工事。
賃貸の場合、費用はオーナー持ちなのでお金の心配はありませんが、その分見たいときに導入してくれるかどうかはわかりません。
分譲は工事日程を組むために組合で話し合わなければなりません。

工事業者によると、2000年ごろにはそういった話も出ていたので、現ミレニアムになってアンテナ工事をしたことがあれば、現状の設備でそのまま見ることができるそうです。

どうせいつかアナログが見られなくなるのなら、まずは対応機器を買ってみて、それで見られるかどうかをチェックし、見られなければオーナーまたは組合と話し合ってみてください。
だめなら室内アンテナの購入、または引っ越しです。

最新の米ネット事情を俯瞰できるBusinessWeek特集

最新の米ネット事情を俯瞰できるBusinessWeek特集

BWSpecialReport.JPG

 米BusinessWeek.comの
Techncal Special Report:Best of the Webは,米国のインターネットトレンドを俯瞰するのに格好の特集である。一般のビジネスパーソンにとっても,ネット産業の全体操を把握するのに役に立ちそう。昨年に続いての特集となっている。

こんな価値ある記事を無料で読ませてくれるアメリカのメディアって?
どこで儲けるのか、それともイメージアップ戦略なのか。
国内の可動品の全売上の3倍を広告費という国だからこそ成り立つビジネス。
本屋さんで1部8ドルで売ってる雑誌を年間講読すると、なぜか20ドルという雑誌ビジネスの形態も日本人からは理解不能です。

でもありがとう。BuissinessWeek。
ためになります。

【きょうの読破】ワクワクする仕事をしていれば、自然とお金はやってくる

ワクワクする仕事をしていれば、自然とお金はやってくる (単行本(ソフトカバー))
マーシャ・シネター (著), ヴォイス (著)



表紙を見てもわかるとおり、いかにも女性向け。
といって、男が読んでつまらないというわけではなく、自分がマイノリティとして苦労をしている人が読むと、なおさら同じ共感を生むのではないかという本です。

日本には、人種差別(なぜか民族的な偏見はあるが)はあまり取りざたされることがないので、マイノリティといえば男女格差。
しかも、ほかの差別が少ないかわり、これほど根強い男女格差は世界でも例を見ないだろう。
好きで楽しい、しかも自分が選んだ仕事をする、という幸運(それが幸運というだけで、日本の女性の置かれた立場がわかる)に恵まれたからには、とにかく本気でやろう。

そんなメッセージです。
幸運な人たちが、すべての女性の未来を背負っている、と考えても過言ではありません。

2007/09/27

ストーリー以外のストーリー

インターネットで、いろいろな情報が飛び交うようになると、知らなくてもいいようなことも耳に入ってきてしまいます。

アメリカのドラマについての情報でさえも例外ではなく、デマとか、未確認の情報まで含めるとかなりの情報量になってしまいます。
それをどのように取捨選択しながら、正しくて自分のためになるかを考えながら、楽しみの足しになるよう利用していきたいものです。
インターネットにかかわらず、情報というのはすべてそうかもしれませんが。

たとえば、「LOST」については、情報によると制作会社はテレビ局のCBSとの間で「シーズン6」まで契約を交わしているそうです。
ということであれば、あれほど夢中になったシーズン1、シーズン2も、起承転結の起と承の一部分でしかないことになります。これからさらに、シーズン6に向って、いったいどのように話を広げ、ストーリーを展開させていくのか。とても気になるところです。
シーズンごとの最終回について、本来ならばこれがすべて明らかになるのか、といったらそうではない。

これほど情報が氾濫する前であれば、最終回といえばいままでの謎がすべて明らかになるのではないか、と考えながらみていくのが普通でしたが、今ではシーズン2放映間もなく、シーズン3についての
「○○が降板決定!」
などといった記事がネットをにぎわしているのです。

おれが毎朝通勤のパートナーとして見ているCharmedも、これから見る人のためにだれとは言いませんが、シーズン1の最後に驚くようなことが起こります。
これが日本のドラマ(といっても、太陽にほえろ!ぐらいしか知りませんが)であれば、2週ほど前から予兆を感じさせ、何かあると小さなほのめかしがあって、ようやく殉職、という流れですが、ひどくあっさりと決定的瞬間を迎えてしまうのです。
え、なんで?
そんなシーンも珍しくありません。

でも、ネットでふだんいろいろな情報に触れていると、
「ああ、きっとその間に別のドラマや映画からオファーがあったんだな」
とか
「ギャラが折り合わなかったか…」
といった類推ができます。

ド ラマ上では主要人物の生死にかかわる問題が、いともあっさり片付けられるのは、そういうアンダーグラウンドで行われている契約問題だったりするとしたら、 しかも本来なかったはずの脚本に無理やり書き込んでいるとしたら(当然その先のシーンを撮影してしまっているということもあるでしょう。アメリカだか ら)、当然
え?
で終わるシーンもうなづけます。

「YouTubeの違法コンテンツも見るだけで違法」は誤解だが……

「YouTubeの違法コンテンツも見るだけで違法」は誤解だが……

「YouTubeの違法動画を見るだけで違法になる公算が強まった」とする一部報道について、文化庁の担当者は「誤解を招く表現」とし、ストリーミングについては議論の対象外だと話した。
2007年09月26日 20時15分 更新
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0709/26/news098.html

著作権。
著は著した人。
作は作った人。
権は権利。

で、文化庁だかなんだかで話している内容を垣間見たところ、著したり書いたりした人がその会議にほとんど参加していない。
なんだかわからないけど、出版社とかレコード会社。とにかく金儲けをしようとしている人たちが、一方的に主張しているというだけ。

著作権について、こんなひどい国は見たことがない。

いまはどうか知らないが、FM局が
「ストリーミング始めました!」
とか、電車の中づり広告に宣伝していたので、
それでは、と聞いてみたら、恐ろしいことに曲が流れ始めるといったんストリーミングを中止していた。

で、局が終わったら何食わぬ顔で、パーソナリティの馬鹿話。

世界にこんなラジオはない。なんだか、北朝鮮かなにかの国で国民に聞かせたくない歌を止めているかのようだった。
著した人、作った人たちは自分たちの歌がそんな扱いを受けることがありがたいと思っているだろうか。

インターネットで流したら、きっと複製する人がいる。だからCDが売れない。で、ラジオ局に圧力をかけるのか、とにかくネットは禁止と叫ぶ。
それが日本のレコード会社の見識。

ようするに、インターネットユーザを見たら泥棒と思え、というのが日本の著作権の考えなんだろうね。

【きょうの読破】ワンミニッツミリオネア

ワン・ミニッツ・ミリオネア――お金持ちになれる1分間の魔法 (単行本(ソフトカバー))
ロバート・アレン (著), マーク・ヴィクター・ハンセン (著), 楡井 浩一 (翻訳)




ワンミニッツマネージャーというのは、おれが感銘を受けた最大級の本ですが、そのシリーズのワンミニッツ自己管理とか1分間シリーズではありません。
リーダーとかマネージャーとか、会社関連ではなく、なんと「億万長者」になってしまうというのですから、同じシリーズのわけがないのです。

どっちが先にスタートしたかは知りませんが、どちらかがどちかを意識して作ったネーミングなんでしょう。

日本でも、よくある「楽をして金儲けをしよう」という話です。
「金持ち父さん」シリーズをはじめ、おれも必死になって読んだ時期があったなあ。
手持ちにキャッシュがなくても次の転売予定を担保に最初の土地なり物件を買ってしまおうというもの。
すごいマジックのような話ですが、それがアメリカ経済の基本。いつからか、日本にもそんな話が舞い込んできています。

この本のストーリーは夢があってすばらしい、とは思います。
ですが、こういう考えが世界を動かしていったら、と思うとなんだかつまらない話ですね。

2007/09/26

携帯動画変換くんとSoftbank503SH

前回の内容で、多少説明が不親切だったんではないかとの指摘を受けたので、もう少し詳しく手順を説明します。

1 まず、通常通りDVDプレイヤーでCharmedを録画します。

 当然ながらこの作業は、テレビ録画ができるPCやライン入力つきキャプチャーボードを増設したコンピュータであれば、この作業は不要になります。

2 で、たっぷりと用量をため込んだ時点でファイナライズします。

 これも1同様、パソコンでできる人は一切必要ありません。
 ファイナライズされていないDVDディスクは、ほとんどのPCで読み込めません。また、ハードディスクプレイヤーの仕様に準拠してデータが作成されますので、ディスクは読み込めてもファイルが読み込めないという事態に陥ります。
 これは必ずやってください。
 ただし、ファイナライズしてしまうと、ファイルを追加することができませんので、極力たっぷり録画するようにしてください(家計、環境にやさしく)。

3 DVD DecriptorでDVDを読み込みます。

 この作業は、著作権つきのDVD向きなので、家庭用DVDで作成したディスクはマイコンピュータ上でDVDを右クリック「エクスプローラ」でも読み込みは可能です。
 ですが、DVD Decriptorがコピーガードさえも破ってしまうことでわかるように、かなり強力でエラーの少ないツールです。こちらの利用をお勧めします。
※注意事項 このソフトは無事読み込みが完了すると、大音量でアラーム音が鳴ります。
 びっくりすることもあるので、PCのサウンドは小さめにするか「ミュート」したほうがいいと思います。

4 字幕が映像の中に組み込まれている(通常の市販DVDソフトは別になっている)ので、字幕を統合する必要はありません。
   …ていうか、Charmedは吹き替えだから関係ないか

 DVDの仕様で、1ファイルあたり1GBを超えるデータは分割されてしまいます。
 録画の際には、画質設定を極力落とすことで、1時間の番組を1GBより小さいサイズで録画できます。
 高級なテレビでは、この画質だと不満な人がいるかもしれませんが、ここでは携帯で見るという想定ですので、画質は下げて問題ありません。

5 読み込んだDVDのデータフォルダのうち、*****.vobというファイルがあるので、それを****.mpgに変えます。
   なぜかっていうと、****.vobファイルというのは、珍しい拡張子ですが、実質はただのmpeg2形式の動画ファイルなのです。

6 ここで携帯動画変換くん登場です。
  史上最強の無料ソフトと言って過言ではないでしょう。
   http://www.nurs.or.jp/~calcium/3gpp/
  使い方↓にあります。各機種別の変換方法などもこのコミュニティはすごいです。
   http://www.nurs.or.jp/~calcium/wiki/
  おれの愛機905SH専用ページ↓です。
   http://www.nurs.or.jp/~calcium/wiki/index.php?cmd=read&page=905SH&word=905SH

 一度インストールしてしまえば、あとはドラッグアンドドロップです。
 デスクトップか、決まった場所など出力先はわかりやすいところにしましょう。
 同じファイル名の上書きなどは一切アラートしてくれないので、もともとのファイル名には十分気をつけましょう。

7 あとは1本につき20分ほど待つだけ。

 ファイルサイズはおれと同じ設定の場合、1話あたり130-150MBほどに圧縮されます。
 おれは1GBのSDメモリを利用しています。
 なので、動画ファイル専門で大体1時間もののドラマは6-7本入る計算です。
 動画を見ようと思ったら、最低でも256MBのミニSDは用意しておきたいですね。

8 最後はSDメモリカードの
    miniSDカード \PRIVATE\MYFOLDER\My Items\VIDEO\ に入れる

 こうして見返してみても、やっぱり簡単ですね。

仮想世界はWeb3.0か?

仮想世界はWeb3.0か?
2007-9-26 2:08:36 by besus


WebX.0 (Xは、1,2,3などの数字)は、Web体系が劇的にパラダイムシフト(アーキテクチャ面や使用方法面)した場合、バージョンアップすると仮定すると、既存のWebにはない3Dの世界を導入したSecond Lifeの様な仮想世界は、Web3.0と言うことが出来るでしょう。

http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=2700


うーん。そうだろうか…
second lifeが日本で話題になってからというもの、web2.0だとかweb3.0だとかっていう表現でもてはやされてきましたが、web1.0と web2.0の違いが、テクノロジーではなく、どちらかというと観念とかポリシーの違いではなかっただろうか、と思います。
テクノロジーという意味では、3Dが入ってきているのであれば明らかに新しい世界には違いないが、もともとFlashのゲームにテクノロジーではなくルックス上の3Dは存在していたし、各ゲームソフト会社がサービスとして行っているオンラインゲームにも3Dは存在していました。

テクノロジーや考えかたはweb1.0といってもいいでしょう。

secondlifeの何が違うかというと、ユーザ主導で世界が作られているところ。
そういう姿を一言で表現するならweb2.0です。

おれは、web3.0などという革命的なものではなく、むしろweb1.8か1.75かな、と思ってきました。

webはおれたちが住んでいる世界の「リアル」の一部でなければならないと思います。
それが、単なる3Dで動く仮想空間が次世代と呼ぶのはなんかさびしくないですか?

【きょうの読破】シックスシグマ

シックスシグマ (単行本)
シビル チョウドリ (著), Subir Chowdhury (原著), 丸山 聡美 (翻訳)




シックスシグマは、GEのジャック・ウエルチが
「GE始まって以来、最も意義のあるプロジェクトだ」
と言い放って、それを成功させることでGEに伝説的な成果を残した理論です。

簡単にいえば、顧客の希望を最優先した品質管理マネジメントシステムを行うというものです。
そして、より合理的に、よりミスの少ないプロセスを作ることが、最終的にコスト削減、売上アップ、そして当然のことながら期待しうる最大の利益を生むという考えになります。

ただ、理論そのものは決してそんな単純なものではなく、かなり大変な作業を必要とすることになります。
この本ではそんな難解な理論を、現場の例をあげながらとてもわかりやすく、頭に入りやすい形で表現してくれるのです。

ただし、おれはこういう本でもストーリーを追ってしまうところがあるので、この種のほかの本に比べてもう少し人物のその後というか、何らかのハッピーエンドがあればうれしいなあと思いました。

2007/09/25

Softbank905SHと携帯動画変換くん

毎朝の通勤タイムは、読書タイムと決めていましたが、このところ満員電車に揺られることが多くなったことと、AXNにて絶賛放映中の「Charmed~魔女3姉妹~」から目が離せなくなってしまったことが原因です。

もちろん、媒体は携帯電話です。
今使用している携帯電話は、ソフトバンクの「905SH」という名機です。
何が名機かというと、日本人が携帯電話に求めるすべての機能が入っているから。felicaにsuicaにワンセグにミュージック携帯。そして、おれが最も使おうとしているのは、メディアプレイヤーに同梱されている「ムービー再生機能」。

これがとにかくすぐれものです。
なにがすごいといって、液晶がきれい。さすがに「aquos携帯」というだけのことはあります。
しかも、動画のサポート形式に、DivXとXvidが入っているのでファイルサイズを小さく変換したといっても画質が落ちません。
もう2年も前の機種だというのに、本当に大したものです。

携帯自慢はこのあたりまで。
で、いまおれの通勤時間は駅のホームに着いてから、地下鉄の八丁堀の駅で降りるまで約50分です。
アメリカのドラマは、大体1ストーリーが45分単位なのでまさにぴったりなのです。
本のように続きが気になることもないし、しっかり完結しているので安心して仕事に向かうことができます。

手順。
1 まず、通常通りDVDプレイヤーでCharmedを録画します。
2 で、たっぷりと用量をため込んだ時点でファイナライズします。
3 DVD DecriptorでDVDを読み込みます。
4 字幕が映像の中に組み込まれている(通常の市販DVDソフトは別になっている)ので、字幕を統合する必要はありません。
   …ていうか、Charmedは吹き替えだから関係ないか
5 読み込んだDVDのデータフォルダのうち、*****.vobというファイルがあるので、それを****.mpgに変えます。
   なぜかっていうと、****.vobファイルというのは、珍しい拡張子ですが、実質はただのmpeg2形式の動画ファイルなのです。
6 ここで携帯動画変換くん登場です。
  史上最強の無料ソフトと言って過言ではないでしょう。
   http://www.nurs.or.jp/~calcium/3gpp/
  使い方↓にあります。各機種別の変換方法などもこのコミュニティはすごいです。
   http://www.nurs.or.jp/~calcium/wiki/
  おれの愛機905SH専用ページ↓です。
   http://www.nurs.or.jp/~calcium/wiki/index.php?cmd=read&page=905SH&word=905SH
7 あとは1本につき20分ほど待つだけ。
8 最後はSDメモリカードの
    miniSDカード \PRIVATE\MYFOLDER\My Items\VIDEO\ に入れる

ああ、簡単。
すごい。携帯動画変換君っていうのはすごい。作った人はきっと魔物に違いない。
そんなこと書いてたら、次のストーリーが気になり始めた。携帯で第28話見ようかな。

FBI、ブログにはれる「指名手配」ウィジェットを公開

FBI、ブログにはれる「指名手配」ウィジェットを公開
FBIが、最新ニュースや指名手配者情報を自分のブログやサイトに組み込めるウィジェットを提供開始した。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0709/22/news020.html


こんなのつける人いるのかな。
と思ったのでつけてみました。

どうでしょう。
雰囲気変わりました?
変わったら問題だよね。

これでサイトやブログの雰囲気に合ったサイトがあったら、おれはそのサイトに行きたいとは思わない。

【きょうの読破】ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か (単行本)
エリヤフ ゴールドラット (著), 三本木 亮 (翻訳)




だいぶ前に読んだ本ですが、読み返してみたときにまた新しい感動がありました。
とにかくすごい本です。

おれたちの会社では、現在キャッシュが足りない状況で資金繰りに日々苦しんでいるのですが、それでもインターンの学生を採用しました。
なんでも
「社会勉強になるから、週3日出社してそのうちの1日分の給料でいい」
とかっていうので採用になったようです。

おれの後輩にあたる早大生(あ、おれは中退だから準後輩か)で、システム経営工学とかっていうのがあるらしく、そこで希望のゼミに入れることが確定し、喜んで
「あー、課題図書のザ・ゴール読まなきゃ」
と言ってました。

前置きは長いですが、それほどいい本です。

2007/09/20

オープンソースの波

ベルサイユの薔薇が完結してしまったことにより、心にぽっかりと開いてしまった部分を埋めていくのは大変だろうな、と思っていたら、代わりはすぐに見つかるものです。
おれにとって、今は「ひかりプラスTV」系チャンネルのひとつ、「AXN」にて放映中の「CHARMED」です。

いかにもアメリカの30代独身女性という、お気楽な3姉妹が実は魔法使いであって、次々と現れる怪人たち(ドラマの中では「魔物」と呼んでいます)を打ち倒していくというストーリーです。

まあ、単純明快なストーリーで、アメリカでは女性が主人公になっている連続ドラマでは最長寿記録更新中とのことです。

プリズンブレイクや24の世界では、24回、または25回というひとつの区切りがあって、その中で大きなストーリーが展開していくわけだから、脚本家はあきさせないようにしていくことに専念すればいい。
反対にこういったドラマは、毎回毎回新しいストーリー展開を用意しなくてはいけない上に、魅力的なルール設定というものがどうしても必要になります。そのアイディアが魅力のあるものでなければ、高い視聴率を確保することはできないし、長く続くこともないでしょう。

たとえば暴れん坊将軍であれば、なぜか将軍様が街の遊び人であるというルール設定、そして最後の最後まで自分が将軍であることを明かしてはならないという「縛り」があります。

CHARMEDでいえば魔物たちは、3姉妹を倒すことによって3姉妹の持つ魔力を奪って自分の力にすることができる。だから、毎週毎週魔物が3姉妹のもとにやってくるというわけ。
単純明快ながら、それがわかりやすいから幅広いファン層に広げ、長寿を誇るということになるんですね。

だから、インターネット上のサービスも、単純でわかりやすいルールは絶対に必要。その上で、勝手にユーザが作る楽しみ方をユーザが作るならどうぞご勝手に(ファン同士のコミュニティ)。

ところで、こんなところにもオープンソースがっていう例がCHARMEDにあります。
魔女たちの経典というのがあって、呪文の多くがその中に書かれています。
そして、能力のある魔女はそれを発明して、新たに経典に書き加えていくことができるのです。
魔女の経典はなぜかオンラインでつながっていて、ほかの魔女はリアルタイムで更新された経典を見ることになります。

ハッカー中のハッカーをウイザード(魔法使い)というらしいけど、まさにそんな感じですね。

オープンソースのプロジェクト管理ツール「ProjectKeeper」正式版公開

オープンソースのプロジェクト管理ツール「ProjectKeeper」正式版公開
サイオステクノロジーは9月18日,オープンソースのプロジェクト管理ツール「ProjectKeeper」の正式版「ProjectKeeper Ver.1.0」を公開した。


このブログの検索キーワードで、結構多くなってきているのが「Projectkeeper」。
また、正式版が公開になったそうな。

プレスリリースによると、ベータ版にあたる前回のリリースで8000ダウンロードを記録したそうだが、ほとんど使えている人がいないに違いない。
なぜなら、オープンソースがメインのコンテンツではないにもかかわらず、このサイトに「projectkeeper」をキーワードにやってくる人がたくさんいるというのは驚きだ。
使い方がわからないからやってくるに違いない。

おれはMySQLをサポートしないことを理由に、TUTOSを採用しました。
MySQLがサポートされない限り、こうしたCMSツールは使い物にならない時代になってきました。

【きょうの読破】チャンスは2度めぐる

チャンスは2度めぐる (角川文庫) (文庫)
ジェイムズ・パタースン (著), 羽田 詩津子 (翻訳)



映画化か、ドラマ化されたのかな。
表紙に女性が4人、写真で映っています。

自分が読んだ本がドラマ化されたり、DVDになったりするのはとても楽しいですが、先に映画化されたりすると困るのは、読む際にはどうしてもその人のイメージになって読んでしまうことです。
たとえば、「悪党パーカー」シリーズなどは、映画「ペイバック」でメル・ギブスンが演じてしまったがために、その後の悪党パーカーはどんな話であってもメル・ギブスンがやっているような気がしてなりません。

あっさり人を殺すシーンなど、リーサル・ウエポンやパトリオットのイメージがあるメル・ギブスンだからこそ、逆に違和感を感じてなりません。

正直なところ、この「チャンスは2度めぐる」に関しては、シリーズの前作ともども、4人の有能な女性が中心になっているストーリーにしては、有能のイメージが強すぎるがために、決して美女ではないだろうな。と思っていました。
ところが今回の表紙。
なんだか裏切られた気分です。

2007/09/13

使命感と欲

ベルサイユのばらが終了して、ストーリーのほかにも考えさせられたことがあります。

最終回は、登場人物たちのエピローグにあたるもので、主要登場人物がフランス革命後(というか、オスカル、アンドレの物語終了後)どうなったのかが、ひとつひとつ明らかにされていきます。
おれが一番注目したのはロペスピエールでした。

フランス革命を起こした英雄。
市民が中心になって、国を、世界を変えられるということを、歴史にしっかりと刻印したのが彼の業績です。
ところが…

革命後、しばらくしたら彼は同じ革命家たちの不満をぶつけられて結局惨殺されてしまったんだそうです。
似たような話はたくさんあります。
同じフランスではナポレオンの末路。
さらには、日本でも明治維新が終わったあとに、英雄・西郷隆盛がたどった道。

同じ使命に燃えて戦っているうちは我慢する不満も、一度達成感を味わってしまったあとは、そうした不満を抑えておくことができなくなる。

現代にも通じる人間性の一種でしょう。

革命などと大きなことは必要ありません。
ともに、大志を抱いて始めたビジネスでも、成功したあとで仲間割れすることがいかに多いかということです。
映画などで当たり前のように登場するのは、悪事を働いた犯罪者たちが大金をせしめたところで仲間割れをする。

なぜそんなことが起こるのでしょうか。
それは人間として当たり前のことなのでしょうか。

犯罪者たちの例が一番わかりやすいのは、「欲」という一時的な感覚にしたがって行動しているから。
革命家でもほとんどの場合は同じということなのかもしれない。
権力という欲に取りつかれたからこそ、絶望的な状況にも耐えて革命を実現できた。
でも、実際革命を成功させてみたら、思っていたような権力の座は用意されていなかった。

人の欲って恐ろしい。
いま、おれも起業家グループの一人として、一生懸命戦っています。
もちろん欲はあります。
その反対に強い使命感もあります。

起業が成功したとき、おれが最優先するのは欲なんだろうか。

005 ミーティングROIシート

ライフハック テンプレート:
#005 ミーティングROIシート
ミーティングを行った価値(ROI)は、明確なToDoリストができたかどうか、それが実行されたかどうかで決まります。ミーティング用のテンプレートを利用して、ROIアップを目指しましょう。
2007年09月10日 14時35分 更新


ミーティングって、時間がかかるわりに意味がない。
なぜかというと、そこで話したことが実行される可能性が低いから。

では、どうしたらいいのか。

出席者全員がいかに意味のないミーティングをやっていることを自覚しなくてはならない。
逆に、意味のあるミーティングをやっていればはっきりとそれを認識したい。

で、このツールです。
単純ですが、大事ですね。

【きょうの読破】鹿の死んだ夜

鹿の死んだ夜 (文庫)
トマス・H. クック (著), Thomas H. Cook (原著), 染田屋 茂 (翻訳)



タイトルからして、異様なほど暗い雰囲気のある小説。
興味は引くがとにかく暗い。

罪のない動物が死んでしまうなんて、どうしようもなく暗い。

そして、ストーリーがまたしても暗い。
暗い気分の時に読めば、人生で最も暗いひとときたのしめるのは確実です。

ま、本格的ストーリーなので、ミステリーファンならこの暗さも我慢できるでしょう。

2007/09/12

yah...This is the longest day of

気が抜けたような気がします。

というのは、アニメ「ベルサイユのばら」が最終回を迎え、ついに終わってしまったのです。
最後の8話(本放送のペースだれば、ほぼ2ヶ月間)は、フランス革命のスタート(なんとか牢獄の暴動)の前夜から当日までのエピソードがずっと続いていました。
今でいえば、たった1日の出来事を半日かけるアメリカのドラマのような、壮大なスケールの2日間です。

オスカルが
「This is ... the longest two days of my life...」
と言うシーンはありませんでしたが、歴史上屈指の2日間であるのは言うまでもないでしょう。

とにかくすごいドラマでした。
日本アニメが世界に誇る金字塔と言っていいでしょう。
オスカルとアンドレの屈折した、けれど壮絶な愛。
マリー・アントワネットの頑固で、一貫したプライド。
フェルゼン伯のひたむきで、無邪気なハート。

よくもまあ、こんな話を。

ただ、考えてみれば、ハリウッド映画は
「これがアメリカが世界に誇る…」
などとは言わないのですから、アニメといえば日本という方向性は一日も早く実現すべきでしょう。

イギリスとか、フランスとか、ヨーロッパの映画先進国が、映画を宣伝するのに
「まるで日本アニメのような…」
だとか
「ついに日本のアニメを超えた!」
といったうたい文句が使われるようになってほしいものです。

フルキーボード搭載ストレート端末「X02HT」

フルキーボード搭載ストレート端末「X02HT」

「X02HT」は、Windows Mobile 6 Standard Edition 日本語版を搭載したHTC製スマートフォン。法人向けモデルだが、一般向けにも販売される予定。7月下旬以降に発売される予定。
blackberryという端末が、アメリカのビジネス界において、社会現象と呼ばれるほどのシェアを集めているのは知る人ぞ知る話。


日本にも、ドコモから法人専用モデルとして発売にはなっていますが、いまのところ社会現象となっているという話はきいていません。
いま一番勢いのあるSoftBankから、フルキーボードのスマートフォンが発売になりました。

HTC社は、一世代前にもスマートフォンを出していましたが、今回は本格的にブラックベリーを意識したビジネスユーザ向けスマートフォンです。

個人的にはすごく魅力を感じますが、これがヒットするかどうか。

まず問題は、アメリカにはPDAにすごく長い歴史があります。
PalmOSからIBMのWorkpadにつながる王道。
そこにMicrosoftが参戦して、HPとDellがwindows Mobileに生命の息吹を与えました。
その流れの中で、スマートフォンが生まれました。
だからこそiphoneを、全国民が胸を躍らせたわけです。

日本はどうかというと、PDAより先に携帯電話がブレークして、
「携帯ってPDAとして十分機能するじゃんか」
となってしまいました。

スマートフォン自体、日本人にとっては時代に逆行する流れになってしまうのです。
通話のできるPDAとみるか、PDA機能のある電話とみるか。
電話そのものにPDAの意味があると考える人に、スマートフォンに魅力を感じさせるのは本当に難しいでしょう。

さらに、アメリカでblackberryがブレイクしたのはサービスも大きな理由になります。
ブラックベリーネットワークと呼ばれる、ユーザにだけ開放されたグループウエアと(疑似?)SNS。

microsoftは、ウインドウズモバイルの新しいバージョンの目玉として、officeの新機能との連動をうたっていますが、blackberry愛用者の気持ちをこちらに導くことができるのか。
blackberryは、持ち運びのできる必要最小限のパーソナルコンピュータです。
windows mobileは、インターフェイスがwindowsだからこそ、XPやVistaと同様の使い勝手を求められてしまうというジレンマと常に闘ってきました。

今回もダメかな、こりゃ。

【きょうの読破】強権国家

強権国家 (文庫)
ヴィンス フリン (著), Vince Flynn (原著), 結城山 和夫 (翻訳)



CIAの殺し屋ミッチ・ラップシリーズ。
スパイものの殺し屋というと、ゴルゴ13のように、非情で冷酷、いかにも冷たい感じの人物像をイメージしてしまいますが、彼は人情があるし、むしろ熱いと呼んでいいほどのパーソナリティです。

緊張感のもとに進む、ハイテンポなストーリーに、ミッチ・ラップの魅力的な人物像が乗っかることによって、小説そのものもすごくスケールと厚み、そして独特のHOT感で、読む人とひきつけてくれます。
もちろん、諜報員のストーリーというのは、好きな人と嫌いな人がはっきり分かれるとは思いますが、好きな人にとってはこの本を読むほどの財産はないでしょう。
ただ、フリーマントルやディック・フランシスのようなだましあいを期待するなら、ほかを当たるべきです。

2007/09/08

商品発表で感動するなんて…

たぶん、今週のブログキーワードランキング断然1位のipod touch。

いままでにこれほど待望されたデジタル機器はなかったのではないだろうか。
「電話のないiphoneがほしい」
「アップルが出すPDAがほしい」

そんな声に応えた、理想のipodです。

なぜか、ニュースリリースは控え目で、多くの人は朝のフジテレビ「めざましテレビ」で知ったという人が多かったのではないでしょうか。
で、朝になって各ニュースサイトでも
「ipodの新ラインナップ発表!」
とやってました。

ビジネスマンたちは、それを見てあわててアップルサイトに行ったのではないでしょうか。
または、アップルで予約するのが一番速いと思ったのでしょうか。
当日の午前中は、appleショップのサイトが開きませんでした。想像を絶する人気です。
nintendo DS Liteは、ずっと品薄が続いていて、どっかのショッピングサイトに入荷したという情報が入ると、すぐにアクセスが殺到するという傾向にありますが、アップル本体ですからとんでもない人気になっています。

それほど、今回のipod touchの人気はすごいものがあります。
アメリカでiphoneが発表されたとき、日本では
「絶対に手に入れたい」
という声が上がりましたが、中でも多かったのは
「電話使えなくてもいいから日本で売ってほしい!」
という声でした。

電話の機能はふだん使っている携帯電話で十分。携帯電話までアップルにしなくてもいい。
でも、iphoneのインターフェイスは使ってみたい。
おそらく、今回の発表はそんな声に対応したものでしょう。しかも、アメリカではiphoneを使いたいがばかりにとりあえずAt&Tに加入はしますが、電話キャリアとしてAt&tを使いたくないために、OSの内部にアクセスして、電話キャリアとの通信機能を解除してしまう人まで出てきました。

スティーヴ・ジョブスを中心とする経営サイドでは、
「アップルの携帯電話を使いたい!」
という声に応えたつもりだったかもしれませんが、市場はそのようには受け取らず
「アップルのPDA(またはマルチメディア携帯プレイヤー)を使いたい」
のニーズを生み出しました。
アップルのあまりに先鋭的な携帯電話スタイルが新しすぎて、そういう電話を使ってみたいという気持ちにさせなかったようです。

考えて見れば、アップルはパーソナルコンピュータの次に、社運をかけて
「ニュートン」
というPDAを送り出しています。
ところが、これが信じられないほどの失敗を喫してしまったのです。
これにより、経営陣は全員責任を取らされ、アップルが再び市場の主役に戻るまで10年もの遠回りを余儀なくされていました。

今回のipod touch騒動は、まさにスティーヴ・ジョブスのリベンジ完成です。
iphone構想から、この日を夢に見てきたことでしょう。
単なる携帯電話とipodの融合では飽き足らず、PDA市場すべてを覆す。それがアップルの目標でした。

ニュートンの失敗の直後、機能もデザインも大きく見劣るPalmコンピューティング社が、アップルの失敗した市場を席巻するのを眺めていた無念。
いよいよipod touchを手にした人は、ニュートンの無念に感謝する必要があるでしょう。
あれがなければ、この奇跡のPDAは誕生しなかったのですから。

米新聞社サイト,一斉にWidget配信に乗り出しそう

2007年09月07日
米新聞社サイト,一斉にWidget配信に乗り出しそう
 米新聞社サイトが,一斉にWidget(ウィジェット)配信を始めそうだ。


ウィジェット、ガジェットといったwebツールが、アメリカのwebビジネスで話題の中心を占めています。
RSSの進化版とでもいえるアイテムで、RSS自体は専用のツールがあって初めて読めるものでしたが、それをデスクトップに張り付けたり、ブログやSNS、websiteのツールとして利用することができるようになったものです。

RSSにしてもそうでしたが、日本での人気はさっぱりです。
blogがあれだけ人気を集めた日本のwebマーケットですが、どうしてこれはダメなのだろう。
オークションOK。blogもOK。SNSもOK。
RSSダメ。ソーシャルブックマークがダメ。そしてwidgetもおそらくダメ。さらに、スライドショーページもダメ。

こうしたところから推理すると、かなりはっきりしたものが見えてきます。

アメリカで一世を風靡して、OKだったものというのは基本的に子供でも、シルバー世代でも楽しめるものばかり。
手間をかければ個人でもできるが、専用のツールがあれば手間をかけなくてもいい。そんなタイプのツールです。
失敗したものというと、基本的にニーズをささえているのがそれなりにスキルや知識のある人たち、というタイプのツール。これはほとんど失敗します。

なので、これからサービスを始めようと思ったら、まずは女子中学生、引退後のシルバー世代でも使いこなせるかどうかを考えてみよう。

【きょうの読破】ねこでもわかる数学―“ペンローズ”の不思議な冒険

ねこでもわかる数学―“ペンローズ”の不思議な冒険 (単行本)
テオニ パパス (著), Theoni Pappas (原著), Peter Frankl (原著), ピーター フランクル (著)




FOXテレビで放映中の「numbers天才数学者」からはじまり、最近は数学ずいているおれですが、今回読んだのもそんな本です。

「ねこでもわかる」とはいえますが、いくらなんでもこんなねこはいないでしょう。
数学者が飼い主というペンローズが、飼い主のいないスキに、数学者が研究中のメモや資料を読んでしまうんです。
そして、なぜか数学者が考えている課題を勝手に解いてしまいます。

「ねこでもわかる」ということで、ごく基本的な数学の考えを教えてくれるのですが、逆にそれが「ちっ、ペンローズでもできるのになんでわからないんだ!」となってしまう可能性もあります。

もっと、実際の社会に使われる法則の考えなどがあれば、真剣に読む気にになったのですが、「数学はこんなに身近なものとして考えられるよ」というのがテーマでした。

数学を数学として学ぶために、とっつきやすい第一歩がほしいという人には◎。
現実に数学をあてはめて考えたいという人には×。

2007/09/03

24でもプリズンブレイクでもなく

映画は単発単発の悦楽ですが、継続し、癖になるということではアメリカのドラマは映画の上を行きます。
こういうものを作り出せるアメリカという国。心から感動します。

24を筆頭に、プリズンブレイク、LOSTと次々にすごいドラマが来日していますが、いま一番はまっているのはなんといっても「numbers」です。
主人公のチャーリー・エプスが
「We Always Use Math Everyday」
と話すというオープニングでもわかるとおり、FBIの捜査に天才数学者の頭脳が絡んで、事件を解決に導きます。

いやあ、本当にすごい。あんなのがいるとしたら、本物の天才だ。

兄のドン・エプスが
「こんな事件があるんだ」
というと、一瞬でその事件に使えるような数学の法則を思いつき
「それにはこんな法則を使えばいい」
などといいながら、現実のデータの動きを数学にあてはめていきます。

今朝、チャーリー・エプスがいればなあ、と心から思いました。
毎朝の満員電車。
先週までは夏休みだったために、女子高生の数が少なく、さすがに座れないまでも吊革つきで立ったまま文庫本を読む程度のスペースがありました。
ところが、女子高生たち。
なぜだかわからないけれど、彼らは通学用のカバンを持たず、体操着を入れるようなボストンバッグで通学するのです。しかも、足を開いてその足元にボストンバッグを挟むように床に直接放置しています。

スペースは地面の占有量で決まってくるため、体格そのものは女子高生はさほどでなくても、占有スペースはかなりのものになってきます。そこに大量の通勤通学客が入ってくると、まっすぐ立っていることができなくなるのです。
通過する電車をながめていると、車両によって込み具合がまちまちなのがわかります。

どの車両に乗れば、読書するスペースと時間を確保できるのでしょうか。
おれ
「こんな疑問があるんだ」
チャーリー・エプス。
「それには、女子高生とおやじの法則(高校の位置と生徒数、駅利用者の出勤先と始業時間により混み具合を見つける)を使えばいい」
おれ
「なるほど。その手があったか!」

今朝は本が読めませんでした。
明日は読めるかなあ。とりあえず別の車両に乗ってみよう。

【きょうの読破】ランドロイヤルティ―世界トップ100ブランド成功の秘訣

ブランドロイヤルティ―世界トップ100ブランド成功の秘訣 (単行本)
マット・ヘイグ (著), 和田 敏彦 (翻訳)



ブランドの大切さはわかります。
ビジネス本として読むには、1ブランドに一つずつやりかたがあるので、掲載されているブランドの数だけ方法が見つかります。
自分のやろうとしている会社の方向をどこに向ければいいのか。
選ぶのは読む人それぞれに任されているということでしょう。

細かいことは書いてありません。
何を目的に起業したのか。そして、どんな哲学を持ってその商品を育ててきたのか。
どうやって、そのブランドが確立し、認知されたのか。

ブランドごとにまとめられています。

日本企業も登場します。
トヨタ、ソニー、ヤマハ、サンリオ。
特に感銘を受けたのはヤマハです。
利益はひとつの業種に絞って追求すべきものだとは、どんなビジネス本に書いてあります。
でも、ヤマハは業種はひとつではありません。そのすべてが世界に通用するレベルにあり、そのすべてに「ファン」がいます。

ほかに連なっているブランドと比較して、いかにヤマハが異様な会社かわかります。
ヤマハの商品は、ルータでもなければバイクでもない。もちろん楽器でもありません。
「技術力」なのです。
資源も土地もない。そんな中で世界に通用する企業を生んだのはこういう姿勢だったんですね。

Web 2.0企業への期待は過剰?--富士通総研がVCデータ中心に実態調査

Web 2.0企業への期待は過剰?--富士通総研がVCデータ中心に実態調査

島田昇(編集部)

2007/08/31 21:57

 富士通総研などが8月30日に発表した「Web 2.0」と呼ばれるユーザー参加型サービスを提供するネット企業の実態調査によると、Web 2.0企業はユーザー参加型ではない一般的なネット企業と比べ、成長速度が速い傾向にあるとしている。株式公開の時期や対象企業数などが異なるため、発表データの単純比較はしづらいが、より効率的な資金調達や事業拡大が実現した一面を浮き彫りにした。


アメリカのWeb2.0について、アメリカで加熱するのに対し、日本はまだまだという話。
もちろんベンチャーキャピタルだって、ビジネスとしてやっているのですから、当然利益を追い求めるのはわかります。
ですが、アメリカのベンチャーキャピタルが世界のトレンドを作っているのに対し、日本では本当に売り上げが上がるという条件がない限りベンチャー企業に資金を投入することがない。それで、日本がIT大国として君臨することができるのか、はなはだ疑問です。

日本が世界に誇るブランド。
ソニー、ヤマハ、ホンダ。
どれもベンチャーの力を借りずに、ここまでやってきました。
反対に、振興企業はどうかというと、ソフトバンク、楽天、mixi。
どれも日本のローカルブランドで、決して世界に「これが新しいトレンドだ!」と胸を張れるものではありません。

マンガ市場、ゲーム市場で圧倒的な強さを見せる日本の発想力。
それが、どうして新しいトレンドを生み出せないのか。ベンチャーキャピタルの姿勢の問題もありそうですね。

2007/08/31

USB2.0交換

おれは、映画は基本的に家でみます。
以前は映画館フリークと呼べるほどのキャリアがありました。
「映画は大スクリーンじゃなきゃ」
などと、今ほかの人が言ったらすごく不愉快に感じるようなことを平気で人前で話していました。

いまでは、気軽に楽しめる、ほかの人の存在を気にせず映画に没頭できる、一時停止ができる、何かしながら楽しめるといった映画館の醍醐味をあらゆる面から否定するメリットを理由にDVDです。
では面白かったらどうするか。
映画館なら、しばらくしたらまた観に行ってました。または発売後にVHSを借りてました。
DVDには二つのオプション。
プランA また借りに行く(めんどくさい、金がかかる)。
プランB ダビングする。

プランAのデメリットがあまりに巨大なので、プランBにしよう。
レンタルDVDは、かならず著作権保護のコピーガードがついてるので、非常にめんどうな作業になります。

まずDVD decrypterというソフトを手に入れます。
http://cowscorpion.com/MultimediaTools/DVDDecrypter.html


ネットにはいろんな情報がありますが、
http://nextalpha.ddo.jp/alpha/dvd/d1.htm
ま、深く考えずに英語のまんまインストールして、「Decrypt」ボタンをクリックしてPCで扱えるタイプのファイルにしてしまう。

このままでもコピー可能ですが、おれはエラーを回避するためにISOファイル(DVDを正確に焼くためのファイル情報を含めた1枚のファイル)に変換します。
これはDVD Shrinkというソフトを使います。
http://howto.yakan.net/dvd/down.html

で、
http://howto.yakan.net/dvd/rip_e01.html
↑なふうに、ISOファイルを作ります。

あとは焼くだけ。
ところがここで問題が発生しました。

おれのPCはちょっと型が古いので、USBが1.1にしか対応していませんでした。まあ、USBなんかどうでもいいやと思って、USBボードをそのへんのジャンクで買ってきたのを愛用しているのですが、DVD Decrypterとの相性が悪く、途中でI-Oをご認識するという症状が出るようになったのです。
そのたびに、外付けDVD-Writerのドライバーを削除して再起動、そして立ち上がったらまたインストール。
こんな作業に疲れました。

ついに1年ぶりにUSB2.0のPCIボードを購入しました!
時間がなく、まだ交換はしていませんが、今度はI-Oデータという日本が世界に誇るブランド品なので、大丈夫でしょう。
これがうまくいけば、もうおれに映画館は必要ないでしょう。

【きょうの読破】悪党パーカー/裏切りのコイン

悪党パーカー/裏切りのコイン (新書)
リチャード・スターク (著), 大久保 寛 (著)



amazon.co.jpで在庫なし。

なんだかとても「マニアック」な本を読破し、そして紹介している自分に充実感を覚えたりします。
悪党パーカーシリーズ。
知る人ぞ知る、傑作クライムノベルらしく、中古市場では5000円ぐらいの高値で取引されている本もあるようです。

日本に、そんな希少本市場が存在するとは知りませんでした。
結構、往年のアイドルの写真集が急騰することはあると聞いていましたが、それにしても悪党パーカー、恐るべしです。

なんといっても、このシリーズの快感は、そのプロットに触れること。
いかにも練り込まれたストーリーを、小出しに小出しに、それでいていらいらさせられることもなく見せてくれます。
そして、あと一歩で仕事が成功する、というそのタイミングに決まって訪れるパーカーの危機。

まさに見事な職人芸です。

Slideの人気Widget,月間1億3400万人以上が閲覧

2007年08月30日
Slideの人気Widget,月間1億3400万人以上が閲覧
 SlideのWidgetは,平均して毎日100万回ほどブログやSNSに貼り付けられており,月間1億3400万以上の人によって閲覧されているという(Read/WriteWebより)。


金は二の次、三の次。
アマゾンにgoogleと、どうやって利益上げるんだ、この会社が?と思われていた会社がつぎつぎと利益を残すようになって、ようやく目に見えない利益というものが評価されるようになりました。

といっても、Slideにしても、Facebookにしても、ベンチャーキャピタリストたちの信頼は狂乱と呼んでいいほどです。
いつか利益を上げるに違いない。
それがYouTubeをモデルにしているのかどうかはわかりませんが、ベンチャーに人気の新興企業が本当に影響力を持つようになってきました。
ベンチャーがハイテク企業を理解できるようになってきたということでしょうか。

アメリカのベンチャーが世界のトレンドを作る。
いずれにしてもそんな傾向はますます強くなっていきます。

2007/08/28

acrobat共有断念

社内の書類システムに、adobe acrobatのPDF書類を使おうを考えていましたが、このたび断念することになりました。
なんでかというと、PDFで情報を共有するだけではなく、PDFで社内の連絡システムやら、決裁システムにまでPDFを使おうと思っていました。

オンライン署名なんかもあって、なんかすごく便利そう。

ところが、そういうシステムを使おうと思ったら、adobe readerだけじゃ足りなくて、使うクライアント全部にadobe acrobat professionalを使う必要があるのだそうな。
たまたまadobe acrobat professionalを1ライセンス手に入れたからやろうと思っただけで、まさか社内全体にシステムが必要になるとは思ってもみませんでした。

そこまでしてこのシステムを使う人がどこにいるんだろうか。
価格比較サイト「コネコネット」で調べたら
http://www.coneco.net/speclist.asp?CATEGORY1=0190&CATEGORY2=20&CATEGORY3=75&FREE_WORD=acrobat&SPEC=1
なんと5万円近くするんですね。

社内にPC5台あればそれだけで25万円。

署名ひとつのために、そんな金をかける会社はないよね。
そもそも、adobeのソフトというのはどうしてそんなに高いんだろうね。
アクロバットリーダーそのものはずっと無料で配布しておいて、実際にそれが電子フォーマットとしてスタンダード化するのを待っていたのか。
おそらくはそれがadobeの長期戦略だったに違いない。
同様の戦略を取って、それをadobe以上に成功したのがmacromediaのflashとshockwave。
業界を独占するという目的以上に、macromediaのフラッシュフォーマットが欲しかったと思う。
で、フラッシュもすごく効果なソフトだ。

ビジネスモデルにはいろいろとあるけど、明確に見えるだけに腹立たしい。
ある種、エルメスやルイ・ヴィトンのように、ブランド力だけで商売をしているだけなのだろうか。

資本主義社会においては、こうしたビジネスは必ず存在しなくてはならないのだろうか。
高い収益性を求めるのは当然です。高く売れるならそれにこしたことはないでしょう。
でも、adobeには、これまで専門家だけがやってきたDTPなりwebなりの敷居を下げてきたという自負があるのではないでしょうか。
そんな中で、インドを筆頭とする物価の安い国に対して、オフィシャルサイトさえもおいていない状況というのはどうかと思う。
うちの商品は高いから、貧乏なやつらは相手にしないという姿勢。安く売れば会社の価値が下がる。
それはルイ・ヴィトンやベンツだから言えること。

社会のスタンダードになろうというブランドのすることじゃない。

【きょうの読破】きっと、うまくいく!―ミツバチが教えてくれる、ビジネスの成功法則

きっと、うまくいく!―ミツバチが教えてくれる、ビジネスの成功法則 (単行本)
チャールズ デッカー (著), Charles Decker (原著), 有賀 裕子 (翻訳)



ついつい後ろ向きになってしまう気持ちを、どうやったら前を向いていけるようにベクトルを変えることができるのか。

やったほうがいい、と理性的に考えれば、答えは簡単なのに、なんか納得いかない、というときがあります。そういう感情の基本になっているのは「怖れ」であるとあります。
未知のことに対する怖れ、自分がやってきたことを否定されたような錯覚に陥る恐れ。
失敗したときに、自分の責任にされるのではないかという怖れ。

どうして前向きになれないのでしょうか。

人間が生きていく上ではリスクが必ず存在します。

逆を考えてみたらどうでしょうか。
未知のことに対する怖れ→知らないままでいることに対する怖れ
自分がやってきたことを否定されたような錯覚に陥る恐れ→未来に対応できない過去の人間だと判断される恐れ
失敗したときに自分の責任にされるのではないかという怖れ→何もしなかったときに自分の責任にされるのではないという怖れ

どっちも似たようなリスクです。
選ぶのは自分。おれなら3つの比較、そのどれに対しても後者をとりたいです。

【きょうのフィード】DVDが売れない時代のアニメビジネス GDHに聞く

DVDが売れない時代のアニメビジネス GDHに聞く
アニメDVDの販売不振が、日本のアニメビジネスに変革を迫っている。YouTube活用や次世代DVD対応、携帯電話へのコンテンツ配信――次に“来る”ビジネスは何か、模索が続く。

DVDにしても、CDにしても、売れない理由は必ず無料サイトのせい、といえばみんなが同情してくれるというのが、コンテンツプロバイダ。
もう聞き飽きたし、YouTube関係者を日本にまで呼びつけて「規制しろ」などと恫喝する日本のテレビ局の姿は国辱ものだ。

有志が自由にやっていることは、WW2(第二次世界大戦)のフランスレジスタンス活動や、イラクの反米活動を見てもわかるとおり、もう止められない。
彼らにとって正しいと思うことが、コンテンツホルダーにとって正しいとは限らない。もちろん、その逆もいえることです。
極論を言えば、「テクノロジーが善か悪か」を論争しているようなものです。

テクノロジーそのものを否定できないのであれば、やはり受け入れるしかない現実があります。

もし受け入れたら、著作者の権利はどうなるのか。
金儲けという動機がなくなったら、才能のある人たちが埋もれてしまうのではないか。
リナックスを、MySQLを、Apacheを作りだしたオープンソースたちが、その疑問に答えている、とおれは思っています。

2007/08/24

Bit Torrent!

ファイルの共有というもの。
あまりインターネット関連の情報に詳しくない人なら、windowsシステム上のファイルやフォルダが手のイラストの上に乗っかったアイコンとその光景を思い浮かべるでしょう。
逆に、ちょっと詳しい人ならwinnyのウイルスとか、そういったものを思い浮かべるでしょう。

Bit Torrentは、後者のファイル共有です。
なにがすごいかといって、インターネット上に共有ファイルとして公開すると、同時にインターネットにアクセスしていて、共有システムを受け入れている人はだれもがデータをアップロードできてしまうのです。それも、ソフトウエア上で勝手にネット環境のそろったコンピュータを見つけて、断片断片をいただいてくるのです。断片を自分の使うコンピュータ上で纏め上げて、どんな大きなファイルでも転送が可能になります。

FTPだとか、メールだとか、そういうファイルの上限などは関係ありません。
転送するのは、ほんの小さな断片なのです。
探してみれば、最新の音楽ファイルから、windows VISTA、adobe社の超高価なソフトウエアまで、なんでもダウンロードできます。
だから、これは問題になります。
そう、「著作権」というやつです。

ここはおれのブログなので、法律の話は置いておきましょう。著作権というのは、法律が定めたものです。
法律はある意味真実ではなく、人が人の権利を便宜上定めただけのものです。人間が本来進むべき道を正しく描き出すものではありません。生類憐みの令だとか、魔女裁判だとか、例を挙げるまでもなく歴史が証明しています。
要するに著作権は、作った人や会社が金をかけたのだから、それには金を払って当たり前というものです。
それが正しいと思う人は、もっと視野を大きく持つことを考えてみてください。ただ、鵜呑みにすればいいのは裁判の関係者だけで十分です。

インターネットがうまれるより前。
知識や楽しみの中心は本とかテレビでした。
感銘を受けた本を読んだときでもいい、面白いテレビ番組を録画したときでもいいです。
「なあ、これ読んでみなよ」
そんなふうに渡したことはありませんか?
法律が求めているのは
「ありがとう。うん!読んでみるよ」
という人間として当たり前の感覚ではなく、
「え、それって著作権上問題あるよね。本は買うものとして出版されてんだから、制作者の権利は守られるべきだよ」
という人間らしくない反応です。

人間は本来つながっていたい生き物です。
楽しいもの、ためになるものは共有したいのです。ネットはバーチャルではなく、明らかに現実の世界です。
手渡す相手がネット上の相手というだけで、逮捕されるのは、やっぱりおれには納得がいきません。

これからフラットな社会ができるとき、間違いなくどこかでひずみとなって現れるはずです。
実際に買った人の権利。自分のものを誰に見せようが、それはその人のものです。

【きょうの読破】フラット化する世界(下)

フラット化する世界(下) (単行本)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)



感銘を受けた本の下巻です。

世界がフラットになるというのはどういうことか。
まず、国境がなくなります。すでにEU圏ではそういうことが起こりつつあります。
格差という意味がなくなります。

たとえば、本書を通じて書かれているのは、インドと中国の台頭です。特に日本人にとって目を引くのはインドについて。
2000年ごろから突然インド人が先端のオフィスに増えてきたなあ、と思うぐらいの認識しかないでしょうが、深く考察するアメリカ人にとってインド人は人類を救ったのです。
2000年問題で、第3次世界大戦を本気で心配する声もありました。マイクロソフトをはじめとする多くの企業が放置してしまった西暦のバグを、文句も言わず必死に直したのがインド人です。子供のころから数学に触れて、人件費はアメリカの技術者の100分の1。その人たちが黙々とやる作業がなければ、ひょっとしたら核兵器がロシアに向かって飛んでいたかもしれません。

アメリカは気づきました。
なぜアメリカ人にプログラムをさせているのか。
じゃ、アウトソーシングすればいい。
かくして本社はシリコンバレー、財務はシアトル、法務はニューヨーク、生産は中国、システムはインド。そんな大企業が続出しています。

そのとき、軍隊のように、シアトルの部長のいうことをインドの平社員は聞いてくれるでしょうか。
もう組織の中に上下の命令系統も必要ないのです。

それでは秩序がなくなるって?

秩序という考え方そのものが、もうフラット化する世界に対応できないのです。

ことはweb2.0だ、アウトソーシングだ、WHOだのと、そんなレベルの話ではないのです。

【きょうのフィード】メールアドレスを電話で伝えるときのコツ

3分LifeHacking:
メールアドレスを電話で伝えるときのコツ
電話の最後に交わされる「ではメールアドレスを教えてください」。ところが電話でメールアドレスを伝えるのは案外難しい。間違いなく伝えるには、フォネティックコードを使ってみよう。
2007年08月23日 22時35分 更新

なるほどなるほど。
本当に伝えるのは大変だよね。
メールアドレス。

最近は、テレビのコマーシャルでもURLの代わりに「検索」ボタンとキーワードを入力するように誘導するケースが多くなってきたので、意味のあるURLをつける可能性は低くなってしまいました。
お客さんとのやりとりは、検索ボタンでもいいんですけど、仕事の付き合いはメールアドレスの交換が必要になるので、覚えやすいURLはやっぱり必要です。

でも、「コンバット」じゃあるまいし、
「ブラボーB、ホテルH」
なんてやっぱり言えないですよね。
相手もワルノリする人ならいいけど、たいてい初対面だったりする人が多いから…。

そういうとき、もっといい方法を考えました。
yahooでもgooでも、もちろんgoogleでも、hotmailでもなんでも、無料メールってほとんどの人が知ってるから、頭の部分だけわかりやすいやつをつけて、会社のアドレスに転送するようにしとけばいいです。
「ほんじゃ、メールアドレス教えて」
「オッケー。mr.wilfでアットマーク以降はグーグルで。会社のメールに自動転送になってますから」
もし、先方がエラーで帰ってきても
「行かなかったよ。なんで?」
なんて問い合わせがくる前に周囲に
「これ間違ってる?」
「こら、ばかおやじ。oが一個多いじゃん」
っていうやりとり完結してるはずです。

ブラボーB、アルファAよりはスマートじゃないですか?

2007/08/22

ものもらい

ものもらいができました。

それも特大のものもらいです。
経験上、ものもらいというと瞼をべロンと剥いてみると、ひとつ米粒のような小さなしこりが出ることが多いのですが、今朝鏡でみたら昨日できていた米粒の周囲に3つも米粒ができていました。
目が開きにくいわけです。
視界が狭いわけです。

ブログを書いていても不便でなりません。
ではどうしたらいいのでしょうか。
当然ネットで調べます。
専門医のサイトもたくさんありました。

あるサイトでは
「ものもらいは細菌性のものなので、膿を出せばなおる。清潔にして、膿をつぶしてあとは眼帯しておけばいい」
といういかにもいい加減で、恐ろしくて実行できないものもあれば、
「ものもらいは治らないので、まずは専門医に相談を」
という商売心満載なサイトもありました。

一番もっともらしいのは
「ほおっておけば治る。だけどあまりにも生活に支障をきたしたり、治りが遅かったら専門医へ」
というものでした。
この程度なら、おれでも思いつきそうですが、大体において真実というのはそういうものなのかもしれません。

ネットで情報が簡単に手に入るようになったのはありがたいですが、情報を選ぶ目を養う必要があります。
一人一人がそういう力を身につけていかなければ、混乱するだけです。

昨日一緒にいて、おれのものもらいの成長ぶりを一緒に見つめていた人が
「ものもらいは伝染病だぞ」
と言ってましたが、どのサイトでもそれは嘘だと暴露してました。
でもその人にとってはずっと信じ続けてきた常識(伝説)です。

ネットとの付き合いかたは、真実を大切にする目を持ちながら、先入観を捨てて無心に。
これってあらゆる情報との接し方ですね。

【きょうの読破】フラット化する世界

フラット化する世界(上) (単行本)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)

感銘を受けた本です。
アメリカでは、とんでもないベストセラーになった本だそうです。

何がすごいといって、世の中の現象をweb2.0をはじめとするIT化社会の近未来像と結びつけて、大きな視点で考察していることです。
日本でそういったものを扱うと、「web進化論」のように、どうしてもwebからしか視野が広がってきません。
それだと、webの時代が終わった後、何がくるのか。またはじめから考えなくてはなりません。

この本は、何がくるのかはわからなくても、時代の流れをはっきりとつかむことによって、きっとそのときがくるまえに見えてくるような気にさせられるのです。

たとえば、世界を変えたのは「9.11」と「11.9」だそうです。
11.9は、マイクロソフトがwindows 95を発売したその日。その熱狂から現在の世界が生まれた。
9.11はいうまでもなく、アメリカ同時多発テロのことです。
アルカイダほど、web2.0的なシステムを上手に使って、オープンソースをはじめとする時代の流れを敏感に取り入れたものはない。
それに対抗するため、アメリカを中心に同じ土俵で戦わざるをえなくなった。

web進化論などを読んでいると、大体の本はそうですが、microsoftは近い将来消えてしまうような錯覚に陥りますが、決してそういうことがありえないのは、コンピュータを触ったことがある人ならだれでもわかることです。
この本では、microsoftこそが世界にオープンソースやgoogleを生んだ基本だとあらためて実感します。

しばらくはmicrosoftの時代は終わりません。
そして、おれたちはもっともっと広い視点からITをとらえていかなければならないのです。

【きょうのフィード】Googleマップ、ブログやWebへの組み込みが簡単に

Googleマップ、ブログやWebへの組み込みが簡単に
Googleマップで表示されるHTMLをコピー&ペーストするだけで、自分のサイトに、ズームなども可能な地図をはり付けることができる。


googleのやっていることは、そのほとんどが「スペシャリスト・キラー」と呼ばれるものです。
プログラマーやエンジニアが必死になって1日、1週間、1か月かけていた作業を、無料でツールを提供するだけで使えるようにしてしまいます。
こうしたビジネスモデルが、いったいどのような未来を作っていくのか。
無料で使えるツールをどんどん世に送り出していくというスタンスが、何を生み出しているのだろうか。

少なくとも、小さい規模の専門家にとってはたまったものではありません。
実際の作業そのものは、まだまだ敷居が高いですが、間違いなくgoogleのベクトルはそちらに向かっています。

だれもが使えるwebツール。
売上そのものは発生しません。あるとしたら、広告による売り上げ。
それでビジネスと呼べるのか。
googleはどこに行くのでしょうか。

2007/08/18

adobe acrobat

少人数で大きなプロジェクトを進めていくとなると、どうしても一人一人の負担が大きくなってしまいます。
ひとつのプロジェクトに複数のマネージャーがいて、その下にプレイヤーたちがいるといった図式であれば、プロジェクト進行を組織全体でバックアップするのも簡単です。
マネージャーは、プレイヤーと組織の懸け橋になればいいのですから。

おれたちの組織はまだまだそういうレベルにはありません。
したがって、すべてのプレイヤーがマネージャーを兼ねることになるわけです。

問題になるのは情報の共有。
経営学を学んだ人に聞いたことがあります。
経営とは5つの管理だそうです。
「人の管理」「金の管理」「モノの管理」「時間の管理」そして「情報の管理」。
近年だれもが「情報の管理」の重要性を言います。

情報の管理に欠かせないものが、書類の共有と管理でしょう。
モノの管理と情報の管理を100パーセント区切ることはできませんが、より100に近づけるには書類の電子化が欠かせません。

というわけでadobe acrobatが登場します。
おれたちも、アクロバットを使って管理したいと思います。

ところが、こんなにもメジャーになった書類形式なのに、こういう本来の使い方についての情報はあまりありません。
アクロバットというものが、いかに単なるファイルの保存形式としてしか使われていないかがわかります。日本のIT化はまだまだ遅れています。
amazon.co.jpでマニュアルを探すと
adobe photoshopと検索すると88冊も出てくるのに、
adobe acrobatではわずか13冊。
もちろん、インターネット上の情報などほとんどありません。

通常おれは、そういうときgoogleの言語を「英語」に代えて検索したりするのですが、書類管理などのビジネス英語はまだまだ実用に達していないのが現実。
なんとかコンピュータ用語なら、英語を読むまではこなせるのですが、おれ自身をバージョンアップする必要があるということでしょう。

メニューは日本語であるわけだから、もう少し取り組んでいかねばならないようです。

【きょうの読破】ナイトホークス

ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー) (文庫)
マイクル コナリー (著), Michael Connelly (原著), 古沢 嘉通 (翻訳)

アメリカ人には怒られてしまいそうだけど、おれは小説や映画で「ベトナム戦争」の傷痕が出てくると、どうしても顔をそむけたくなってくる。
戦争というものを理解していないせいかもしれないし、それまで自分たちは神に保護された特別な国民だと思っていた無敗の国がその誇りを失ったときの悲しみなど永遠にわかるまいと思っているからかもしれない。

ミステリー界では屈指の有名人「ハリー・ボッシュ」シリーズの第一弾。
第2弾以降はあまりベトナムの話題が出てこなくなるようだけど、これは一冊丸ごとベトナム問題。
そういえば、リーサルウエポンシリーズも、マーティン・リッグス刑事はシリーズ1ではベトナムにどっぷり浸かった人で、年中口に銃口を突っ込んでいたけど、シリーズ2からは普通の面白い刑事になってたような気がする。
そういう意味では、おれのベトナム戦争敬遠癖もおれオリジナルじゃないのかもしれない。

とにもかくにも、ベトナム戦争以外は最高にかっこいいヒーローの誕生。
やっぱりこの本は「ボーンコレクター」と並ぶ、歴史的金字塔なのかな。

Torvalds氏が語るオープンソースのからくり

Torvalds氏が語るオープンソースのからくり

2007年08月15日
 Linus Torvalds氏はしばしばオープンソースの推進者として語られ、彼がライセンスに関心を寄せるのは、コードの共有とソフトウェアの改良を迅速に進める自らの力に影響を及ぼすからにほかならない。しかし、彼の本当の立場はもっと複雑なものであり、一部の人々には意外に思えるかもしれない。


マイクロソフトが独占禁止法違反の疑いで、商務省の攻撃を受けたのは有名ですが、当時マイクロソフト側の弁護チームが独占禁止法に抵触していない理由として挙げたのが
「リナックス」
という聞いたこともないオペレーションシステムでした。

敵に塩を送るつもりなのか、それとも一応独占禁止法に違反していないことを証明するだけの影響力を与えようとでも思ったのか、これほど大きな広告効果はないだろうというほど知れ渡りました。
その後、グーグルを旗手とするweb2.0やオープンソースそのものが一般的な常識の一つとなり、とにかくオープンソース運動の原動力・象徴であったリナックスの名前を知らないほど有名にはなりました。

LINUXの良さは数え上げたらきりがありませんが、あの裁判から10年近くもの年月が経過しているのに、どうしてマイクロソフトの、そもそも同じUNIX系であるマックOSのライバルにもなりえないのでしょうか。

今回のフィードのように、リナックスは日々論争をしています。いがみあっては足の引っ張り合いをしています。
リナックスの創始者で「神」と呼ばれる人、リーナス・トーバリスさんでさえもそういった論争の中にあって、批判されたりしたりしています。

マイクロソフト社内でビル・ゲイツさんの批判をする人はいないでしょう。
アップル社の中でスティーヴ・ジョブスさんの批判は出ないでしょう。

オープンソースの弱点は、永遠に一枚岩が生まれないことでしょうか。

2007/08/17

貢献するということ

たとえば、朝満員電車に乗るとき。
ちょっと人と触れただけで、信じられないほど厭な顔をする人がいます。
普通に考えたら、その車両に乗っているはもちろん、同じ列車に乗っている人、おそらくは同じ時間帯に電車に乗っている全員が同じ思いをしているのです。
でも、かわいそうなことに、その人の人生には自分以外存在しないのでしょう。

いやな顔にも2パターンあります。
あえてすごくいやな顔を相手にしてみせる人。
もう一方は、ぶつかった相手に見えないところでもお構いなしにいやな顔をする人。

相手にいやな顔をしてみせる人というのは、おそらく「世の中の人は全員が敵」と思っているのでしょう。
とにかく、相手に見えようが見えまいがいやな顔をする人は、とにかく自分が不満を持っているということを何かにぶつけなければ気がすまない人でしょう。
そういう人と一緒に暮らすというのは大変です。
相手が不満顔ばかりしていたら、対抗措置として自分もそういう顔をしなければ生きていけません。
顔は人の人格を表すとしたら、悲劇です。
人格まで変わってしまいます。

そういう人間ではなくいられる自分は幸せだなあ、と思います。
満員電車の中のそういう不快な顔を見るたびにそう思ってしまいます。

つくづく、ひとって日々共同作業しているんだなあ、と思います。

【今日の読破】魔力の女

魔力の女 (講談社文庫) (文庫)
グレッグ アイルズ (著), Greg Iles (原著), 雨沢 泰 (翻訳)



アマゾンの書評でも、酷評が2本掲載されてました。
とにかくひどい本です。

一言で表現して荒唐無稽。
その文章力と、流れるようなリズム感で一気に最終ページまでは読ませてくれますが、だからといって読後感がさわやかなわけではなく、読んでいるときにもこの作家お得意のハラハラドキドキも少なかったような気がします。

なんといっても無理のある設定、そして現実味のないエピソード。
セクシーなサスペンスのマニアでないなら手に取らないほうがいいでしょう。

飛行機の中で気軽にストーリーを追うなら最適の本かもしれませんが、ほかにも読みたい本がたくさんあるなら、その中で一番最後に回すことをお勧めします。

Wikipediaの執筆者を暴露するツールが登場

Wikipediaの執筆者を暴露するツールが登場
無料ツールの「WikiScanner」では、Wikipediaの編集にどの組織のコンピュータが使われたかをチェックできる。
2007年08月17日 13時02分 更新


ボストン(Associated Press)

 Wikipediaの編集内容のうち、議会関係者や米中央情報局(CIA)、サイエントロジー教会が作成したものはどれか――。そんな疑問に答えてくれるオンラインツール「WikiScanner」が登場した。


世界のフラット化の一歩前を進んでいるweb2.0。

その旗手といえば、なんといっても「wikipedia」です。


インターネット上の百科事典で、ユーザーが自由に権威を宣言して、世の中のすべてを解説することが可能です。
ですが、これを本当の権威が書いた「百科事典」と同等に扱っていいかどうかについて、ずっと議論が続けられてきました。
ある事象を悪意的に書いたものがそのまま定義として認められるのか。

おれは、基本的にそれでもウィキペディアは権威であると考えています。
百科事典さえも決して本物の権威とは呼べません。
執筆者グループに、その分野を得意とする人がいなければ、ある分野だけ外れてしまうこともあるでしょう。
得意とする人がいたからといって、その人の個人的偏見が含まれないといえるでしょうか。

みんなで共同作業する。
その共同作業に参加する人数が多いほど、正確な記事になっていくとは思いませんか。

これからは間違いなくそうなります。

それを証明するようなニュースです。
無責任な記事を書いた人がどの組織に属するのか、さかのぼって公開されてしまうのです。
執筆も共同作業で、監視も共同作業で。

それが未来の正しい姿でしょう。

2007/08/15

フラット化社会で共同作業をする

先日の高速道路の話題から、しばらくは人生、生活すべてが人類全体における共同作業ではないかとということが、おれのテーマになっていきそうです。

今読んでいる本がまさにそうです。
通常、おれは読み始めたら一気にトップスピードに乗せて最終ページまで読み終えてしまいたい、という読み方をするのですが、「フラット化する世界」はそういう読み方ができない本です。
立ち止まって、考えながら読みたい本です。
最近では「熱狂する社員」という本がそうでした。

世界がフラット化するというのは、ベルリンの壁という大きなボーダーが消滅したのがきっかけで、世界のありとあらゆるボーダーが消えつつあることを言うようです。ボーダーというボーダーが消えると、残るのは地平線というたったひとつのボーダーのみ。
あらゆる人がその地平線に同様に乗っかっています。
地位もなく、権力もなく、差別もありません。

社会主義思想は、従来の秩序という観念からは、危険思想と捉えられることが多く、忌み嫌われてきました。ですが、どこかで人間にとっての理想の姿と見えないことはありませんでした。
ベルリンの壁が崩壊したことは、当時自由主義、資本主義が社会主義を打倒した象徴のように扱われてきましたが、現代社会を見ればそれが一番見えやすいところにある一点しか見てないことがわかります。
確かに、社会主義国家は消えてしまったかもしれませんが、その魂ともいうべき社会主義の思想は壁の崩壊によって明らかに西側に流れてきています。

オープンソース運動、wikipediaを中心としたweb2.0構想などはまさにマルキシズムの理想社会そのものではないでしょうか。

壁の崩壊によって、食い止めていた資本主義の秩序は明らかに崩れてしまいました。

命令系統というものはこの世に存在しなくなるでしょう。
上から下に流れるニュートンの万有引力さえも、人間社会では不要の観念です。

フラット化する社会では何があるでしょう。
人と人が協力しあって作り上げる未来だけです。
その未来を読み解くべく、おれはさらに「フラット化する世界」を読み進めます。

Google仕様のgPhone,通信料タダのケータイが来年にも登場か

2007年08月06日
Google仕様のgPhone,通信料タダのケータイが来年にも登場か
 Google仕様携帯電話機のプロトタイプを米Googleが開発し,携帯電話機メーカーやオペレーター(移動通信キャリア)に披露したという(WSJ.comより)。


google、apple、amazonといえば、世界で人気のあるアメリカブランドトップ10の常連ですが、コカコーラやtiffany&co.あたりと一線を画しているのは、オンラインビジネスであるということ。
日本では、sony、nintendo、Toyotaあたりがそれにあたると考えると、モノがあってこその日本だとつくづく思います。

日本には、サービスで世界に通用するものを作り上げる力、頭がまだ存在していないということかもしれません。

そのオンライン3強の中で、googleとappleは打倒microsoftという同じ目標を掲げながら、常に別の路線を進むライバルでもあります。
いわば、microsoftが星飛雄馬ならappleが花形満、googleは左門豊作またはアームストロング・オズマにでもなるのでしょうか。

花形満はiphone、itunes、iphoneと、次々と恐るべき星飛雄馬打倒の秘策を編み出してきます。そのいずれもが華麗で、ほかにはまねのできないものばかりです。
一方のgoogleはというと、地道に地道に自分の力をつけることによって、星に一歩ずつ近づいてきました。
ついに花形と左門が激突します。
それは携帯電話。
ここでは打倒・星というより、自分たちが作り上げる像を誰に評価されるかがポイントです。
appleはあくまでデザインにこだわりました。
googleは何よりも「無料」にこだわります。

いずれやってくる星の参戦。それぞれのやり方で足場を固めておこうというわけでしょう。

【きょうの読破】ハッカーの報酬

ハッカーの報酬 (文庫)
ジョン サンドフォード (著), John Sandford (原著), 山田 久美子 (翻訳)



できるだけ早く読んでおきたい本です。

早く読んでおかないとテクノロジーなんかがどんどん古く感じられるようになってきます。
サーバーにアクセスするのに、電話回線を使っているというのは、すでに歴史ですよね。
電話でインターネットをつなげた経験のある人にはスムーズに読めます。
そのまま電話を光に代えて読み進めてもらいましょう。

とにかく、ストーリー展開もおもしろいし、一気に危険が迫ってくるのではなく、じわじわと包囲されていく流れにぐいぐい引き込まれてしまいます。

ハッカーというタイトルですが、ジェフリー・ディヴァーの「青い虚空」のように、コンピュータの知識が必要というわけではなく、景色としてコンピュータが登場するという意味では、映画の「ソードフィッシュ」に似た雰囲気といえるでしょうか。

2007/08/13

人生そのものが共同体

先日、NHKのニュースで「交通渋滞の解消法」をやっていました。
まずは、その原因から。
日本道路公団の発表によれば、従来交通渋滞の原因になっていたのは
1.すでに慢性になっているキャパシティ不足
2.料金所・ジャンクションでの混乱
だったようですが、道路公団だってずっと批判の矢面に立たされてきたからには対抗策も取ってきたということでしょうか。
上記2要因はほとんど渋滞の原因になりえないとのことです。
1については、要所要所の改善は完了したとのこと。2はETCカードが普及したことで解消してきているそうです。

では、いったい何が渋滞の原因でしょうか。
無意識のうちに踏んでしまうブレーキと、十分な車間距離をとっていないため後続がさらに急なブレーキを踏み、そういった連鎖反応が最大の要因になってしまっているとのことでした。
そんなもんなの?
という感じではありますが、でも実際そうだというのですからそうなのでしょう。

おれは運転しない人間だから、深い心理はわかりません。
人の運転する車に乗るとほとんどいやな思いをします。
相手に聞こえないことをいいことに
「へたくそ」
「あぶねえな、ばか」
とぶつぶつ毒づいている人があまりにも多いのです。

相手にも何らかの理由があって、そういう運転になっていることを理解しようとしていない。渋滞の中にあっては、自分などすごく小さな存在でしかないということもわからない。
みんなが渋滞でいやな思いをしているのに、自分だけがいい思いなどできるわけがありません。
それよりは、自分が渋滞の原因にならないように努力すべきではないでしょうか。
自分の行動ひとつひとつが独立したものではなく、人にも影響を及ぼしているのです。
感覚として理解するには、運転というのは試金石として貴重なものではないでしょうか。

【きょうの読破】ザ・キャッシュマシーン

ザ・キャッシュマシーン (単行本)
リチャード・クラフォルツ (著), アレックス・クラークマン (著), 三本木 亮 (翻訳)



モチベーションを高める本はたくさんありますが、読んでいる最中に
「あ、おれかしこくなった!」
と実感させながら、最終ページまでエスコートしてくれる本は、おれにとって一番の先生です。

その意味で、この本はトップ5に入る先生となってくれました。
ミーティングの中で「ボトルネック」(シリーズ最初の「ザ・ゴール」から使われているので、かなり手垢どころかいろんなものがこびりついているかも)、「クリティカル・チェーン」、「期末症候群」(学生症候群)といった言葉を使うのはすごく気持ちいい。

キーワードを発することによって、ミーティングそのものの意味が変わります。
自分とは違う意見を取り入れる際に、
「クリティカル・チェーンという考え方があるんだけど…」
当然、みんなきょとんとした顔になります。
そこで、「え?知らないの」なんてことは言いません。
もちろん、おれだってついこの間まで知らなかったんだから。

あくまでも一緒に勉強しているというスタンスで、社内の具体的な問題にあたるのが大切です。
そうすることによって、おれが本を読んでいるときに「賢くなった」と実感する体験が、ミーティングをすることで疑似体験できるのです。

なによりも、だれか一人が先頭に立つのではなく、みんなで知識を共有しながら進んでいくのが大事なのでしょう。

BIG-Gだって

Googleアプリをバックアップする
あなたは、命と同じくらい大切なデータをGoogleのサーバに託している。データに冗長性を持たせ、自分のデータにオンラインでもローカルでもアクセスできるようバックアップを考えておこう。
2007年08月08日 12時32分 更新

命と同じくらいとは少し言いすぎの印象だけど、考えようによってはそうかもしれない。
おれたちの人生の究極の目標は何かと言われたら、「何か生きた証しを残すこと」ではないかと思うことがあります。

それはアーティストや政治家でなくてもそうでしょう。
アメリカの起業家たちが、いざ成功して大金持ちになって最初にやることといったら本を書くことですから。
本は永遠に残ります。いい本であろうと、エロ本であろうと、出版されてしまったものは、その生命を消し去ることはできないのです。

一般庶民にとって、一番身近な生きた証しは「子孫・遺伝子」でしょうか。

IT社会になって、データも生き続けることになるでしょう。
価値のあるデータを残すことは、ただ生きていることよりも意味があると考えることもできます。

だからこそのバックアップ。
だけど、それが面倒というか、ついつい後回しになるというか。
それって、生きるのが面倒って言っているようなものなのでしょうか。

2007/08/08

悪法って法だろうか

最近、仕事で夜遅くなることが多くなっています。
最寄駅までは自転車通勤なのですが、夜11時を過ぎて電車を降りたりすると、ほとんど車の通りも少なくてある欲望にさいなまれてしまいます。
それは
「信号無視」
です。

家に帰るためには、一本かなり大きな道を横断しなくてはならないのですが、赤信号だと当然待たなければなりません。
単純に信号無視をしてしまう人もいるでしょうが、おれは基本的には信号は無視しません。
それは倫理上の問題があるのはもちろんですが(正しいことはだれも見ていないときこそすべきだ。人が見ている時だけやろうと思うと、いざ正しいことをやろうと思ったら必ず見返りを求める習慣ができてしまう)、ほんの少しだけ待てば信号は変わるのに、その数秒から数分の時間をけちることで、自分の人生や人の人生を終焉に持ち込んでしまう価値はない、という非常にドライなリスク管理でもあります。

でも、ひとつ通常と違う点があって、その信号は「押しボタン式」なのです。

ということは…。
おれがボタンを押すまでは信号は変わらないわけです。
でも、一度ボタンを押してしまうと、いずれはおれの信号は青になります。ということは、車を運転している人にとっての信号は赤になってしまいます。
おれが今わたってしまったら、信号はそのままで済みます。
その間、5秒程度でしょうか。

おれひとり、そのたった5秒のために大通りを運転する人は、赤信号を待つ必要が発生します。
こんな小さな押しボタン式信号で赤にハマったら、その人はきっと不快に思うでしょう。
疲れた日にそんな目に遭ったら、不機嫌になってしまうかもしれません。
不機嫌なまま家に帰ったら、家に奥さん(または旦那さん)が仁王立ちしてて、
「またきょうもこんなにおそいの?」
がみがみがみがみがみがみ…。

で、夫婦げんかになって、そのまま離婚騒動になったらどうしよう。
おれが信号を赤に変えただけで。

まだ自分が信号無視をしたいがための口実、という疑念が消えないのでおれは信号無視はしてませんが、いや、口実ではないと確信したとき、おれはきっと信号無視をすると思います。

【きょうの読破】デジタル・ビジネスデザイン戦略—最強の「バリュー・プロポジション」実現のために

デジタル・ビジネスデザイン戦略—最強の「バリュー・プロポジション」実現のために (単行本)
エイドリアン・J. スライウォツキー (著), デイビッド・J. モリソン (著), Adrian J. Slywotzky (原著), David J. Morrison (原著), 成毛 真 (翻訳), 佐藤 徳之 (翻訳)



おれが、アメリカのビジネス本、自己啓発本を再認識したのが、トム・ピーターズ大先生の「トム・ピーターズの起死回生」でした。

かのトム大先生が曰く
「これからのビジネスはすべてデザインだ」
まったくもっておっしゃる通り。

タイトルからして、そんな本かと思っていましたが、実際はそういう話ではなくビジネスモデルをしっかりしていかないといけないという話でした。
これからの時代、インターネットを利用してやっていくからには、モデルよりもさらに先へ行ってプロポジション。すなわちデザインでした。
例示されるのがちょっと古いかなとは思いますが、まあ日本の速度にすればぴったりでしょう。

イナゴ大虐殺

なぜウェブは資本主義を超えるのか
上武大学大学院経営管理研究科教授 池田信夫氏

インターネット上の論客として知られる池田信夫氏。近著「ウェブは資本主義を超える」ではWeb 2.0からNGN,著作権,従軍慰安婦まで幅広いテーマについて,通説の誤りを突く本質的な議論を展開している。池田氏が指す資本主義とは何か,Webはなぜ,どのようにして資本主義を超えるのか。(聞き手はITpro編集 高橋信頼)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20070802/278983/?P=1&ST=oss


2チャンネルだのはてなブックマークユーザのことを「ネットいなご」と呼んで、自身のブログを炎上させてしまった人のインタビュー記事です。

確かに、この人は社会・経済の見地から大きな目でインターネット社会をとらえているのはわかります。
ただし、自身のブログを見てみましたが、ネットいなごについての記事に関して、自分を中傷するコメントはすべて削除し、そうではないものだけ残しているやり方。
本気でそんな大きな人なのかと思ってしまいます。

結局感情的に動いてしまって、その感情で自分のコミュニティをコントロールしたいと思うのではないでしょうか。
それはそれで人間。
その時点で、自身の持論との間に修復不可能なコンフリクトが発生しています。

2007/08/07

ないものねだり

CIOという職にあると、いろいろなことを相談されます。
特に、テクノロジーの面では、そのすべての責任を担うわけですから、それは当然といえるでしょう。
どの会社でもそうだと思いますが、技術が進歩するにしたがって、意識する、しないにかかわらずどうしても「デジタルデバイド」は現実のものとして感じられるようになってきました。

この言葉が浸透したころには、「コピー機の使い方がわからない」とか、「インターネットプローラーでどうやって検索したらいいかわからない」という、英語で挨拶ができるかどうかのレベルでしたが、最近はそのデバイドのボーダーを超えた人たちの間でもデジタルデバイドは広がっています。

みんな、インターネットやコンピュータが便利だという実感だけはあるから、自分はデジタルデバイドの敗者サイドではないと思い込んでいますが、実際はどこにボーダーを引くかという違いだけで、自分が思っているほど勝者サイドにいるわけではありません。
もちろん、おれだってボーダーの場所によっては間違いなく敗者に区分されます。

サーバーとクライアントの違いがわからない。
VoIP(IP電話の基本技術)がわからない。

だから、競合他社でこんなサービスを始めた、という情報があるとうろたえます。
「うちでもこんなのできない?」
こんな相談は、明らかにデジタルデバイド敗者サイドの典型です。

IT革命以降、物理的にものを動かす以外にできないことは存在しません。
費用と時間をかければ実現しないものなどないと言っても過言ではありません。

だからそういう相談に対する回答にはいつも苦慮します。
正直なところ、おれは
「やらない」
または
「やりたくない」
のです。
怠慢で言っているのではなく、
「やるべきではない」
と答えたいのです。

それを相手に伝えるべきなのかどうか。そもそも、そういう質問というのは戦略とビジョンが統一されていない人から出るケースが多いのです。
ビジョンが存在すれば、そのビジョンに合わせた戦略が存在するはずです。
サービスの内容においても、ビジョンにのっとったものであれば、すでに開始していなければならないはずだし、少なくともプロジェクトは進行していて当然でしょう。
そうではないとしたら、他者のサービスをこちらでやるとしたら別の意味しかありません。

ビジョンの問題ではなく、純粋に戦略の問題です。
競合にとって、それがキラーコンテンツ、キラーアプリになっている場合に限り、こちらもそれについづいすることによってキラーコンテンツをキラーでなくすことができるのです。
連中がキラーコンテンツを失った時、100パーセントおれたちが勝てるのであれば、戦略上そのサービスを検討すべきでしょう。

おれは質問に質問で返します。
「彼らにとってそのサービスは重要ですか。そのサービスがなければ彼らは存在できませんか?」

ビジョンも戦略もない人は、たいていその話題から去っていきます。

【今日の読破】ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション

ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション (単行本)
ジェフリー・ムーア (著), 栗原 潔 (翻訳)



前作「キャズム」も、その読み応え、考察の深さに感服したが、今回もなかなか考えさせられる内容となっています。
ただし、気に入らないのは大して難しいことを言っているわけではないにもかかわらず、どうしてこんなに理屈っぽく話す必要があるのかということです。

こういう人というのは、基本的に自分に自信がないのかな、そんなことを考えます。
自分の言っていることに説得力を持たせるには、もってまわった重みのある表現が必要だとでも考えているのでしょうか。

要するに言いたいのは、ひとつの商品が文化の中に入って行き、その商品から利益を得るにはどうしたらいいのか。
「キャズム」では、どうしたら実際にブレイクスルーを実現させて、一般的に受け入れられるようになるのか、というのが主題でしたが、この本ではその続編として、競合相手によって追いつかれてくる流れをどう食い止めて、利益という形で数字を確保していくかが描かれています。

アメリカの一流企業は、日々そういう戦いに勝つために「イノヴェーション(改革)」を繰り返していきます。
改革に終わりなどはありえない。それが勝つための一つの方法なのです。

インターネットの使い方を探るキーワード「つの理由」

3分LifeHacking:
意外なLifeHackを見つける“つの方法”
今日もなにかLifeHackネタはないかな……とネット上を徘徊する読者は少なくないだろう。意外なLifeHack系の記事やブログのエントリを効率よく探すには どうしたらいいだろうか?
2007年08月02日 10時19分 更新
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0708/02/news022.html


たしかに、以前は「…とは」とか、「って何」といったキーワードで検索するというのは、基本中の基本でした。
インターネットは調べるための道具、ある種巨大な百科事典として使われていた部分があったと思います。

これからトレンドになるのは
「つの理由」
や、
「つの方法」
だと記載されています。

早速試してみました。
なるほどなるほど
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95&lr
=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&aq=t&rls=org.mozilla:ja:official&client=firefox-a

思わず読んでみたくなるネタ満載ですね。

これにキーワードを加えることによって、知らなかったノウハウがたくさん出てきそうです。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=google%E3
%80%80%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95&lr=

こういうのを読みはじめると、なかなかネットから抜けられなくなります。

2007/08/06

日本のアニメ

最近すごくはまっているものがあります。

それはなんというか、「ベルサイユのばら」です。
なんでこんなことになってしまったかというと、原因は住んでいる団地が一斉外装工事をしたためです。
外装工事で足場を組まれてしまったために、ベランダも囲まれてしまい、設置していたパラボラアンテナも向きを変えられてしまったのです。
これでおれの生活に密着していたスカイパーフェクTVが見られないという緊急事態になってしまいました。
で、どうしたかというと、自宅まで引き込まれていたひかりoneインターネットのTVサービスに加入することにしたのです。

スカイパーフェクTVにはなんの恨みもありませんが、解約の浮き目に遭ったのです。

で、ひかりone。
スカイパーフェクTVとの最大の違いは、番組単位で契約できず、ケーブルテレビのパッケージのように、あらかじめ用意されたチャンネルを見なければなりません。
KIDSステーションなるテレビ局は、基本的には単発チャンネルとしては契約する可能性が低い相手だったと思いますが、映るからには見てしまうのが人間というものです。
深夜23時からやっていたのが「ベルサイユのばら」でした。

なにがすごいといって、そのストーリー。
信じられないような事件の連続で、激しく場面が動きます。
アメリカのドラマでノンストップ・サスペンス、ローラーコースター・スリラーといったジャンルがありますが、まさるとも劣らない展開で目が離せなくなっています。
興味を持って調べてみると
テレビ放映時期は1979年スタート だそうです。

なんと、1970年代からこんな恐ろしいアニメを子供向けに制作していたとは驚きです。
日本のアニメ・コミック文化は世界に誇るものだというのがよくわかります。
こういう文明は、未来永劫日本以外から決して出現することはないでしょう。

とにかくオスカルがモテることモテること。
男女を問わずすごい人気です。

アンドレとロザリーがオスカルを愛してて、そのオスカルはフェルゼンを愛してて、フェルゼンはマリーアントワネットと不倫中。
しかもマリーアントワネットの旦那は鍵作りに夢中。

登場人物の複雑なからみ合いは、古くは「ダラス」、最近では「デスパレードの妻たち」に通じるものがあるといえるでしょう。
前回は、ロザリーが母の仇討を決意していたポリニャック夫人が、実は生みの母だったことが判明。
ポリニャック夫人は、自分の野心のために11歳の娘シャルロットをロリコン公爵に嫁入りさせようと画策しますが、シャルロットはそんな変態結婚に耐えられず発狂して自殺。
ロザリーにとっては、その意地悪な娘シャルロットは扇子を投げ付けるほどそりが合わない相手だけど、なんと自分の血を分けた妹だったと知って号泣してしまいます。

オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは、まだ女性がマイノリティだった70年代に日本が生んだスーパースターです。
アンジェリーナ・ジョリーがララ・クラフトを演じるはるか前に、日本のコミック・アニメ界はさらに人間性・カリスマ性にあふれた女性を誕生させていたのです!
(なぜか力説)

【きょうの読破】なぜおいしいアイスクリームが売れないの? ダメな会社をよみがえらせる3つのレッスン

なぜおいしいアイスクリームが売れないの? ダメな会社をよみがえらせる3つのレッスン
S. チョウドリ (著), 中山 宥 (翻訳)



言われて耳が痛くない話。
おれという人間は、どうしても本を選ぶ時に言われてうれしい方向の本ばかりを選んでしまう傾向があるようです。

本を読むという傾向があるだけで、かなり知識欲が強いと思うので、言われてうれしい話なんか十分に研究済み。せっかくさらなる好奇心のベクトルが自分に向いてしまうのはもったいないものです。
やっぱり本に説教されるのも、案外今まで感じたことのなかった刺激だったりしますよね。
先日の読破コーナーで紹介した「1分間自己管理」でもそうでしたが、この本もソフトな表現でズバリと痛いところをついてくるから、その反動といったらかなりの激痛になります。

アメリカで、一時「日本の産業スタイルを学べ」というブームがありましたが、アメリカ人は根本的に「品質」というものへの取り組みが甘いところがあります。だから、トヨタや日産に規模で勝るフォードやGMが大敗してしまうのです。
ところが、ITバブルを経験した日本も、企業がますますアメリカ化しているような気がします。

新しいことを追い求めるばかりに、本当の品質を忘れているのではないか。
製品だけではなく、サービスやサポートにも「品質」が問われます。
相手を満足させる代価が利益だとしたら、満足させる品質なく利益が生まれる。それは、社会における窃盗に近いものがあるのではないか。

そんなことを考えさせられました。
googleの理念を思い出します。
「私たちは最高の検索エンジンを提供します。私たちの検索エンジンは、完璧では不十分です」

日米に広がるクリック単価の差

米国のブロガーって,かなり稼いでいるそうな
上位5万のブログの年間収入は,合計で5億ドルにも達するとのこと。1ブログ当たり100万円を超えることになる。

http://zen.seesaa.net/article/50237395.html


ブロガーとしてうらやましいというか、あんまりそういうことは感じません。
個人としてうらやましいということはないのですが、日本人はあんまりバナーやテキストリンク広告をクリックしないのかな。
google広告の1クリックあたりの単価が、アメリカに比べて日本は1/10だそうです。
ビジネスモデルとして、ブログが成り立つためには、クリックによる収益が上がってこなければならないのは当然です。

なかなか一般人が有料のブログを立ち上げて、それで購読者を集めるのは難しいことです。
セレブでさえも不可能でしょう。

日本は検索というとyahooが1番手というのも、ブロガーを苦しめているのかもしれません。

2007/07/25

デザインとシステム。そしてマーケティング

昨日のテーマとして取り上げたNHK特集の「携帯電話デザインウォーズ」でも、NECのシステム集団と外から入ってきたデザインチームの議論を見ることができました。
見ていると、お互いが「好き勝手なこと言ってやがる」というムードがありありと見えていました。
たまたまテレビカメラが入っていたから、それほど感情的な話にはならなかったようですが、もし好きなようにやらせておけばとんでもない泥仕合になっていただろうなあというかんじです。

その反対に、ソニーのミーティング(shingi)では、和気あいあいと自由に意見が飛び出して、あまりにも対照的な印象があります。

理由は一目瞭然です。
まず、デザインチーム、システムチームという言語そのものがもうおかしいでしょう。
そもそもチームというものは、共通の目的のために自然に発生するものであって、同じ目標に進む中に別のチームができるはずがありません。
野球チームでいうなら、ニューヨークヤンキースがあって、ボストンレッドソックスがある。それだけの話で、目的はそれぞれが相手チームに勝つためです。
決して、ニューヨークヤンキースの内野手チーム、とか、ニューヨークヤンキースのバッテリーチームなどとは言わないでしょう。

一般的な会社でも、そういう対立というのは存在していると思います。
おれの会社でも、小さいながらもデザインをする人がいて、システムを組んだり運用する人がいて、営業に出る人がいる。
それぞれ言い分は違うし、作業も違います。
それではいつも対立してていいかというと、そこから生まれるものは何一つありません。
「激しい議論が必要だ」
もっともらしくは聞こえます。
でも、社内の、あるいはチーム内の力関係で結論が出るのであれば、議論の意味はありません。
感情的な議論になれば、お互いに「すべてかゼロか」です。
ソフトで強烈なリーダーシップによって、議論の方向を導かなければNECのような一方のゴリ押しをもう一方が甘んじて受けるという図式になってしまいます。
生まれるのは遺恨だけ。

反対にソニーはというと、出席者全員がそれぞれにデザインについてもちろん、システムについてもマーケティングについてもうるさそうな人ばかりでした。
間違っても議論の中で、「システムについてはわからないけど…」なんていう言い訳でスタートする発言はないでしょう。
だからプロジェクトが成功すれば、お互いに喜ぶはずだし、失敗に終われば全員で肩を落とすでしょう。

すべてかゼロで決まる議論。
うまくいけば自分のおかげ、失敗すればあいつらのせい。

システムのことをまったく知らない人、デザインについて方向性の見えない人、マーケティングのことを考えたこともない人。
会議に出席する資格はありません。

【きょうの読破】報復ふたたび

報復ふたたび (ヴィレッジブックス) (文庫)
ジリアン ホフマン (著), Jilliane Hoffman (原著), 吉田 利子 (翻訳)


殺人シーンのあまりのむごたらしさに、通勤電車の窓から外の景色を見たくなります。
こういうシーンが好きな人というのはいるのでしょうか。

架空の登場人物たちでさえも、死体を見ては胃に不快感をおぼえたり、実際に吐いたりしているのです。

おれも実際のところ、ここまでひどくなってしまうと読んでいるだけで気持ちが悪くなってしまいます。
でも、そんな不快感を乗り越えて読破させようとするパワーがストーリーにあります。

だから必死に読み続けるのです。

じゃあ、そのシーンがなくて、ふつうの殺人だけでストーリーを組み立てたらどうだったのでしょう。
あらゆる小説について言えることかもしれないけど、同じストーリーを作ることはできないんだろうなあ。
ってことは、同じパワーを感じることはないということかな。

2007/07/24

【きょうの読破】シャチのシャムー、人づきあいを教える

シャチのシャムー、人づきあいを教える―ポジティブな人間関係の驚くべきパワー (単行本)
ケン ブランチャード (著), チャック トンプキンズ (著), サド ラシナック (著), ジム バラード (著), Ken Blanchard (原著), Chack Tompkins (原著), Thad Lacinak (原著), Jim Ballard (原著), 羽賀 芳秋 (翻訳)

ビジネスにおける人間関係、マネージメントの基本をシャチに教わってしまおうという本です。

それひとつとっても突拍子もないことに感じられますが、そういうこころがけ、謙虚に人と接することが一番の中心になっているように思えてなりません。
人がよくやってくれているかどうかを判断するとき、人間ってどうしても批判的な目で判断してしまいがちです。
どうしてかというと、自分と同じようにほかの人たちも一生懸命に、必死にがんばっているということを忘れてしまうからです。

一歩立ち止まって、この人がさぼっているだろうか、失敗をしてしまったのだろうか、それともいい仕事をしているけど、少し方向が違うだけだろうか。

謙虚に、その人と触れ合おうと思うだけで、
「welldone!」(よくやったよ)
という声をかけてあげたくなりませんか。

前回の「熱狂する社員」にもありましたが、組織を強くするには人の力が最重要です。
そして、人の力を引き出したいと思ったら、「公平感」「達成感」「連帯感」だけを向上することです。
そのどれについても、小さなことだと考えず、ほかの人の仕事を
Welldone!
と言ってあげる謙虚さとやさしさのフィードが大切だと実感します。

デザインって、見た目のことだろうか

興味深いテレビ番組を見ました。
NHKでやっていた NHKスペシャル 「デザインウオーズ・変革を迫られる日本のものづくり」いう番組です。

デザインとはなんだろう、つくづく考えさせられました。
一時、auで売られていた「infobar」という携帯電話がありましたが、日本の携帯電話界に「デザイン志向」が存在していたのは、その当時ではないでしょうか。つまりは、携帯電話のテクノロジーにしても、中身のサービスにしても、日本がやっぱり一番進んでいるというのが実感です。
今になって、携帯電話のデザインうんぬんを言っていること自体があまりに古い。

そのへんの考察は

〔NHKスペシャル「携帯電話開発の裏側」〕
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/keitai/1185037432/l50

にも詳しく議論されていました。

要するに、すでにauでやってきたことが、docomoは今さらながらスタートしたってだけのようです。
それも、NECとかLGとか、今までさほど「おしゃれ」を意識しないメーカーだけの話です。

本当におしゃれを追求している会社は、ソニーにしてもシャープにしても、サンヨー、カシオといったところまで、例外なくとっくにデザインを重視した携帯電話に移っています。
au、Softbankとも、見た目のデザインなどはもう卒業。
docomoだけがいまさら
「L701iのロゴは光らないの?」
とか言いながら、メーカーが作ったものにいちゃもんをつけているのです。

たぶん、こうした流れは必ず解約するときに聞かれるアンケートで
「差し支えなければ他社に移る理由を聞かせてください」
「電話機がかわいかったから」
という回答が多いから、うちもデザインを重視しなきゃ。となったんでしょう。
で、いざメーカーに作らせたら
「ロゴは光らないの?」

ロゴが光るからLGの携帯電話を買う人がいるでしょうか。

見た目のデザインではなく、使う人にとって使いやすい配置、見やすい画面、その上での優越感や充実感。それがデザインでしょう。
デザイナーという職種の人のことはほとんど知りませんが、NECの携帯をああしたい、こうしたいといってたデザイナーがいましたが、あの人の感覚では使う人にとってのデザインはできないだろうなあと思いました。

日本の携帯電話は、テレビが見られて、漫画が読めて、小説まで書ける。
そこまで進んでいる世界に、いまさら見た目なんて必要あるでしょうか。
エンジニアとデザイナーが口論してて、最高のものなんかできるわけがない。携帯電話の世界だけでなく、あらゆることに共通するブレーキでしょう。

2007/07/13

今日の読破【熱狂する社員】

熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素 (単行本)
デビッド・シロタ (著), スカイライトコンサルティング (翻訳)



前回、英知出版といったのは大間違い。
よく見たら英知出版ではなく「英治出版」でした。
デラべっぴんを出していた会社が「ネクストマーケット」なんておかしいな、と気づくべきでしたね。

前回はもう一つ楽しめない英治出版でしたが、これはすごい本です。

読み始めてすぐに気づきました。
これは読み流してはいけない。
本気でこれを実行していかなければ。

経営に参加していれば、迷うこともあります。
自信を失うことだってあります。

でも、大事なこと、忘れてはいけないことが必ずあります。

たまたま出会った本が、自分の信じていることをそのまま表現してくれる。
決して、自分と意見の合う本ばかりを高く評価してしまうのではなく、また意見が合う部分だけ重視するのではなく、おぼろげに「これが正しいんじゃないか」と考えが正しいと論理的に後押ししてくれる本の出現。
この喜びは忘れてはいけないと思います。

この本はもう一度読みます。
本気の感想はもう一度読んで見えてくるでしょう。

次元のカベを超えて

この数日間、かなり感情的になっていました。
会社の理念一つとってもばらばらで、自分が経営者の1人として役員にいるのは確かであっても、そのポジションがトップダウンの中間点なのか、ボトムアップの中間点なのか、見えてなかったような気がするからです。

というか、見ようとしすぎていたかもしれません。
まだ立ち上げたばかりの会社、どんな方向に進むかなんてわかりません。
そこにおれいるからには、なんらかの影響を与えつづけていくのです。
そして、相手も同じように影響を与えつづけていたいと熱望するでよう。

少し立ち止まって考えて、一つの結論に達しました。
結局だれだって、今ある環境で突き進むしかないということです。
何にだって、いい面と悪い面があるでしょう。悪い面を見ていると、その裏側にはいくらいい面があったとしても、物理的に死角に入ってしまいます。

人間は、4次元の生き物です。
ほかの動物とちがって、時間に対する意識があり、未来という観念があります。
でも、物理のようにはっきりと4つめの次元を座標にして、はっきりと把握する能力はありません。
もちろん、物理的、肉体的には明らかに3次元の住民です。
よほど世の中をわかっている人でなければ、4つめの次元を具体的に考えることはできないでしょう。

いい面と悪い面の死角。
人間が月や火星のように、いよいよもう一つの次元を捕まえることができれば、同時に考えることもできるかもしれませんが、まだまだ人間は勉強しなくてはならないでしょう。
そのとき、いま概念的に「未来」と呼んでいるものは、もっと別の形で人間に見えるようになるかもしれない。

おれは思っています。
1週間後、きょうの自分の気持ちさえも予測できない人生だからこそおもしろい。
その人生をおもしろがっていられる自分はやっぱり幸せなんだと思う。

会社のために、従業員たちのために、もっと考えられることはないか、もういちど立ち止まって見たいと思いました。

2007/07/11

【今日の読破】1分間自己管理

1分間自己管理 (単行本)
ケン・ブランチャード (著), スティーブ・ゴットリー (著)



ケン・ブランチャードの本を最近読み漁っている印象だけど、基本的にいつも考え方、行動パターンは彼の言ったこともできてる、またはこれからできそうな気がするというのが基本的な感想でした。
でも、これはまさに例外です。
いきなり
「どろなわマネージャー」
ときました。

そして、それを言われている主人公はまるでおれ自身。

読みながら、ハッとわれに返るおれ。
何故納期が守れないのか。何故先延ばしになってしまうのか。

言われていることがいちいちグサっとくるし、言うことに説得力がある。
で、主人公同様に読み進むにしたがって、できるような気になっていくからやっぱりケン・ブランチャードはやっぱりすごい。

ProjectKeeper断念

昨日宣言したProjectKeeperの導入。

ERPとCRMをオープンソースで実現する日本発のASPとの触れ込みだったが、ベータ版を無料で公開したとのニュースリリースから入ってみました。
そのスクリーンショットを見る限り、いままでTUTOSを最有力候補として導入を計画していたが、さすが日本発、ProjectKeeperのほうがはるかに導入後、スタッフたちが有意義に使ってくれそうな印象です。

では、ということでスタート。
まずはベースになるASPファイルをダウンロード。
これはカンタン。
ZIPファイル内に、readmeがあるので、これを確認します。

必要な環境に、IBMのフリー版サーバ「WebSphere」と「DB2-Express」があったので、早速それをインストール。
まず、このIBMのソフト、基本的にデータベースやwebアプリケーションをGUI(グラフィックユーザインタフェイス…windowsみたいの)で扱うことが前提になっているみたいだから、おれのようにサーバまでリモート、SSH環境のみでアクセスしている人間にとっては、不便なことこの上ないソフト。
ディスプレイつなげるのいやだったので、なんとかそのままCUI(キャラクターユーザインタフェイス…コマンドプロンプトみたい)でインストールして、必死になってなんとかなりました。
そこまではいい。

じゃ、いよいよデータベース作って、インストールしようとします。
ところが、実際はうまくいかない。
っていうか、途中で投げ出してしまいました。
なぜかっていうと、データベース作るのも、サーバーにインストールするのも、やっぱりGUIの画面が中心です。
もちろん、おれがMySQLとPHPのように、いつも使っているツールであれば、そんな泣き言も言ってられないでしょう。
だから泣き言を言わせてもらいます。

使いやすくない。
しかも、わかりやすくない。

サポートに高い料金設定をしている理由がよくわかりました。

というか、無料で使ってもらうという想定はないんだろうと思います。
今回のフィード記事も、多分ITメディアなんかに送ったプレスリリースがそのまま掲載されたものです。
単なる無料で広告を掲載してもらうのに、ProjectKeeperを無料公開というエサが必要だったんだなあ。

昨日、おれが指摘したとおり、やっぱりオープンソースをビジネスモデルにするのは非常に難しい。
日本のオープンソースは、こうして商売を進めてるのかな。

ほとんどの人がおれと同じように落胆しているとしたら、なんだかすごく悲しい。
オープンソースのいいビジネスモデルを知っている人がいたら教えて欲しい。

2007/07/10

サイオス、「誰もが使える」プロジェクト管理ソフトをOSSで公開


サイオス、「誰もが使える」プロジェクト管理ソフトをOSSで公開

サイオステクノロジーは、プロジェクト管理のWebアプリケーション「ProjectKeeper ベータ版」をオープンソースとして公開した。
2007年07月04日 21時10分 更新

オープンソースの考え方、おれは100パーセント支持します。
今はありとあらゆる世界が、オープンソースムーブメントによって支えられつつありますが、やっぱり心配なのはそのマネープラン。
ビジネスモデルとして、利益が出るのかどうなのか。

たとえば、オープンソースを収益に変えることで最も成功したのは「レッドハット」だと思いますが、ビジネスモデルは収益をサポートで上げるというものでした。
それが実現するには、レッドハットが限定で発売するTシャツがあっという間に売り切れるだけの、ブランド力とカリスマ性が必要だったのはいうまでもないでしょう。
そのへんのIT企業がオープンソースで儲けようと思ったら、コマーシャルライセンス商品と比較され、負けてしまうのではないでしょうか。
「安い」は売りになりません。
資金があれば、高くても買います。
資金がなければ1銭も出したくありません。

おれの会社でも、プロジェクトとERPを一体化させたシステムが欲しかったので、ちょうど導入してみようとは思いますが、サポートには資金を投じないでしょう。

【今日の読破】ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略

ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (単行本)
C.K.プラハラード (著), スカイライト コンサルティング (翻訳)


英知出版というと、アイドル雑誌なんかが中心だったように気軽に読めるイメージですが、この「ウォートン経営戦略シリーズ」は敷居が高く、なかなか読むのが難しいことが多いです。
中でも、この本はピカ1でしょう。

なんだかわからないけど、とにかく難しいことが書いてあります。
先進国の資本と技術力を、いかに発展途上国に貢献させ、そしてどうやって収益を上げていくかのモデルです。
発展途上国の内情なんかをまったく考えずに読み進むと、まったく理解不能になってしまいます。
書いてある背景まで想像しながら、ゆっくり読めば理解できるようにはなりますが、あまり楽しい読書体験ではありませんでした。

ショックだったのはamazon.co.jpの書評が、好評なものばかりだったこと。
みんな勉強してるんですね。

長所が大事だっちゅーの

今朝、出勤前に時報代わりに流していたテレビに、突然あまり美しくない女性が映っていました。
どうも、扱いはタレントのようですが、まったく知らない人で、ルックスのレベルはどう見ても一般人以下です。
こんな人がタレントだというだけで驚き、思わず足を止めてテレビを見てしまいました。

名前を聞いても知らない人です。

よく聞いていると、その人はパイレーツというグループの1人で、できちゃった結婚をしたというおめでたいニュースでした。
なるほど、パイレーツなら名前も知らないわけです。
パイレーツなら知っています。
「だっちゅーの」
というギャグで一時はかなり有名でした。
結婚したんですね。

それにしても顔のレベルはもちろん、あれだけ何度もテレビで「だっちゅーの」を見ていたにもかかわらず、おれがまったく顔を覚えていないということに愕然としました。
女性タレントにとって、顔はかなりのウエイトを占める存在価値のはずです。
おれも知らず知らずのうちに、女性タレントは顔を見ているはずなんですが…。

「だっちゅーの」そして、胸の谷間を強調するゼスチャー。
ついつい目がそっちに向いてしまっていたんですね。

これは一つの教訓になりますね。
やっぱり人間の個性というのは、短所ではなく長所で計るしかないということです。
多分、パイレーツが所属するプロダクションでも、パイレーツ(すみません、やっぱり名前知りません)の二人を顔で売れるとは思わなかったということですね。そこで、数少ないセールスポイントを重ねて、それを前面に押し出してみました。
すると、おれでも知っている「だっちゅーの」の出来上がりです。
また、パイレーツが2人組みというのも見逃せません。
メトカーフの法則にもあります。
「ネットワークの価値は、参加する人の数の2乗に比例する」
2人が同じように長所を強調することによって、他のものには一切目が向かなくなってしまったのです。

人をマネジメントする際にも、そうありたいですね。
短所は分類できるけど、長所はその人しか持っていないということ。

2007/07/09

【今日の読破】凍れる森

凍れる森 (文庫)
C.J. ボックス (著), C.J. Box (原著), 野口 百合子 (翻訳)

「人間だれでも人生に一度、傑作と呼べるものが書ける」
と、どこかで聞いたことがあります。

今までに存在しなかった価値観をぶつけてるわけだから、まだその世界観を知らなかった人にとってはショッキングで、小説や創作物として興味深いものができあがるということでしょう。
問題は2作目。

野球でも2年目のジンクスなどといいますが、ここをスムーズに乗り切ることができれば、もうその人は一流のエンターテイナーとして突き進むことができるでしょう。
C.J.ボックスという人。
2年目のジンクスどころではなく、1作目よりもはるかにスケール、完成度、感じさせる興奮度とも上を行っています。

真っ白な銀世界の中で起こるさまざまな事件とエピソード。
1作目よりも見事なまでに、スムーズにページをめくらせてくれます。

楽しいこと、苦しいこと

会社の理念から始まった論議。

まだ続いています。
なんと敵は、メーリングリストに載せて、
「楽しく仕事したかったら、会社で給料もらってやらずに自宅で自分の金使ってやれ」
だの
「従えないやつは会社から出て行け」
だの
「うんぬんかんぬん」
だのって、かなり過激な表現を次々と並べて立ててきました。

なんなんだ、いったい!?

おれの脳内を駆け巡る驚き、呆れ、哀れみ。
そりゃそうでしょ。
議論しようと思って取締役に入ったのに、従わない取締役は要らないってんじゃ、ねえ。
一言で片付けるなら、もう付き合いきれない。たった一つ、おれがここで踏みとどまる理由があるとしたら、おれが創業時の取締役に名を連ねていることだけです。

仕事を楽しくして何が悪い。楽しんだら遊んでるのと同じ?
自分の仕事に対するスタンスを考えさせられました。

創業時は苦しいもの。
おれはその苦しさを、仕事を純粋に楽しむことによって乗り切りたい。そう考えただけです。
意見が合わないのは仕方がない。
だからといって、価値観の違いをすべて不平分子として扱われたら、今後一緒にいろいろな危機を乗り切っていくのは非常に難しいと思います。

でも、考え方を変えれば、まだ創業して間がない時期に方向性の違いがはっきり見えてよかったと思います。

2007/07/06

【フィード】Yahoo! JAPANがトップページデザイン変更を発表

Yahoo! JAPANがトップページデザイン変更を発表、秋からβテストを開始http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/07/05/16253.html

いままでディレクトリ中心の検索だったのが、いつしかGoogleと勝負するページ検索になってしまいましたからねえ。
それでは、ってことでサービス中心で進めようとしたら、OCNやbiglobeみたいになっちゃった。

うーん。
「楽しむ」
「買う」
「調べる」

を捨てるのか。
よく、ポータル、ポータルっていうけど、yahoo!の役割ってなんだろうね。
一つ一つのプロジェクトがすごく巨大になっているけど、まとまるとカラーって感じませんね。なんだか、そんなキャラクターがそのままリニューアルの姿になった気がします。

【きょうの読破】弁護士は奇策で勝負する

法廷もののミステリー。
この本の解説でも書いてありましたが、ミステリーというジャンルの中で、法廷ものとそうではないもの(たとえば警察もの、FBIもの、探偵もの)を分けるのは、単なる職業ではなくて、ゴールが違うような気がします。
リーガルサスペンスのほとんどが、「かわいそうな濡れ衣を晴らす」ことに主眼を置いているのに対し、通常のミステリーのゴールは「犯人をつかまえて事件を解決する」ことにあります。

そういう意味では、法廷もののミステリーは、世界各国に通用するヒーローストーリーといえるのでしょう。

この本のヒーローは、決して強くはないけれども、
「あんたは天才だよ」
と呼ばれると、こころの中では
「そうだ」
と言ってしまうような男。

ま、ほとんどの法廷ヒーローはそうなんだけど。

いろいろなキャラクターはいるけど、正義をなせる人でなければヒーローにはなれない。
法廷ものがおもしろいかどうか、すべては主人公の魅力にかかってくるんでしょうね。

ミッション、理念ってなんだ?

1.汝、優秀さと美を誇示するために汝の羽根を見せることなかれ
2.汝、盲目的に荒野を歩むことなく、自分と他人の目を開かせよ
3.汝、金勘定に明け暮れることなかれ
4.汝、価値観を重んじ、日々それを純粋に、無条件に守れ
5.汝、すべての人を愛せよ。さればすべての人は汝を愛する
6.汝、汝の裏庭と同じくらいに、顧客の心の最も神聖な場所を知れ
7.汝、官僚主義のルールブックを投げ捨てよ
8.汝、人参が汝に差し出されるように、人にも差し出せ
9.汝、自己満足に耽ることなかれ
10.汝、会社から出るように強いられる、あるいは頼まれる前に、その地位から立ち去れ

成功ルールが変わる!
カラオケ資本主義を越えて

という本からの抜粋です。

おれの会社は、出資金の1000万円を丸々出してくれたスポンサーが、「会社が軌道に乗るまで」という条件つきでCEOに就任しています。
今回の会議では、会社案内のパンフレットについて討論しました。
おれは、まだ7人という少ない人数ながら、社員全員参加のメーリングリストディスカッションを行い、その中から会社設立の時に抱いた決意に近い3つをチョイスしました。
それが
「やわらか頭」
「いつでもどこでもだれとでも」
「新しいこと」
でした。

おれなら、それぞれのキャッチフレーズについて、別の言葉を使ったかもしれません。でも、社員が忙しい中で必死に考えた言葉、それを会社のキーワードとし て常に目に見えるところに提示すれば、少なくともそれをキャッチフレーズとして選んだ人のモチベーションはキープできると思いました。
もちろん、自分の信念と一致しないものは選んでいません。

そして、CEOからのお説教。
「これでいいのか」
ようするにこれじゃだめってことでしょう。

確かに、日々お客さんが来社したら、お帰りの際には社員全員立ち上がって
「ありがとうございました」
と叫べという考えの人。
なるほど、ビジネスで成功して財はなしたかもしれないが、それだけで引退した人だなあと思いました。
日々話していると、引退した引退したとはいうものの、まだまだ野心とか欲がないわけじゃなく、おれよりもそれが強い人に感じます。
なぜその人が自分のビジネスを突き進まずに引退し、おれたちに合流したかがわかります。

自分の会社では無理だった夢を、おれたちに懸けているんでしょう。

その気持ちに応えたい。おれに「それ」がないわけじゃない。
だけど、主義が合わないものは合わない。

企業理念って何だ。
せっかくの機会だから考えました。
たいして考えもなく、会社案内の原稿は書いたけど、今思いつきました。

「DNA」かなあ。
おれだっていつまでもこの会社にいるとは思えない。いやになってあしたやめるかもしれない(会議中も考えた)。
今回メーリングリストに参加してくれた人たちだってそうでしょう。
でも、不老不死の人はいなくても、企業なら不老不死ってありうるんじゃないか。だから人が集まってチームを組むんじゃないだろうか。
少なくともそんな夢だけは持っていたい。
子供たちに自分の会社を継がせたい。企業に永遠の命を与えたいという願いの典型的な表れです。

紀元2500年。
この会社が残っていたとします。
おれたちの会社に面接にきた求職者がいます。
「あなたは【やわらか頭】ですか」
「あなたは【いつでもどこでもだれとでも】お客様に役立つ人間だといえますか」
「あなたは【新しいこと】がしたいですか」
全部に「はい」と答えた人。
おれは紀元2500年にも通用する人だと思います。
そして、「はい」と答えた人は、間違いなくおれたちのDNAを受け継いでいると思います。

2007/07/05

【今日の読破】バッドチリ



自分がガキだなあと思うときがあります。
みんなそれぞれ、日々そういう経験をしているでしょう。

ムキになっちゃって大人気ないなあ、とか、腹を立てて人間できてねえなあとか。

おれの場合は、ユーモアやギャグのセンスが下品で、子供しか喜ばないんじゃないかという下ネタが、小説に登場するときに実感します。
登場人物たち、それが大の大人であるにもかかわらず、いかにも子供っぽい下ネタを駆使して会話するシーンは、たとえその本を手にしているのが1人でいるときだろうが、電車の中だろうがところかまわず吹き出してしまうからたちが悪いです。

この本は、各ページに1度はそういうのが登場します。
違和感なく読ませるにはそれなりに文章力や構成力、日本人だったら翻訳力なんかも必要なんだとは思います。
それにしても、ひどい本です。ところかまわず笑わせます。

Joomla! 驚きの追加機能

Joomla!がいかに使いやすいツールか、について、さらに突っ込んだところを。
なんといっても「Extension」と呼ばれる、追加プログラムの優秀さ。

まず基本となるのは
1.Plugin
 馴染み深い言葉です。
 Windows Mediaプレイヤーとか、Adobe Flash プレイヤーというのをインターネットエクスプローラー上で見たいと思ったら、小さなプログラムをOSに直接ではなく、各アプリケーション(インターネットエクスプローラーやMicrosoftオフィスといったもの)上にインストールする必要があります。
 それをプラグインと呼びます。
 Joomla!でもまったく同じことです。
 そのちっちゃなソフトが入っていることは、見ている人にも、実際にJoomla!を使っている人からもまったく意識せずに、そのアプリケーションを使っているのです。
 たとえば、Joomla!上で動画を見たいといった場合などにおいては、Pluginの形でメディアプレイヤーをインストールしておきます。
 これにより、見る側・見せる側とも、新しいファイルを見たり見せたりする前に、Joomla!を改造する必要なく、ヴァージョンアップできます。
 しかも、ボタン一つでインストール可能。

2.Components
 コンポーネントは、見せるための小さなプログラム。
 HTMLもPHPスクリプトも、JavaScriptも、みんな一まとめになって組み込まれています。
 たとえば、Flicrなみのスライドショー式、静止画共有サイトを作ろうと思ったら、スライドショー機能つきのギャラリーコンポーネンツをインストールするだけです。
 これだけで、写真をアップロードするためのプログラム、表示させるためのスクリプトとHTMLソース、そのすべてがあっという間に完成してしまうのです。
 この簡単さは、はっきり言って感動ものです。

3.Module
 コンポーネンツに含まれている場合もありますが、コンポーネンツとプラグインで使えるようになった機能を、より便利な形で見せるために使います。
 たとえば、上記のギャラリーコンポーネンツのうち、ここ1週間以内にアップロードされたものだけを、スライドショーにしてトップページ上に表示したいと思ったら、last update filesというモジュールをインストールするだけです。
 あとは、元々Joomla!にインストールされている管理機能から、そのモジュールをどこに表示させるかを考えればいいだけです。

こういったwebsiteを、たとえば人に作ってもらったらいくらすると思います?
シンプルな答えは「言い値」です。
誠実な答えは「プログラマーの単価×就労時間」です。
どっちにしても、大抵は1000万円近くかかるでしょう。

1000万円分の仕事を無料で、おれの愛するJoomla!の魅力はなんといってもそこです。

2007/07/04

【Todays FEED】日本が遅れているサービス

GoogleやMySpace,Facebookへの流れ阻止に動き始めた

webの流れは、アメリカで始まり、そこからアメリカでブレイクすることもあれば、その一方でヨーロッパから波が発生することもある。
最近では、ヨーロッパで生まれたものが、アメリカでブレイクすることもあるようだ。

この流れは、音楽の流行に似ている。
やはり、日本生まれ、アジア生まれのサービスは言語と文化の違いのせいか、全世界的な支持を集めるのは難しいのだろうか。

ところで、ボン・ジョヴィの新しいアルバムが日本では初登場1位だそうだ。
おれは、アメリカやカナダのFMラジオのライブストリーミングが大好きだが、ほとんどボン・ジョヴィはかからないにもかかわらず。

その反対に、アメリカで人気があるのに、日本ではほとんど注目されないアーチストがたくさんいる。
webと音楽が同じだということであれば、世界の流行と日本の流行は決して一致しない。
●成功例…ブログ、SNS、RSS

widgetはどうかなあ。
決して成功するサービスではなさそうだけど、反対にsecondlifeみたいに、エンドユーザがついてこないのに、企業主導で成功している例もあるからなあ。

【今日の読破】成功ルールが変わる! 「カラオケ資本主義」を越えて

「頭の切れる人材を雇って、その人たちに『これをしろ』というのは意味がない。われわれは頭の切れる人材に、われわれが何をすればよいのかを教えてもらうために雇っているんだ」
(アメリカ/アップル社CEO ステーヴ・ジョブス)



この姿勢。
経営にタッチする1人として、こういう先進性。いいですね。

いい意味でも悪い意味でも、企業は人の集まりです。
そして、これからの時代、企業は「戦う集団」ではなくて、「創り出す集団」でなくてはならないのではないでしょうか。

オープンソースの時代、web2.0の時代に、トップだけが考える必要などあるでしょうか。トップがすべきこと、それは考える場所を与えることだと信じています。
あとは集まった人たちが考えていればいい。
wikipediaに載っていることは正確ではないかもしれない。でも、それを正確だと信じる人が多ければ多いほど、それは正確なものになっていく。

時として、真実よりも重要な事実として。

Joomla!ってすげえ

Joomla!のメリットを挙げてみましょう。
1.導入が簡単
 アメリカでは、純粋なCMSとして圧倒的な主流となったJoomlaですが、アメリカを除くと主流とさえいえないのが現実です。
 それぞれに理由があって、それぞれにメリット・デメリットがあるCMSサービスですが、ヨーロッパに強い「TYPO」はまるでOSではないかというほどの多機能。ところが、その導入とカスタマイズにかかる手間といったら…。
 Joomla!導入については、当然のことながらLAMPまたはWAMPのいずれかが必須ですので、LINUXとWindows、APACHEのインストールそのものはホームページを持っている人にとってさほど面倒ではなくても、MySQLの設定の部分ではいくらか知識が必要になってきます。
 でも、CMSには多かれ少なかれその知識は必要でしょう。
 最後のPの部分、PHPやPERLの部分は、ほとんどJoomla!が設定してくれるので楽です。

2.それっぽいデザイン
 日本やアジアを中心に、CMSはxoopsという時代がありましたが、元々はコミュニケーションツールとして開発されたものですから、Joomla!に比べるとプロっぽいデザインにはなりにくくなっています。
 どちらかというと、CGMに近く、個人が他の個人と結びつくためのツールでしょうか。
 その点、Joomla!は、用意されているテンプレートも企業とかビジネスっぽいイメージのものが多いです。

3.ボタン一発高機能
 LinuxやMacに比べて、Windowsのユーザーがかくも増えてしまったのにには、exeファイルを筆頭とするWindows インストーラの便利さ。
 これによって、カスタマイズがむずかしく、その人用の設定がしにくくなっているのは事実ですが、「使えりゃいいや」という人にとってはこれほど便利なOSはなかったはずです。
 Joomla!の多機能化。
 たとえば、画像でスライドショーをしたりというのも、必要なコンポーネンツ(ソフトウエア)、モジュール(ソフトが動いた結果を表示する部分)もボタン一発。まさにWindowライクな簡単さで実現してしまうのです。

 初めてJoomla!、当時はMamboだったけど、インストールしたときは感動したよなあ。
 

2007/07/02

ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか

ザ・ビジョン 進むべき道は見えているか
ケン・ブランチャード (著), ジェシー・ストーナー (著), 田辺 希久子 (翻訳)

ビジネスにはビジョンって大切だ。
だれもがそんなことは言いますが、実際のところはどうなんだろう。
カッコつけてるだけ? もっともらしいことを言うためのツール?
本当に大切なのは、経営者自身が確信することによって、それが内外の人たちのモチベーションを上げもするし下げもする。

だから、経営者はビジョンを持って突き進まなくてはならない。

でも、ほとんどの会社にとって、毎日を生き抜いていくのが苦しくて、なかなか自分のビジネスをしっかりと把握するのは難しいのではないでしょうか。
この本を読むと、ビジョンについてどうつきあって、どう考えていったらいいか見えてくると思います。

いかに、自分がビジョンビジョンと口にしながら、その重要性やその具体性を考えていなかったかを実感させられます。

簡単でわかりやすく、ノヴェライズされているからこそ、かえって自分が恥ずかしくなりました。

6/29のフィード

ニュースソース
http://zen.seesaa.net/article/45441357.html

Glam
http://www.glam.com/

こんなサイトがあることさえも知らなかった。
18歳から49歳をターゲットにしているそうですが、年齢幅30歳というのはかなり広いですね。

joomla!とweb2.0

CMSの主流は明らかにCGMに移ってしまったようです。
CMSとはコンテンツマネジメントシステム。
マネジメントという言葉そのものが、すでにweb2.0の時代に乗り遅れた時代遅れの産物に聞こえてきます。
反対のCGMは、コンシューマージェネレイテッドメディア。
なんともweb2.0の草の根運動的な言葉です。
でも、考えてみてください。
CGMもweb2.0も、どちらもCMSの延長にあったものではないでしょうか。
CGMが主流になりつつある今だからこそ、CMSに再度注目してみてもいい、とおれは考えます。

「joomla」というCMSエンジンがあります。以前は「mambo」と呼ばれるCMSでしたが、内ゲバがあって2つに分岐し、どちらも細々と活動を続けています。
オープンソースの世界。活動が続く限り驚くほど進化します。

おれはこれからもjoolmaを応援し、利用しつづけていきます。