2007/08/08

悪法って法だろうか

最近、仕事で夜遅くなることが多くなっています。
最寄駅までは自転車通勤なのですが、夜11時を過ぎて電車を降りたりすると、ほとんど車の通りも少なくてある欲望にさいなまれてしまいます。
それは
「信号無視」
です。

家に帰るためには、一本かなり大きな道を横断しなくてはならないのですが、赤信号だと当然待たなければなりません。
単純に信号無視をしてしまう人もいるでしょうが、おれは基本的には信号は無視しません。
それは倫理上の問題があるのはもちろんですが(正しいことはだれも見ていないときこそすべきだ。人が見ている時だけやろうと思うと、いざ正しいことをやろうと思ったら必ず見返りを求める習慣ができてしまう)、ほんの少しだけ待てば信号は変わるのに、その数秒から数分の時間をけちることで、自分の人生や人の人生を終焉に持ち込んでしまう価値はない、という非常にドライなリスク管理でもあります。

でも、ひとつ通常と違う点があって、その信号は「押しボタン式」なのです。

ということは…。
おれがボタンを押すまでは信号は変わらないわけです。
でも、一度ボタンを押してしまうと、いずれはおれの信号は青になります。ということは、車を運転している人にとっての信号は赤になってしまいます。
おれが今わたってしまったら、信号はそのままで済みます。
その間、5秒程度でしょうか。

おれひとり、そのたった5秒のために大通りを運転する人は、赤信号を待つ必要が発生します。
こんな小さな押しボタン式信号で赤にハマったら、その人はきっと不快に思うでしょう。
疲れた日にそんな目に遭ったら、不機嫌になってしまうかもしれません。
不機嫌なまま家に帰ったら、家に奥さん(または旦那さん)が仁王立ちしてて、
「またきょうもこんなにおそいの?」
がみがみがみがみがみがみ…。

で、夫婦げんかになって、そのまま離婚騒動になったらどうしよう。
おれが信号を赤に変えただけで。

まだ自分が信号無視をしたいがための口実、という疑念が消えないのでおれは信号無視はしてませんが、いや、口実ではないと確信したとき、おれはきっと信号無視をすると思います。

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