2007/09/13

使命感と欲

ベルサイユのばらが終了して、ストーリーのほかにも考えさせられたことがあります。

最終回は、登場人物たちのエピローグにあたるもので、主要登場人物がフランス革命後(というか、オスカル、アンドレの物語終了後)どうなったのかが、ひとつひとつ明らかにされていきます。
おれが一番注目したのはロペスピエールでした。

フランス革命を起こした英雄。
市民が中心になって、国を、世界を変えられるということを、歴史にしっかりと刻印したのが彼の業績です。
ところが…

革命後、しばらくしたら彼は同じ革命家たちの不満をぶつけられて結局惨殺されてしまったんだそうです。
似たような話はたくさんあります。
同じフランスではナポレオンの末路。
さらには、日本でも明治維新が終わったあとに、英雄・西郷隆盛がたどった道。

同じ使命に燃えて戦っているうちは我慢する不満も、一度達成感を味わってしまったあとは、そうした不満を抑えておくことができなくなる。

現代にも通じる人間性の一種でしょう。

革命などと大きなことは必要ありません。
ともに、大志を抱いて始めたビジネスでも、成功したあとで仲間割れすることがいかに多いかということです。
映画などで当たり前のように登場するのは、悪事を働いた犯罪者たちが大金をせしめたところで仲間割れをする。

なぜそんなことが起こるのでしょうか。
それは人間として当たり前のことなのでしょうか。

犯罪者たちの例が一番わかりやすいのは、「欲」という一時的な感覚にしたがって行動しているから。
革命家でもほとんどの場合は同じということなのかもしれない。
権力という欲に取りつかれたからこそ、絶望的な状況にも耐えて革命を実現できた。
でも、実際革命を成功させてみたら、思っていたような権力の座は用意されていなかった。

人の欲って恐ろしい。
いま、おれも起業家グループの一人として、一生懸命戦っています。
もちろん欲はあります。
その反対に強い使命感もあります。

起業が成功したとき、おれが最優先するのは欲なんだろうか。

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