2007/08/22

【きょうの読破】フラット化する世界

フラット化する世界(上) (単行本)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)

感銘を受けた本です。
アメリカでは、とんでもないベストセラーになった本だそうです。

何がすごいといって、世の中の現象をweb2.0をはじめとするIT化社会の近未来像と結びつけて、大きな視点で考察していることです。
日本でそういったものを扱うと、「web進化論」のように、どうしてもwebからしか視野が広がってきません。
それだと、webの時代が終わった後、何がくるのか。またはじめから考えなくてはなりません。

この本は、何がくるのかはわからなくても、時代の流れをはっきりとつかむことによって、きっとそのときがくるまえに見えてくるような気にさせられるのです。

たとえば、世界を変えたのは「9.11」と「11.9」だそうです。
11.9は、マイクロソフトがwindows 95を発売したその日。その熱狂から現在の世界が生まれた。
9.11はいうまでもなく、アメリカ同時多発テロのことです。
アルカイダほど、web2.0的なシステムを上手に使って、オープンソースをはじめとする時代の流れを敏感に取り入れたものはない。
それに対抗するため、アメリカを中心に同じ土俵で戦わざるをえなくなった。

web進化論などを読んでいると、大体の本はそうですが、microsoftは近い将来消えてしまうような錯覚に陥りますが、決してそういうことがありえないのは、コンピュータを触ったことがある人ならだれでもわかることです。
この本では、microsoftこそが世界にオープンソースやgoogleを生んだ基本だとあらためて実感します。

しばらくはmicrosoftの時代は終わりません。
そして、おれたちはもっともっと広い視点からITをとらえていかなければならないのです。

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