2007/07/24

デザインって、見た目のことだろうか

興味深いテレビ番組を見ました。
NHKでやっていた NHKスペシャル 「デザインウオーズ・変革を迫られる日本のものづくり」いう番組です。

デザインとはなんだろう、つくづく考えさせられました。
一時、auで売られていた「infobar」という携帯電話がありましたが、日本の携帯電話界に「デザイン志向」が存在していたのは、その当時ではないでしょうか。つまりは、携帯電話のテクノロジーにしても、中身のサービスにしても、日本がやっぱり一番進んでいるというのが実感です。
今になって、携帯電話のデザインうんぬんを言っていること自体があまりに古い。

そのへんの考察は

〔NHKスペシャル「携帯電話開発の裏側」〕
http://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/keitai/1185037432/l50

にも詳しく議論されていました。

要するに、すでにauでやってきたことが、docomoは今さらながらスタートしたってだけのようです。
それも、NECとかLGとか、今までさほど「おしゃれ」を意識しないメーカーだけの話です。

本当におしゃれを追求している会社は、ソニーにしてもシャープにしても、サンヨー、カシオといったところまで、例外なくとっくにデザインを重視した携帯電話に移っています。
au、Softbankとも、見た目のデザインなどはもう卒業。
docomoだけがいまさら
「L701iのロゴは光らないの?」
とか言いながら、メーカーが作ったものにいちゃもんをつけているのです。

たぶん、こうした流れは必ず解約するときに聞かれるアンケートで
「差し支えなければ他社に移る理由を聞かせてください」
「電話機がかわいかったから」
という回答が多いから、うちもデザインを重視しなきゃ。となったんでしょう。
で、いざメーカーに作らせたら
「ロゴは光らないの?」

ロゴが光るからLGの携帯電話を買う人がいるでしょうか。

見た目のデザインではなく、使う人にとって使いやすい配置、見やすい画面、その上での優越感や充実感。それがデザインでしょう。
デザイナーという職種の人のことはほとんど知りませんが、NECの携帯をああしたい、こうしたいといってたデザイナーがいましたが、あの人の感覚では使う人にとってのデザインはできないだろうなあと思いました。

日本の携帯電話は、テレビが見られて、漫画が読めて、小説まで書ける。
そこまで進んでいる世界に、いまさら見た目なんて必要あるでしょうか。
エンジニアとデザイナーが口論してて、最高のものなんかできるわけがない。携帯電話の世界だけでなく、あらゆることに共通するブレーキでしょう。

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