強権国家 (文庫)
ヴィンス フリン (著), Vince Flynn (原著), 結城山 和夫 (翻訳)
CIAの殺し屋ミッチ・ラップシリーズ。
スパイものの殺し屋というと、ゴルゴ13のように、非情で冷酷、いかにも冷たい感じの人物像をイメージしてしまいますが、彼は人情があるし、むしろ熱いと呼んでいいほどのパーソナリティです。
緊張感のもとに進む、ハイテンポなストーリーに、ミッチ・ラップの魅力的な人物像が乗っかることによって、小説そのものもすごくスケールと厚み、そして独特のHOT感で、読む人とひきつけてくれます。
もちろん、諜報員のストーリーというのは、好きな人と嫌いな人がはっきり分かれるとは思いますが、好きな人にとってはこの本を読むほどの財産はないでしょう。
ただ、フリーマントルやディック・フランシスのようなだましあいを期待するなら、ほかを当たるべきです。
2007/09/12
【きょうの読破】強権国家
ラベル: 今日の読破【アメリカ小説】
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