2007/08/31

USB2.0交換

おれは、映画は基本的に家でみます。
以前は映画館フリークと呼べるほどのキャリアがありました。
「映画は大スクリーンじゃなきゃ」
などと、今ほかの人が言ったらすごく不愉快に感じるようなことを平気で人前で話していました。

いまでは、気軽に楽しめる、ほかの人の存在を気にせず映画に没頭できる、一時停止ができる、何かしながら楽しめるといった映画館の醍醐味をあらゆる面から否定するメリットを理由にDVDです。
では面白かったらどうするか。
映画館なら、しばらくしたらまた観に行ってました。または発売後にVHSを借りてました。
DVDには二つのオプション。
プランA また借りに行く(めんどくさい、金がかかる)。
プランB ダビングする。

プランAのデメリットがあまりに巨大なので、プランBにしよう。
レンタルDVDは、かならず著作権保護のコピーガードがついてるので、非常にめんどうな作業になります。

まずDVD decrypterというソフトを手に入れます。
http://cowscorpion.com/MultimediaTools/DVDDecrypter.html


ネットにはいろんな情報がありますが、
http://nextalpha.ddo.jp/alpha/dvd/d1.htm
ま、深く考えずに英語のまんまインストールして、「Decrypt」ボタンをクリックしてPCで扱えるタイプのファイルにしてしまう。

このままでもコピー可能ですが、おれはエラーを回避するためにISOファイル(DVDを正確に焼くためのファイル情報を含めた1枚のファイル)に変換します。
これはDVD Shrinkというソフトを使います。
http://howto.yakan.net/dvd/down.html

で、
http://howto.yakan.net/dvd/rip_e01.html
↑なふうに、ISOファイルを作ります。

あとは焼くだけ。
ところがここで問題が発生しました。

おれのPCはちょっと型が古いので、USBが1.1にしか対応していませんでした。まあ、USBなんかどうでもいいやと思って、USBボードをそのへんのジャンクで買ってきたのを愛用しているのですが、DVD Decrypterとの相性が悪く、途中でI-Oをご認識するという症状が出るようになったのです。
そのたびに、外付けDVD-Writerのドライバーを削除して再起動、そして立ち上がったらまたインストール。
こんな作業に疲れました。

ついに1年ぶりにUSB2.0のPCIボードを購入しました!
時間がなく、まだ交換はしていませんが、今度はI-Oデータという日本が世界に誇るブランド品なので、大丈夫でしょう。
これがうまくいけば、もうおれに映画館は必要ないでしょう。

【きょうの読破】悪党パーカー/裏切りのコイン

悪党パーカー/裏切りのコイン (新書)
リチャード・スターク (著), 大久保 寛 (著)



amazon.co.jpで在庫なし。

なんだかとても「マニアック」な本を読破し、そして紹介している自分に充実感を覚えたりします。
悪党パーカーシリーズ。
知る人ぞ知る、傑作クライムノベルらしく、中古市場では5000円ぐらいの高値で取引されている本もあるようです。

日本に、そんな希少本市場が存在するとは知りませんでした。
結構、往年のアイドルの写真集が急騰することはあると聞いていましたが、それにしても悪党パーカー、恐るべしです。

なんといっても、このシリーズの快感は、そのプロットに触れること。
いかにも練り込まれたストーリーを、小出しに小出しに、それでいていらいらさせられることもなく見せてくれます。
そして、あと一歩で仕事が成功する、というそのタイミングに決まって訪れるパーカーの危機。

まさに見事な職人芸です。

Slideの人気Widget,月間1億3400万人以上が閲覧

2007年08月30日
Slideの人気Widget,月間1億3400万人以上が閲覧
 SlideのWidgetは,平均して毎日100万回ほどブログやSNSに貼り付けられており,月間1億3400万以上の人によって閲覧されているという(Read/WriteWebより)。


金は二の次、三の次。
アマゾンにgoogleと、どうやって利益上げるんだ、この会社が?と思われていた会社がつぎつぎと利益を残すようになって、ようやく目に見えない利益というものが評価されるようになりました。

といっても、Slideにしても、Facebookにしても、ベンチャーキャピタリストたちの信頼は狂乱と呼んでいいほどです。
いつか利益を上げるに違いない。
それがYouTubeをモデルにしているのかどうかはわかりませんが、ベンチャーに人気の新興企業が本当に影響力を持つようになってきました。
ベンチャーがハイテク企業を理解できるようになってきたということでしょうか。

アメリカのベンチャーが世界のトレンドを作る。
いずれにしてもそんな傾向はますます強くなっていきます。

2007/08/28

acrobat共有断念

社内の書類システムに、adobe acrobatのPDF書類を使おうを考えていましたが、このたび断念することになりました。
なんでかというと、PDFで情報を共有するだけではなく、PDFで社内の連絡システムやら、決裁システムにまでPDFを使おうと思っていました。

オンライン署名なんかもあって、なんかすごく便利そう。

ところが、そういうシステムを使おうと思ったら、adobe readerだけじゃ足りなくて、使うクライアント全部にadobe acrobat professionalを使う必要があるのだそうな。
たまたまadobe acrobat professionalを1ライセンス手に入れたからやろうと思っただけで、まさか社内全体にシステムが必要になるとは思ってもみませんでした。

そこまでしてこのシステムを使う人がどこにいるんだろうか。
価格比較サイト「コネコネット」で調べたら
http://www.coneco.net/speclist.asp?CATEGORY1=0190&CATEGORY2=20&CATEGORY3=75&FREE_WORD=acrobat&SPEC=1
なんと5万円近くするんですね。

社内にPC5台あればそれだけで25万円。

署名ひとつのために、そんな金をかける会社はないよね。
そもそも、adobeのソフトというのはどうしてそんなに高いんだろうね。
アクロバットリーダーそのものはずっと無料で配布しておいて、実際にそれが電子フォーマットとしてスタンダード化するのを待っていたのか。
おそらくはそれがadobeの長期戦略だったに違いない。
同様の戦略を取って、それをadobe以上に成功したのがmacromediaのflashとshockwave。
業界を独占するという目的以上に、macromediaのフラッシュフォーマットが欲しかったと思う。
で、フラッシュもすごく効果なソフトだ。

ビジネスモデルにはいろいろとあるけど、明確に見えるだけに腹立たしい。
ある種、エルメスやルイ・ヴィトンのように、ブランド力だけで商売をしているだけなのだろうか。

資本主義社会においては、こうしたビジネスは必ず存在しなくてはならないのだろうか。
高い収益性を求めるのは当然です。高く売れるならそれにこしたことはないでしょう。
でも、adobeには、これまで専門家だけがやってきたDTPなりwebなりの敷居を下げてきたという自負があるのではないでしょうか。
そんな中で、インドを筆頭とする物価の安い国に対して、オフィシャルサイトさえもおいていない状況というのはどうかと思う。
うちの商品は高いから、貧乏なやつらは相手にしないという姿勢。安く売れば会社の価値が下がる。
それはルイ・ヴィトンやベンツだから言えること。

社会のスタンダードになろうというブランドのすることじゃない。

【きょうの読破】きっと、うまくいく!―ミツバチが教えてくれる、ビジネスの成功法則

きっと、うまくいく!―ミツバチが教えてくれる、ビジネスの成功法則 (単行本)
チャールズ デッカー (著), Charles Decker (原著), 有賀 裕子 (翻訳)



ついつい後ろ向きになってしまう気持ちを、どうやったら前を向いていけるようにベクトルを変えることができるのか。

やったほうがいい、と理性的に考えれば、答えは簡単なのに、なんか納得いかない、というときがあります。そういう感情の基本になっているのは「怖れ」であるとあります。
未知のことに対する怖れ、自分がやってきたことを否定されたような錯覚に陥る恐れ。
失敗したときに、自分の責任にされるのではないかという怖れ。

どうして前向きになれないのでしょうか。

人間が生きていく上ではリスクが必ず存在します。

逆を考えてみたらどうでしょうか。
未知のことに対する怖れ→知らないままでいることに対する怖れ
自分がやってきたことを否定されたような錯覚に陥る恐れ→未来に対応できない過去の人間だと判断される恐れ
失敗したときに自分の責任にされるのではないかという怖れ→何もしなかったときに自分の責任にされるのではないという怖れ

どっちも似たようなリスクです。
選ぶのは自分。おれなら3つの比較、そのどれに対しても後者をとりたいです。

【きょうのフィード】DVDが売れない時代のアニメビジネス GDHに聞く

DVDが売れない時代のアニメビジネス GDHに聞く
アニメDVDの販売不振が、日本のアニメビジネスに変革を迫っている。YouTube活用や次世代DVD対応、携帯電話へのコンテンツ配信――次に“来る”ビジネスは何か、模索が続く。

DVDにしても、CDにしても、売れない理由は必ず無料サイトのせい、といえばみんなが同情してくれるというのが、コンテンツプロバイダ。
もう聞き飽きたし、YouTube関係者を日本にまで呼びつけて「規制しろ」などと恫喝する日本のテレビ局の姿は国辱ものだ。

有志が自由にやっていることは、WW2(第二次世界大戦)のフランスレジスタンス活動や、イラクの反米活動を見てもわかるとおり、もう止められない。
彼らにとって正しいと思うことが、コンテンツホルダーにとって正しいとは限らない。もちろん、その逆もいえることです。
極論を言えば、「テクノロジーが善か悪か」を論争しているようなものです。

テクノロジーそのものを否定できないのであれば、やはり受け入れるしかない現実があります。

もし受け入れたら、著作者の権利はどうなるのか。
金儲けという動機がなくなったら、才能のある人たちが埋もれてしまうのではないか。
リナックスを、MySQLを、Apacheを作りだしたオープンソースたちが、その疑問に答えている、とおれは思っています。

2007/08/24

Bit Torrent!

ファイルの共有というもの。
あまりインターネット関連の情報に詳しくない人なら、windowsシステム上のファイルやフォルダが手のイラストの上に乗っかったアイコンとその光景を思い浮かべるでしょう。
逆に、ちょっと詳しい人ならwinnyのウイルスとか、そういったものを思い浮かべるでしょう。

Bit Torrentは、後者のファイル共有です。
なにがすごいかといって、インターネット上に共有ファイルとして公開すると、同時にインターネットにアクセスしていて、共有システムを受け入れている人はだれもがデータをアップロードできてしまうのです。それも、ソフトウエア上で勝手にネット環境のそろったコンピュータを見つけて、断片断片をいただいてくるのです。断片を自分の使うコンピュータ上で纏め上げて、どんな大きなファイルでも転送が可能になります。

FTPだとか、メールだとか、そういうファイルの上限などは関係ありません。
転送するのは、ほんの小さな断片なのです。
探してみれば、最新の音楽ファイルから、windows VISTA、adobe社の超高価なソフトウエアまで、なんでもダウンロードできます。
だから、これは問題になります。
そう、「著作権」というやつです。

ここはおれのブログなので、法律の話は置いておきましょう。著作権というのは、法律が定めたものです。
法律はある意味真実ではなく、人が人の権利を便宜上定めただけのものです。人間が本来進むべき道を正しく描き出すものではありません。生類憐みの令だとか、魔女裁判だとか、例を挙げるまでもなく歴史が証明しています。
要するに著作権は、作った人や会社が金をかけたのだから、それには金を払って当たり前というものです。
それが正しいと思う人は、もっと視野を大きく持つことを考えてみてください。ただ、鵜呑みにすればいいのは裁判の関係者だけで十分です。

インターネットがうまれるより前。
知識や楽しみの中心は本とかテレビでした。
感銘を受けた本を読んだときでもいい、面白いテレビ番組を録画したときでもいいです。
「なあ、これ読んでみなよ」
そんなふうに渡したことはありませんか?
法律が求めているのは
「ありがとう。うん!読んでみるよ」
という人間として当たり前の感覚ではなく、
「え、それって著作権上問題あるよね。本は買うものとして出版されてんだから、制作者の権利は守られるべきだよ」
という人間らしくない反応です。

人間は本来つながっていたい生き物です。
楽しいもの、ためになるものは共有したいのです。ネットはバーチャルではなく、明らかに現実の世界です。
手渡す相手がネット上の相手というだけで、逮捕されるのは、やっぱりおれには納得がいきません。

これからフラットな社会ができるとき、間違いなくどこかでひずみとなって現れるはずです。
実際に買った人の権利。自分のものを誰に見せようが、それはその人のものです。

【きょうの読破】フラット化する世界(下)

フラット化する世界(下) (単行本)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)



感銘を受けた本の下巻です。

世界がフラットになるというのはどういうことか。
まず、国境がなくなります。すでにEU圏ではそういうことが起こりつつあります。
格差という意味がなくなります。

たとえば、本書を通じて書かれているのは、インドと中国の台頭です。特に日本人にとって目を引くのはインドについて。
2000年ごろから突然インド人が先端のオフィスに増えてきたなあ、と思うぐらいの認識しかないでしょうが、深く考察するアメリカ人にとってインド人は人類を救ったのです。
2000年問題で、第3次世界大戦を本気で心配する声もありました。マイクロソフトをはじめとする多くの企業が放置してしまった西暦のバグを、文句も言わず必死に直したのがインド人です。子供のころから数学に触れて、人件費はアメリカの技術者の100分の1。その人たちが黙々とやる作業がなければ、ひょっとしたら核兵器がロシアに向かって飛んでいたかもしれません。

アメリカは気づきました。
なぜアメリカ人にプログラムをさせているのか。
じゃ、アウトソーシングすればいい。
かくして本社はシリコンバレー、財務はシアトル、法務はニューヨーク、生産は中国、システムはインド。そんな大企業が続出しています。

そのとき、軍隊のように、シアトルの部長のいうことをインドの平社員は聞いてくれるでしょうか。
もう組織の中に上下の命令系統も必要ないのです。

それでは秩序がなくなるって?

秩序という考え方そのものが、もうフラット化する世界に対応できないのです。

ことはweb2.0だ、アウトソーシングだ、WHOだのと、そんなレベルの話ではないのです。

【きょうのフィード】メールアドレスを電話で伝えるときのコツ

3分LifeHacking:
メールアドレスを電話で伝えるときのコツ
電話の最後に交わされる「ではメールアドレスを教えてください」。ところが電話でメールアドレスを伝えるのは案外難しい。間違いなく伝えるには、フォネティックコードを使ってみよう。
2007年08月23日 22時35分 更新

なるほどなるほど。
本当に伝えるのは大変だよね。
メールアドレス。

最近は、テレビのコマーシャルでもURLの代わりに「検索」ボタンとキーワードを入力するように誘導するケースが多くなってきたので、意味のあるURLをつける可能性は低くなってしまいました。
お客さんとのやりとりは、検索ボタンでもいいんですけど、仕事の付き合いはメールアドレスの交換が必要になるので、覚えやすいURLはやっぱり必要です。

でも、「コンバット」じゃあるまいし、
「ブラボーB、ホテルH」
なんてやっぱり言えないですよね。
相手もワルノリする人ならいいけど、たいてい初対面だったりする人が多いから…。

そういうとき、もっといい方法を考えました。
yahooでもgooでも、もちろんgoogleでも、hotmailでもなんでも、無料メールってほとんどの人が知ってるから、頭の部分だけわかりやすいやつをつけて、会社のアドレスに転送するようにしとけばいいです。
「ほんじゃ、メールアドレス教えて」
「オッケー。mr.wilfでアットマーク以降はグーグルで。会社のメールに自動転送になってますから」
もし、先方がエラーで帰ってきても
「行かなかったよ。なんで?」
なんて問い合わせがくる前に周囲に
「これ間違ってる?」
「こら、ばかおやじ。oが一個多いじゃん」
っていうやりとり完結してるはずです。

ブラボーB、アルファAよりはスマートじゃないですか?

2007/08/22

ものもらい

ものもらいができました。

それも特大のものもらいです。
経験上、ものもらいというと瞼をべロンと剥いてみると、ひとつ米粒のような小さなしこりが出ることが多いのですが、今朝鏡でみたら昨日できていた米粒の周囲に3つも米粒ができていました。
目が開きにくいわけです。
視界が狭いわけです。

ブログを書いていても不便でなりません。
ではどうしたらいいのでしょうか。
当然ネットで調べます。
専門医のサイトもたくさんありました。

あるサイトでは
「ものもらいは細菌性のものなので、膿を出せばなおる。清潔にして、膿をつぶしてあとは眼帯しておけばいい」
といういかにもいい加減で、恐ろしくて実行できないものもあれば、
「ものもらいは治らないので、まずは専門医に相談を」
という商売心満載なサイトもありました。

一番もっともらしいのは
「ほおっておけば治る。だけどあまりにも生活に支障をきたしたり、治りが遅かったら専門医へ」
というものでした。
この程度なら、おれでも思いつきそうですが、大体において真実というのはそういうものなのかもしれません。

ネットで情報が簡単に手に入るようになったのはありがたいですが、情報を選ぶ目を養う必要があります。
一人一人がそういう力を身につけていかなければ、混乱するだけです。

昨日一緒にいて、おれのものもらいの成長ぶりを一緒に見つめていた人が
「ものもらいは伝染病だぞ」
と言ってましたが、どのサイトでもそれは嘘だと暴露してました。
でもその人にとってはずっと信じ続けてきた常識(伝説)です。

ネットとの付き合いかたは、真実を大切にする目を持ちながら、先入観を捨てて無心に。
これってあらゆる情報との接し方ですね。

【きょうの読破】フラット化する世界

フラット化する世界(上) (単行本)
トーマス・フリードマン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)

感銘を受けた本です。
アメリカでは、とんでもないベストセラーになった本だそうです。

何がすごいといって、世の中の現象をweb2.0をはじめとするIT化社会の近未来像と結びつけて、大きな視点で考察していることです。
日本でそういったものを扱うと、「web進化論」のように、どうしてもwebからしか視野が広がってきません。
それだと、webの時代が終わった後、何がくるのか。またはじめから考えなくてはなりません。

この本は、何がくるのかはわからなくても、時代の流れをはっきりとつかむことによって、きっとそのときがくるまえに見えてくるような気にさせられるのです。

たとえば、世界を変えたのは「9.11」と「11.9」だそうです。
11.9は、マイクロソフトがwindows 95を発売したその日。その熱狂から現在の世界が生まれた。
9.11はいうまでもなく、アメリカ同時多発テロのことです。
アルカイダほど、web2.0的なシステムを上手に使って、オープンソースをはじめとする時代の流れを敏感に取り入れたものはない。
それに対抗するため、アメリカを中心に同じ土俵で戦わざるをえなくなった。

web進化論などを読んでいると、大体の本はそうですが、microsoftは近い将来消えてしまうような錯覚に陥りますが、決してそういうことがありえないのは、コンピュータを触ったことがある人ならだれでもわかることです。
この本では、microsoftこそが世界にオープンソースやgoogleを生んだ基本だとあらためて実感します。

しばらくはmicrosoftの時代は終わりません。
そして、おれたちはもっともっと広い視点からITをとらえていかなければならないのです。

【きょうのフィード】Googleマップ、ブログやWebへの組み込みが簡単に

Googleマップ、ブログやWebへの組み込みが簡単に
Googleマップで表示されるHTMLをコピー&ペーストするだけで、自分のサイトに、ズームなども可能な地図をはり付けることができる。


googleのやっていることは、そのほとんどが「スペシャリスト・キラー」と呼ばれるものです。
プログラマーやエンジニアが必死になって1日、1週間、1か月かけていた作業を、無料でツールを提供するだけで使えるようにしてしまいます。
こうしたビジネスモデルが、いったいどのような未来を作っていくのか。
無料で使えるツールをどんどん世に送り出していくというスタンスが、何を生み出しているのだろうか。

少なくとも、小さい規模の専門家にとってはたまったものではありません。
実際の作業そのものは、まだまだ敷居が高いですが、間違いなくgoogleのベクトルはそちらに向かっています。

だれもが使えるwebツール。
売上そのものは発生しません。あるとしたら、広告による売り上げ。
それでビジネスと呼べるのか。
googleはどこに行くのでしょうか。

2007/08/18

adobe acrobat

少人数で大きなプロジェクトを進めていくとなると、どうしても一人一人の負担が大きくなってしまいます。
ひとつのプロジェクトに複数のマネージャーがいて、その下にプレイヤーたちがいるといった図式であれば、プロジェクト進行を組織全体でバックアップするのも簡単です。
マネージャーは、プレイヤーと組織の懸け橋になればいいのですから。

おれたちの組織はまだまだそういうレベルにはありません。
したがって、すべてのプレイヤーがマネージャーを兼ねることになるわけです。

問題になるのは情報の共有。
経営学を学んだ人に聞いたことがあります。
経営とは5つの管理だそうです。
「人の管理」「金の管理」「モノの管理」「時間の管理」そして「情報の管理」。
近年だれもが「情報の管理」の重要性を言います。

情報の管理に欠かせないものが、書類の共有と管理でしょう。
モノの管理と情報の管理を100パーセント区切ることはできませんが、より100に近づけるには書類の電子化が欠かせません。

というわけでadobe acrobatが登場します。
おれたちも、アクロバットを使って管理したいと思います。

ところが、こんなにもメジャーになった書類形式なのに、こういう本来の使い方についての情報はあまりありません。
アクロバットというものが、いかに単なるファイルの保存形式としてしか使われていないかがわかります。日本のIT化はまだまだ遅れています。
amazon.co.jpでマニュアルを探すと
adobe photoshopと検索すると88冊も出てくるのに、
adobe acrobatではわずか13冊。
もちろん、インターネット上の情報などほとんどありません。

通常おれは、そういうときgoogleの言語を「英語」に代えて検索したりするのですが、書類管理などのビジネス英語はまだまだ実用に達していないのが現実。
なんとかコンピュータ用語なら、英語を読むまではこなせるのですが、おれ自身をバージョンアップする必要があるということでしょう。

メニューは日本語であるわけだから、もう少し取り組んでいかねばならないようです。

【きょうの読破】ナイトホークス

ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー) (文庫)
マイクル コナリー (著), Michael Connelly (原著), 古沢 嘉通 (翻訳)

アメリカ人には怒られてしまいそうだけど、おれは小説や映画で「ベトナム戦争」の傷痕が出てくると、どうしても顔をそむけたくなってくる。
戦争というものを理解していないせいかもしれないし、それまで自分たちは神に保護された特別な国民だと思っていた無敗の国がその誇りを失ったときの悲しみなど永遠にわかるまいと思っているからかもしれない。

ミステリー界では屈指の有名人「ハリー・ボッシュ」シリーズの第一弾。
第2弾以降はあまりベトナムの話題が出てこなくなるようだけど、これは一冊丸ごとベトナム問題。
そういえば、リーサルウエポンシリーズも、マーティン・リッグス刑事はシリーズ1ではベトナムにどっぷり浸かった人で、年中口に銃口を突っ込んでいたけど、シリーズ2からは普通の面白い刑事になってたような気がする。
そういう意味では、おれのベトナム戦争敬遠癖もおれオリジナルじゃないのかもしれない。

とにもかくにも、ベトナム戦争以外は最高にかっこいいヒーローの誕生。
やっぱりこの本は「ボーンコレクター」と並ぶ、歴史的金字塔なのかな。

Torvalds氏が語るオープンソースのからくり

Torvalds氏が語るオープンソースのからくり

2007年08月15日
 Linus Torvalds氏はしばしばオープンソースの推進者として語られ、彼がライセンスに関心を寄せるのは、コードの共有とソフトウェアの改良を迅速に進める自らの力に影響を及ぼすからにほかならない。しかし、彼の本当の立場はもっと複雑なものであり、一部の人々には意外に思えるかもしれない。


マイクロソフトが独占禁止法違反の疑いで、商務省の攻撃を受けたのは有名ですが、当時マイクロソフト側の弁護チームが独占禁止法に抵触していない理由として挙げたのが
「リナックス」
という聞いたこともないオペレーションシステムでした。

敵に塩を送るつもりなのか、それとも一応独占禁止法に違反していないことを証明するだけの影響力を与えようとでも思ったのか、これほど大きな広告効果はないだろうというほど知れ渡りました。
その後、グーグルを旗手とするweb2.0やオープンソースそのものが一般的な常識の一つとなり、とにかくオープンソース運動の原動力・象徴であったリナックスの名前を知らないほど有名にはなりました。

LINUXの良さは数え上げたらきりがありませんが、あの裁判から10年近くもの年月が経過しているのに、どうしてマイクロソフトの、そもそも同じUNIX系であるマックOSのライバルにもなりえないのでしょうか。

今回のフィードのように、リナックスは日々論争をしています。いがみあっては足の引っ張り合いをしています。
リナックスの創始者で「神」と呼ばれる人、リーナス・トーバリスさんでさえもそういった論争の中にあって、批判されたりしたりしています。

マイクロソフト社内でビル・ゲイツさんの批判をする人はいないでしょう。
アップル社の中でスティーヴ・ジョブスさんの批判は出ないでしょう。

オープンソースの弱点は、永遠に一枚岩が生まれないことでしょうか。

2007/08/17

貢献するということ

たとえば、朝満員電車に乗るとき。
ちょっと人と触れただけで、信じられないほど厭な顔をする人がいます。
普通に考えたら、その車両に乗っているはもちろん、同じ列車に乗っている人、おそらくは同じ時間帯に電車に乗っている全員が同じ思いをしているのです。
でも、かわいそうなことに、その人の人生には自分以外存在しないのでしょう。

いやな顔にも2パターンあります。
あえてすごくいやな顔を相手にしてみせる人。
もう一方は、ぶつかった相手に見えないところでもお構いなしにいやな顔をする人。

相手にいやな顔をしてみせる人というのは、おそらく「世の中の人は全員が敵」と思っているのでしょう。
とにかく、相手に見えようが見えまいがいやな顔をする人は、とにかく自分が不満を持っているということを何かにぶつけなければ気がすまない人でしょう。
そういう人と一緒に暮らすというのは大変です。
相手が不満顔ばかりしていたら、対抗措置として自分もそういう顔をしなければ生きていけません。
顔は人の人格を表すとしたら、悲劇です。
人格まで変わってしまいます。

そういう人間ではなくいられる自分は幸せだなあ、と思います。
満員電車の中のそういう不快な顔を見るたびにそう思ってしまいます。

つくづく、ひとって日々共同作業しているんだなあ、と思います。

【今日の読破】魔力の女

魔力の女 (講談社文庫) (文庫)
グレッグ アイルズ (著), Greg Iles (原著), 雨沢 泰 (翻訳)



アマゾンの書評でも、酷評が2本掲載されてました。
とにかくひどい本です。

一言で表現して荒唐無稽。
その文章力と、流れるようなリズム感で一気に最終ページまでは読ませてくれますが、だからといって読後感がさわやかなわけではなく、読んでいるときにもこの作家お得意のハラハラドキドキも少なかったような気がします。

なんといっても無理のある設定、そして現実味のないエピソード。
セクシーなサスペンスのマニアでないなら手に取らないほうがいいでしょう。

飛行機の中で気軽にストーリーを追うなら最適の本かもしれませんが、ほかにも読みたい本がたくさんあるなら、その中で一番最後に回すことをお勧めします。

Wikipediaの執筆者を暴露するツールが登場

Wikipediaの執筆者を暴露するツールが登場
無料ツールの「WikiScanner」では、Wikipediaの編集にどの組織のコンピュータが使われたかをチェックできる。
2007年08月17日 13時02分 更新


ボストン(Associated Press)

 Wikipediaの編集内容のうち、議会関係者や米中央情報局(CIA)、サイエントロジー教会が作成したものはどれか――。そんな疑問に答えてくれるオンラインツール「WikiScanner」が登場した。


世界のフラット化の一歩前を進んでいるweb2.0。

その旗手といえば、なんといっても「wikipedia」です。


インターネット上の百科事典で、ユーザーが自由に権威を宣言して、世の中のすべてを解説することが可能です。
ですが、これを本当の権威が書いた「百科事典」と同等に扱っていいかどうかについて、ずっと議論が続けられてきました。
ある事象を悪意的に書いたものがそのまま定義として認められるのか。

おれは、基本的にそれでもウィキペディアは権威であると考えています。
百科事典さえも決して本物の権威とは呼べません。
執筆者グループに、その分野を得意とする人がいなければ、ある分野だけ外れてしまうこともあるでしょう。
得意とする人がいたからといって、その人の個人的偏見が含まれないといえるでしょうか。

みんなで共同作業する。
その共同作業に参加する人数が多いほど、正確な記事になっていくとは思いませんか。

これからは間違いなくそうなります。

それを証明するようなニュースです。
無責任な記事を書いた人がどの組織に属するのか、さかのぼって公開されてしまうのです。
執筆も共同作業で、監視も共同作業で。

それが未来の正しい姿でしょう。

2007/08/15

フラット化社会で共同作業をする

先日の高速道路の話題から、しばらくは人生、生活すべてが人類全体における共同作業ではないかとということが、おれのテーマになっていきそうです。

今読んでいる本がまさにそうです。
通常、おれは読み始めたら一気にトップスピードに乗せて最終ページまで読み終えてしまいたい、という読み方をするのですが、「フラット化する世界」はそういう読み方ができない本です。
立ち止まって、考えながら読みたい本です。
最近では「熱狂する社員」という本がそうでした。

世界がフラット化するというのは、ベルリンの壁という大きなボーダーが消滅したのがきっかけで、世界のありとあらゆるボーダーが消えつつあることを言うようです。ボーダーというボーダーが消えると、残るのは地平線というたったひとつのボーダーのみ。
あらゆる人がその地平線に同様に乗っかっています。
地位もなく、権力もなく、差別もありません。

社会主義思想は、従来の秩序という観念からは、危険思想と捉えられることが多く、忌み嫌われてきました。ですが、どこかで人間にとっての理想の姿と見えないことはありませんでした。
ベルリンの壁が崩壊したことは、当時自由主義、資本主義が社会主義を打倒した象徴のように扱われてきましたが、現代社会を見ればそれが一番見えやすいところにある一点しか見てないことがわかります。
確かに、社会主義国家は消えてしまったかもしれませんが、その魂ともいうべき社会主義の思想は壁の崩壊によって明らかに西側に流れてきています。

オープンソース運動、wikipediaを中心としたweb2.0構想などはまさにマルキシズムの理想社会そのものではないでしょうか。

壁の崩壊によって、食い止めていた資本主義の秩序は明らかに崩れてしまいました。

命令系統というものはこの世に存在しなくなるでしょう。
上から下に流れるニュートンの万有引力さえも、人間社会では不要の観念です。

フラット化する社会では何があるでしょう。
人と人が協力しあって作り上げる未来だけです。
その未来を読み解くべく、おれはさらに「フラット化する世界」を読み進めます。

Google仕様のgPhone,通信料タダのケータイが来年にも登場か

2007年08月06日
Google仕様のgPhone,通信料タダのケータイが来年にも登場か
 Google仕様携帯電話機のプロトタイプを米Googleが開発し,携帯電話機メーカーやオペレーター(移動通信キャリア)に披露したという(WSJ.comより)。


google、apple、amazonといえば、世界で人気のあるアメリカブランドトップ10の常連ですが、コカコーラやtiffany&co.あたりと一線を画しているのは、オンラインビジネスであるということ。
日本では、sony、nintendo、Toyotaあたりがそれにあたると考えると、モノがあってこその日本だとつくづく思います。

日本には、サービスで世界に通用するものを作り上げる力、頭がまだ存在していないということかもしれません。

そのオンライン3強の中で、googleとappleは打倒microsoftという同じ目標を掲げながら、常に別の路線を進むライバルでもあります。
いわば、microsoftが星飛雄馬ならappleが花形満、googleは左門豊作またはアームストロング・オズマにでもなるのでしょうか。

花形満はiphone、itunes、iphoneと、次々と恐るべき星飛雄馬打倒の秘策を編み出してきます。そのいずれもが華麗で、ほかにはまねのできないものばかりです。
一方のgoogleはというと、地道に地道に自分の力をつけることによって、星に一歩ずつ近づいてきました。
ついに花形と左門が激突します。
それは携帯電話。
ここでは打倒・星というより、自分たちが作り上げる像を誰に評価されるかがポイントです。
appleはあくまでデザインにこだわりました。
googleは何よりも「無料」にこだわります。

いずれやってくる星の参戦。それぞれのやり方で足場を固めておこうというわけでしょう。

【きょうの読破】ハッカーの報酬

ハッカーの報酬 (文庫)
ジョン サンドフォード (著), John Sandford (原著), 山田 久美子 (翻訳)



できるだけ早く読んでおきたい本です。

早く読んでおかないとテクノロジーなんかがどんどん古く感じられるようになってきます。
サーバーにアクセスするのに、電話回線を使っているというのは、すでに歴史ですよね。
電話でインターネットをつなげた経験のある人にはスムーズに読めます。
そのまま電話を光に代えて読み進めてもらいましょう。

とにかく、ストーリー展開もおもしろいし、一気に危険が迫ってくるのではなく、じわじわと包囲されていく流れにぐいぐい引き込まれてしまいます。

ハッカーというタイトルですが、ジェフリー・ディヴァーの「青い虚空」のように、コンピュータの知識が必要というわけではなく、景色としてコンピュータが登場するという意味では、映画の「ソードフィッシュ」に似た雰囲気といえるでしょうか。

2007/08/13

人生そのものが共同体

先日、NHKのニュースで「交通渋滞の解消法」をやっていました。
まずは、その原因から。
日本道路公団の発表によれば、従来交通渋滞の原因になっていたのは
1.すでに慢性になっているキャパシティ不足
2.料金所・ジャンクションでの混乱
だったようですが、道路公団だってずっと批判の矢面に立たされてきたからには対抗策も取ってきたということでしょうか。
上記2要因はほとんど渋滞の原因になりえないとのことです。
1については、要所要所の改善は完了したとのこと。2はETCカードが普及したことで解消してきているそうです。

では、いったい何が渋滞の原因でしょうか。
無意識のうちに踏んでしまうブレーキと、十分な車間距離をとっていないため後続がさらに急なブレーキを踏み、そういった連鎖反応が最大の要因になってしまっているとのことでした。
そんなもんなの?
という感じではありますが、でも実際そうだというのですからそうなのでしょう。

おれは運転しない人間だから、深い心理はわかりません。
人の運転する車に乗るとほとんどいやな思いをします。
相手に聞こえないことをいいことに
「へたくそ」
「あぶねえな、ばか」
とぶつぶつ毒づいている人があまりにも多いのです。

相手にも何らかの理由があって、そういう運転になっていることを理解しようとしていない。渋滞の中にあっては、自分などすごく小さな存在でしかないということもわからない。
みんなが渋滞でいやな思いをしているのに、自分だけがいい思いなどできるわけがありません。
それよりは、自分が渋滞の原因にならないように努力すべきではないでしょうか。
自分の行動ひとつひとつが独立したものではなく、人にも影響を及ぼしているのです。
感覚として理解するには、運転というのは試金石として貴重なものではないでしょうか。

【きょうの読破】ザ・キャッシュマシーン

ザ・キャッシュマシーン (単行本)
リチャード・クラフォルツ (著), アレックス・クラークマン (著), 三本木 亮 (翻訳)



モチベーションを高める本はたくさんありますが、読んでいる最中に
「あ、おれかしこくなった!」
と実感させながら、最終ページまでエスコートしてくれる本は、おれにとって一番の先生です。

その意味で、この本はトップ5に入る先生となってくれました。
ミーティングの中で「ボトルネック」(シリーズ最初の「ザ・ゴール」から使われているので、かなり手垢どころかいろんなものがこびりついているかも)、「クリティカル・チェーン」、「期末症候群」(学生症候群)といった言葉を使うのはすごく気持ちいい。

キーワードを発することによって、ミーティングそのものの意味が変わります。
自分とは違う意見を取り入れる際に、
「クリティカル・チェーンという考え方があるんだけど…」
当然、みんなきょとんとした顔になります。
そこで、「え?知らないの」なんてことは言いません。
もちろん、おれだってついこの間まで知らなかったんだから。

あくまでも一緒に勉強しているというスタンスで、社内の具体的な問題にあたるのが大切です。
そうすることによって、おれが本を読んでいるときに「賢くなった」と実感する体験が、ミーティングをすることで疑似体験できるのです。

なによりも、だれか一人が先頭に立つのではなく、みんなで知識を共有しながら進んでいくのが大事なのでしょう。

BIG-Gだって

Googleアプリをバックアップする
あなたは、命と同じくらい大切なデータをGoogleのサーバに託している。データに冗長性を持たせ、自分のデータにオンラインでもローカルでもアクセスできるようバックアップを考えておこう。
2007年08月08日 12時32分 更新

命と同じくらいとは少し言いすぎの印象だけど、考えようによってはそうかもしれない。
おれたちの人生の究極の目標は何かと言われたら、「何か生きた証しを残すこと」ではないかと思うことがあります。

それはアーティストや政治家でなくてもそうでしょう。
アメリカの起業家たちが、いざ成功して大金持ちになって最初にやることといったら本を書くことですから。
本は永遠に残ります。いい本であろうと、エロ本であろうと、出版されてしまったものは、その生命を消し去ることはできないのです。

一般庶民にとって、一番身近な生きた証しは「子孫・遺伝子」でしょうか。

IT社会になって、データも生き続けることになるでしょう。
価値のあるデータを残すことは、ただ生きていることよりも意味があると考えることもできます。

だからこそのバックアップ。
だけど、それが面倒というか、ついつい後回しになるというか。
それって、生きるのが面倒って言っているようなものなのでしょうか。

2007/08/08

悪法って法だろうか

最近、仕事で夜遅くなることが多くなっています。
最寄駅までは自転車通勤なのですが、夜11時を過ぎて電車を降りたりすると、ほとんど車の通りも少なくてある欲望にさいなまれてしまいます。
それは
「信号無視」
です。

家に帰るためには、一本かなり大きな道を横断しなくてはならないのですが、赤信号だと当然待たなければなりません。
単純に信号無視をしてしまう人もいるでしょうが、おれは基本的には信号は無視しません。
それは倫理上の問題があるのはもちろんですが(正しいことはだれも見ていないときこそすべきだ。人が見ている時だけやろうと思うと、いざ正しいことをやろうと思ったら必ず見返りを求める習慣ができてしまう)、ほんの少しだけ待てば信号は変わるのに、その数秒から数分の時間をけちることで、自分の人生や人の人生を終焉に持ち込んでしまう価値はない、という非常にドライなリスク管理でもあります。

でも、ひとつ通常と違う点があって、その信号は「押しボタン式」なのです。

ということは…。
おれがボタンを押すまでは信号は変わらないわけです。
でも、一度ボタンを押してしまうと、いずれはおれの信号は青になります。ということは、車を運転している人にとっての信号は赤になってしまいます。
おれが今わたってしまったら、信号はそのままで済みます。
その間、5秒程度でしょうか。

おれひとり、そのたった5秒のために大通りを運転する人は、赤信号を待つ必要が発生します。
こんな小さな押しボタン式信号で赤にハマったら、その人はきっと不快に思うでしょう。
疲れた日にそんな目に遭ったら、不機嫌になってしまうかもしれません。
不機嫌なまま家に帰ったら、家に奥さん(または旦那さん)が仁王立ちしてて、
「またきょうもこんなにおそいの?」
がみがみがみがみがみがみ…。

で、夫婦げんかになって、そのまま離婚騒動になったらどうしよう。
おれが信号を赤に変えただけで。

まだ自分が信号無視をしたいがための口実、という疑念が消えないのでおれは信号無視はしてませんが、いや、口実ではないと確信したとき、おれはきっと信号無視をすると思います。

【きょうの読破】デジタル・ビジネスデザイン戦略—最強の「バリュー・プロポジション」実現のために

デジタル・ビジネスデザイン戦略—最強の「バリュー・プロポジション」実現のために (単行本)
エイドリアン・J. スライウォツキー (著), デイビッド・J. モリソン (著), Adrian J. Slywotzky (原著), David J. Morrison (原著), 成毛 真 (翻訳), 佐藤 徳之 (翻訳)



おれが、アメリカのビジネス本、自己啓発本を再認識したのが、トム・ピーターズ大先生の「トム・ピーターズの起死回生」でした。

かのトム大先生が曰く
「これからのビジネスはすべてデザインだ」
まったくもっておっしゃる通り。

タイトルからして、そんな本かと思っていましたが、実際はそういう話ではなくビジネスモデルをしっかりしていかないといけないという話でした。
これからの時代、インターネットを利用してやっていくからには、モデルよりもさらに先へ行ってプロポジション。すなわちデザインでした。
例示されるのがちょっと古いかなとは思いますが、まあ日本の速度にすればぴったりでしょう。

イナゴ大虐殺

なぜウェブは資本主義を超えるのか
上武大学大学院経営管理研究科教授 池田信夫氏

インターネット上の論客として知られる池田信夫氏。近著「ウェブは資本主義を超える」ではWeb 2.0からNGN,著作権,従軍慰安婦まで幅広いテーマについて,通説の誤りを突く本質的な議論を展開している。池田氏が指す資本主義とは何か,Webはなぜ,どのようにして資本主義を超えるのか。(聞き手はITpro編集 高橋信頼)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20070802/278983/?P=1&ST=oss


2チャンネルだのはてなブックマークユーザのことを「ネットいなご」と呼んで、自身のブログを炎上させてしまった人のインタビュー記事です。

確かに、この人は社会・経済の見地から大きな目でインターネット社会をとらえているのはわかります。
ただし、自身のブログを見てみましたが、ネットいなごについての記事に関して、自分を中傷するコメントはすべて削除し、そうではないものだけ残しているやり方。
本気でそんな大きな人なのかと思ってしまいます。

結局感情的に動いてしまって、その感情で自分のコミュニティをコントロールしたいと思うのではないでしょうか。
それはそれで人間。
その時点で、自身の持論との間に修復不可能なコンフリクトが発生しています。

2007/08/07

ないものねだり

CIOという職にあると、いろいろなことを相談されます。
特に、テクノロジーの面では、そのすべての責任を担うわけですから、それは当然といえるでしょう。
どの会社でもそうだと思いますが、技術が進歩するにしたがって、意識する、しないにかかわらずどうしても「デジタルデバイド」は現実のものとして感じられるようになってきました。

この言葉が浸透したころには、「コピー機の使い方がわからない」とか、「インターネットプローラーでどうやって検索したらいいかわからない」という、英語で挨拶ができるかどうかのレベルでしたが、最近はそのデバイドのボーダーを超えた人たちの間でもデジタルデバイドは広がっています。

みんな、インターネットやコンピュータが便利だという実感だけはあるから、自分はデジタルデバイドの敗者サイドではないと思い込んでいますが、実際はどこにボーダーを引くかという違いだけで、自分が思っているほど勝者サイドにいるわけではありません。
もちろん、おれだってボーダーの場所によっては間違いなく敗者に区分されます。

サーバーとクライアントの違いがわからない。
VoIP(IP電話の基本技術)がわからない。

だから、競合他社でこんなサービスを始めた、という情報があるとうろたえます。
「うちでもこんなのできない?」
こんな相談は、明らかにデジタルデバイド敗者サイドの典型です。

IT革命以降、物理的にものを動かす以外にできないことは存在しません。
費用と時間をかければ実現しないものなどないと言っても過言ではありません。

だからそういう相談に対する回答にはいつも苦慮します。
正直なところ、おれは
「やらない」
または
「やりたくない」
のです。
怠慢で言っているのではなく、
「やるべきではない」
と答えたいのです。

それを相手に伝えるべきなのかどうか。そもそも、そういう質問というのは戦略とビジョンが統一されていない人から出るケースが多いのです。
ビジョンが存在すれば、そのビジョンに合わせた戦略が存在するはずです。
サービスの内容においても、ビジョンにのっとったものであれば、すでに開始していなければならないはずだし、少なくともプロジェクトは進行していて当然でしょう。
そうではないとしたら、他者のサービスをこちらでやるとしたら別の意味しかありません。

ビジョンの問題ではなく、純粋に戦略の問題です。
競合にとって、それがキラーコンテンツ、キラーアプリになっている場合に限り、こちらもそれについづいすることによってキラーコンテンツをキラーでなくすことができるのです。
連中がキラーコンテンツを失った時、100パーセントおれたちが勝てるのであれば、戦略上そのサービスを検討すべきでしょう。

おれは質問に質問で返します。
「彼らにとってそのサービスは重要ですか。そのサービスがなければ彼らは存在できませんか?」

ビジョンも戦略もない人は、たいていその話題から去っていきます。

【今日の読破】ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション

ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション (単行本)
ジェフリー・ムーア (著), 栗原 潔 (翻訳)



前作「キャズム」も、その読み応え、考察の深さに感服したが、今回もなかなか考えさせられる内容となっています。
ただし、気に入らないのは大して難しいことを言っているわけではないにもかかわらず、どうしてこんなに理屈っぽく話す必要があるのかということです。

こういう人というのは、基本的に自分に自信がないのかな、そんなことを考えます。
自分の言っていることに説得力を持たせるには、もってまわった重みのある表現が必要だとでも考えているのでしょうか。

要するに言いたいのは、ひとつの商品が文化の中に入って行き、その商品から利益を得るにはどうしたらいいのか。
「キャズム」では、どうしたら実際にブレイクスルーを実現させて、一般的に受け入れられるようになるのか、というのが主題でしたが、この本ではその続編として、競合相手によって追いつかれてくる流れをどう食い止めて、利益という形で数字を確保していくかが描かれています。

アメリカの一流企業は、日々そういう戦いに勝つために「イノヴェーション(改革)」を繰り返していきます。
改革に終わりなどはありえない。それが勝つための一つの方法なのです。

インターネットの使い方を探るキーワード「つの理由」

3分LifeHacking:
意外なLifeHackを見つける“つの方法”
今日もなにかLifeHackネタはないかな……とネット上を徘徊する読者は少なくないだろう。意外なLifeHack系の記事やブログのエントリを効率よく探すには どうしたらいいだろうか?
2007年08月02日 10時19分 更新
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0708/02/news022.html


たしかに、以前は「…とは」とか、「って何」といったキーワードで検索するというのは、基本中の基本でした。
インターネットは調べるための道具、ある種巨大な百科事典として使われていた部分があったと思います。

これからトレンドになるのは
「つの理由」
や、
「つの方法」
だと記載されています。

早速試してみました。
なるほどなるほど
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95&lr
=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&aq=t&rls=org.mozilla:ja:official&client=firefox-a

思わず読んでみたくなるネタ満載ですね。

これにキーワードを加えることによって、知らなかったノウハウがたくさん出てきそうです。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=google%E3
%80%80%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95&lr=

こういうのを読みはじめると、なかなかネットから抜けられなくなります。

2007/08/06

日本のアニメ

最近すごくはまっているものがあります。

それはなんというか、「ベルサイユのばら」です。
なんでこんなことになってしまったかというと、原因は住んでいる団地が一斉外装工事をしたためです。
外装工事で足場を組まれてしまったために、ベランダも囲まれてしまい、設置していたパラボラアンテナも向きを変えられてしまったのです。
これでおれの生活に密着していたスカイパーフェクTVが見られないという緊急事態になってしまいました。
で、どうしたかというと、自宅まで引き込まれていたひかりoneインターネットのTVサービスに加入することにしたのです。

スカイパーフェクTVにはなんの恨みもありませんが、解約の浮き目に遭ったのです。

で、ひかりone。
スカイパーフェクTVとの最大の違いは、番組単位で契約できず、ケーブルテレビのパッケージのように、あらかじめ用意されたチャンネルを見なければなりません。
KIDSステーションなるテレビ局は、基本的には単発チャンネルとしては契約する可能性が低い相手だったと思いますが、映るからには見てしまうのが人間というものです。
深夜23時からやっていたのが「ベルサイユのばら」でした。

なにがすごいといって、そのストーリー。
信じられないような事件の連続で、激しく場面が動きます。
アメリカのドラマでノンストップ・サスペンス、ローラーコースター・スリラーといったジャンルがありますが、まさるとも劣らない展開で目が離せなくなっています。
興味を持って調べてみると
テレビ放映時期は1979年スタート だそうです。

なんと、1970年代からこんな恐ろしいアニメを子供向けに制作していたとは驚きです。
日本のアニメ・コミック文化は世界に誇るものだというのがよくわかります。
こういう文明は、未来永劫日本以外から決して出現することはないでしょう。

とにかくオスカルがモテることモテること。
男女を問わずすごい人気です。

アンドレとロザリーがオスカルを愛してて、そのオスカルはフェルゼンを愛してて、フェルゼンはマリーアントワネットと不倫中。
しかもマリーアントワネットの旦那は鍵作りに夢中。

登場人物の複雑なからみ合いは、古くは「ダラス」、最近では「デスパレードの妻たち」に通じるものがあるといえるでしょう。
前回は、ロザリーが母の仇討を決意していたポリニャック夫人が、実は生みの母だったことが判明。
ポリニャック夫人は、自分の野心のために11歳の娘シャルロットをロリコン公爵に嫁入りさせようと画策しますが、シャルロットはそんな変態結婚に耐えられず発狂して自殺。
ロザリーにとっては、その意地悪な娘シャルロットは扇子を投げ付けるほどそりが合わない相手だけど、なんと自分の血を分けた妹だったと知って号泣してしまいます。

オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは、まだ女性がマイノリティだった70年代に日本が生んだスーパースターです。
アンジェリーナ・ジョリーがララ・クラフトを演じるはるか前に、日本のコミック・アニメ界はさらに人間性・カリスマ性にあふれた女性を誕生させていたのです!
(なぜか力説)

【きょうの読破】なぜおいしいアイスクリームが売れないの? ダメな会社をよみがえらせる3つのレッスン

なぜおいしいアイスクリームが売れないの? ダメな会社をよみがえらせる3つのレッスン
S. チョウドリ (著), 中山 宥 (翻訳)



言われて耳が痛くない話。
おれという人間は、どうしても本を選ぶ時に言われてうれしい方向の本ばかりを選んでしまう傾向があるようです。

本を読むという傾向があるだけで、かなり知識欲が強いと思うので、言われてうれしい話なんか十分に研究済み。せっかくさらなる好奇心のベクトルが自分に向いてしまうのはもったいないものです。
やっぱり本に説教されるのも、案外今まで感じたことのなかった刺激だったりしますよね。
先日の読破コーナーで紹介した「1分間自己管理」でもそうでしたが、この本もソフトな表現でズバリと痛いところをついてくるから、その反動といったらかなりの激痛になります。

アメリカで、一時「日本の産業スタイルを学べ」というブームがありましたが、アメリカ人は根本的に「品質」というものへの取り組みが甘いところがあります。だから、トヨタや日産に規模で勝るフォードやGMが大敗してしまうのです。
ところが、ITバブルを経験した日本も、企業がますますアメリカ化しているような気がします。

新しいことを追い求めるばかりに、本当の品質を忘れているのではないか。
製品だけではなく、サービスやサポートにも「品質」が問われます。
相手を満足させる代価が利益だとしたら、満足させる品質なく利益が生まれる。それは、社会における窃盗に近いものがあるのではないか。

そんなことを考えさせられました。
googleの理念を思い出します。
「私たちは最高の検索エンジンを提供します。私たちの検索エンジンは、完璧では不十分です」

日米に広がるクリック単価の差

米国のブロガーって,かなり稼いでいるそうな
上位5万のブログの年間収入は,合計で5億ドルにも達するとのこと。1ブログ当たり100万円を超えることになる。

http://zen.seesaa.net/article/50237395.html


ブロガーとしてうらやましいというか、あんまりそういうことは感じません。
個人としてうらやましいということはないのですが、日本人はあんまりバナーやテキストリンク広告をクリックしないのかな。
google広告の1クリックあたりの単価が、アメリカに比べて日本は1/10だそうです。
ビジネスモデルとして、ブログが成り立つためには、クリックによる収益が上がってこなければならないのは当然です。

なかなか一般人が有料のブログを立ち上げて、それで購読者を集めるのは難しいことです。
セレブでさえも不可能でしょう。

日本は検索というとyahooが1番手というのも、ブロガーを苦しめているのかもしれません。