2007/08/15

フラット化社会で共同作業をする

先日の高速道路の話題から、しばらくは人生、生活すべてが人類全体における共同作業ではないかとということが、おれのテーマになっていきそうです。

今読んでいる本がまさにそうです。
通常、おれは読み始めたら一気にトップスピードに乗せて最終ページまで読み終えてしまいたい、という読み方をするのですが、「フラット化する世界」はそういう読み方ができない本です。
立ち止まって、考えながら読みたい本です。
最近では「熱狂する社員」という本がそうでした。

世界がフラット化するというのは、ベルリンの壁という大きなボーダーが消滅したのがきっかけで、世界のありとあらゆるボーダーが消えつつあることを言うようです。ボーダーというボーダーが消えると、残るのは地平線というたったひとつのボーダーのみ。
あらゆる人がその地平線に同様に乗っかっています。
地位もなく、権力もなく、差別もありません。

社会主義思想は、従来の秩序という観念からは、危険思想と捉えられることが多く、忌み嫌われてきました。ですが、どこかで人間にとっての理想の姿と見えないことはありませんでした。
ベルリンの壁が崩壊したことは、当時自由主義、資本主義が社会主義を打倒した象徴のように扱われてきましたが、現代社会を見ればそれが一番見えやすいところにある一点しか見てないことがわかります。
確かに、社会主義国家は消えてしまったかもしれませんが、その魂ともいうべき社会主義の思想は壁の崩壊によって明らかに西側に流れてきています。

オープンソース運動、wikipediaを中心としたweb2.0構想などはまさにマルキシズムの理想社会そのものではないでしょうか。

壁の崩壊によって、食い止めていた資本主義の秩序は明らかに崩れてしまいました。

命令系統というものはこの世に存在しなくなるでしょう。
上から下に流れるニュートンの万有引力さえも、人間社会では不要の観念です。

フラット化する社会では何があるでしょう。
人と人が協力しあって作り上げる未来だけです。
その未来を読み解くべく、おれはさらに「フラット化する世界」を読み進めます。

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