法廷もののミステリー。
この本の解説でも書いてありましたが、ミステリーというジャンルの中で、法廷ものとそうではないもの(たとえば警察もの、FBIもの、探偵もの)を分けるのは、単なる職業ではなくて、ゴールが違うような気がします。
リーガルサスペンスのほとんどが、「かわいそうな濡れ衣を晴らす」ことに主眼を置いているのに対し、通常のミステリーのゴールは「犯人をつかまえて事件を解決する」ことにあります。
そういう意味では、法廷もののミステリーは、世界各国に通用するヒーローストーリーといえるのでしょう。
この本のヒーローは、決して強くはないけれども、
「あんたは天才だよ」
と呼ばれると、こころの中では
「そうだ」
と言ってしまうような男。
ま、ほとんどの法廷ヒーローはそうなんだけど。
いろいろなキャラクターはいるけど、正義をなせる人でなければヒーローにはなれない。
法廷ものがおもしろいかどうか、すべては主人公の魅力にかかってくるんでしょうね。
2007/07/06
【きょうの読破】弁護士は奇策で勝負する
ラベル: 今日の読破【アメリカ小説】
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