2008/07/20

iPhoneに見る鎖国IT鎖国日本の現状

iPhoneフィーバーが覚めやらない日本。

携帯大国日本と呼ばれていながら、これほどまでに話題になった携帯機種が存在していなかったというのが驚きです。
このフィーバーは世界的な現象なようですから、携帯大国だからどうしたこうしたというのはナンセンスかもしれませんが。

その中で、議論の的になっているのが、日本語入力環境の未熟さです。
携帯の変換能力に慣れ親しんでいる人たちにとっては、このストレスはなかなか高いハードルのようです。

かくいうおれも、どちらかというとiPhone擁護派であるのはまちがいありませんが、それでもこの日本語環境に不満はあります。
なぜ、アップルほどの世界的企業がこのような環境で発売に踏み切ってしまったのでしょうか。
一つには、日本というマーケットに対して安心しきっているといえると思います。

アップル伝説というのがあって、これは日本のローカルルールなのか、それとも世界的なルールなのかは知りませんが、
「印刷はアップルじゃなきゃ」
「デザインはアップルじゃなきゃ」
というのがあります。
それほどまでにあのリンゴマークをありがたがってくれる国はないでしょう。特に印刷ではなく、webのデザインなんかは特に異様です。
windowsで見る人たちのインターフェイスデザインをmacじゃなきゃ作れないなんてありえないでしょう。

ということで、アップルサイドから見たら、日本は素直なすばらしい客。なんでもあてがっておけば、言うことを聞いてくれる。という感じではないでしょうか。
中国語は手書き入力まで対応しているのに、日本語はまだまだ。

マーケットとしてどうなんでしょう。
うわさによると、今回100万台売れているiPhoneですが、日本に回ってきたのは2万5000台とのこと。

その数わずか2.5パーセント。
macコンピュータのシェアから見れば、いくらなんでもそりゃないよ!です。

これはこれで不愉快な話かもしれませんが、これまで日本にはPDAやスマートフォンのシェアというとほとんど未開拓の荒野でした。なので、アップルやアメリカの業界からみたら、何を提供したら喜んでもらえるのか?のデータベースがほとんどなかったといっていいのではないでしょうか。
だから、2万5000人のあいふぉなーたちは、アップルからみたら最高のモルモット。

日本独自仕様の携帯電話サービスは、これまで世界には全く知られてなかった未知の世界。
日本ユーザがiPhoneをどう使うか、実は世界の携帯電話、PDA市場にどんな未来を広げるかを予測する上で、すごく重要なモルモットかもしれません。

0 コメント: