2007/05/21

CMの未来を考えて

株式会社UMEでは、ブロードバンドマンションばかりでなく、インターネットを通じた新しい未来像を思い描いています。
たとえば、CMの世界。
これだけインターネットが普及している中で、テレビCMが中心となっているはずの広告業界に何一つ新しいことが生まれていないことが不思議でなりません。確かに
「続きはネットで」
といいながら、検索窓をテレビに表示させるという手法は、最近生まれた傾向ではありますが、だからといってCM自体が新しくなったとはいえません。理由を考えてみれば明らかです。
電通、博報堂といった日本に広告業が生まれてから、すべてを牛耳ってきた2大ブランドが、従来の広告業態を守ることに必死だからです。そして、彼らによってテレビ業界も高い広告料金で成り立っているのです。おれは、以前新聞社に勤めていたからよく知っていますが、テレビ局の従業員の収入はほかのマスコミに比べて圧倒的なハイレベルを誇ります。
本来メディアというのは、テレビを指すものですが、その語源となっているのは「中庸な」を示す「midium」だそうです。
新聞社はむしろハイレベルなジャーナリズムにもかかわらず、収入は「中庸な」ジャーナリズムのテレビ局よりもはるかに低い。
広告業界が生んだ怪物、それがテレビでしょう。

おれたちは、そんな時代を終わらせたい。面白くないコマーシャルを排除したい。
そんな使命感に燃えています。


きょうの読破


テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0 (単行本) Joseph Jaffe (著), 織田 浩一 (翻訳)
価格:
¥ 1,680 (税込)


今回のテーマとも共通する内容です。かなりセンセーショナルな文体に衝撃的な解説。Jaffeさんが批判するアメリカのメディア自体が日本よりも進んでいるので、日本人にはピンとこない部分も当然あるだろうが、そのアメリカでさえも「会計士よりも保守的なテレビ広告代理店」
と広告会社を斬って見せるところなど、爽快でさえあります。おれたちのように、これから従来のビジネスに挑戦したい人間にとっては、すごく勇気付けられます。

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